木曜日にINAC神戸レオネッサに0-1で敗れたため、なでしこリーグカップ決勝進出の可能性がなくなってしまったAC長野パルセイロレディース。ただ勝てばグループ2位になれるので、消化試合とはいえ2か月後のリーグ戦につなげるため、ここは勝っておきたいところです。

対戦相手はセレッソ大阪堺レディース。今シーズンなでしこリーグ2部から昇格してきたチームで、リーグカップでは2分5敗の勝ち点2の最下位に沈み、こちらもグループリーグ敗退がすでに決定しています。今シーズンパルセイロレディースとの対戦成績はパルセイロレディースの2戦2勝ですが、コンディションは中2日のパルセイロレディースに対し、中7日のセレッソレディースの方が有利なため、難しい試合になると思われます。










午後2時半過ぎに長野Uスタジアムに到着。スチールパンの演奏は既に終わっていました。

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ゲートではライオーがお出迎えです。レディースの試合でライオー初めて見たなあ。

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茶臼山動物園キャラクターの茶太郎も一緒です。

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ツーショット。35度を超える猛暑日にもかかわらずお疲れ様です。



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入場するとピッチ上では女の子を対象になでしこリーグサッカークリニックが行われていました。いいなあUスタのピッチ。羨ましい。



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昨日のマッチデ―プログラムはこんな感じ。ラジオ体操…!



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ゴール裏コンコースの売店では水鉄砲が売られていました。この日は勝った場合にはゴール裏で水をかけあうという何とも言い難いイベントが催されていまして。
【7/15C大阪堺戦】『ビクトリー・スプラッシュ』開催のお知らせ(長野公式)

それ用に水鉄砲が売られたんです。そしてこの水鉄砲がばっちりフラグとなってしまいましたとさ。試合前から勝った前提での話をするなってことですね。正直勝ちたいけど濡れるのは嫌だという気持ちがあったので、実現しなくてよかったやら良くなかったやら複雑な気持ちです。



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タオルマフラー各種。



また、この日は元パルセイロレディースの選手で現在はプロボクサーの佐山選手が主にグッズを売るために来場していました。





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ねじりハチマキを巻いてね、法被の後ろにはでかでかと祭りと書かれていたりね、完全に祭りスタイルでした。



そして私はスタスタとお弁当コーナーへ。






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この日は#2野口選手#30風間選手プロデュースのお弁当でした。

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そして私は#2野口選手のお弁当を購入しました。

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野菜が多めのヘルシーなお弁当ですね。鶏の照り焼きが美味しかったです。






そして始まったカウントダウンNP。

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ライオーと茶太郎が茶臼山動物園のサマーナイトZOOを宣伝してからの今日のゲストは#14滝川選手。すごい明るいキャラクターでした。限りなく内容のないトークを繰り広げたのちに#14滝川選手が試合前に聴く曲として紹介したのは菅田将暉さんの「見たことない景色」。サッカー中継のハーフタイムにauのCMで流れていた曲ですね。



カウントダウンNPが終わり、ホームゴール裏コンコースには募金箱を持った選手が現れました。先日の西日本豪雨災害のための募金です。

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横を向く#21エリ・コタカ選手



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いつもはピッチにいるのでなかなかコンコースに顔を出すことがないレアキャラの#9中野選手



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カウントダウンNPを終えた#14滝川選手も合流です。笑顔がまぶしい。それとメインスタンド入り口でも#6國澤選手等が募金箱を持って立っていました。



心づもりの募金を少ししてからライオーと茶太郎がラジオ体操を踊るという思い出の丘へ。しかし、辿り着いたときにはもうラジオ体操は終わっていました。2人がラジオ体操をする写真を撮りたかった...。不覚です。

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ただ、ラジオ体操を終えた子供たちに#30風間選手がスタンプ代わりのサインをしていたところを撮れたのでこれでご勘弁を。






そしてピッチでは選手たちがアップを開始です。

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アップを終えて選手たちが引き上げた後のピッチでは、先日パルセイロレディースに復帰した#10横山選手の挨拶が。

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#10横山選手はリーグ再開初戦の仙台レディース戦で1万人が集まってほしいとのこと。私たちのがんばりが試されますね。
そして、#10横山選手。リーグ再開後のパルセイロレディースを引っ張っていってください。よろしくお願いします。






両チームのスタメン。

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パルセイロレディースは木曜日のINAC戦からスタメン5人を入れ替え。#16内田選手#20三谷選手が今シーズン初スタメンです。システムは4-4-2。



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対するセレッソ大阪レディースは前節からスタメン。エース#11宝田選手がスタメン復帰です。システムはこちらも4-4-2。



両チームサポータも声を張り上げて選手を迎え入れます。

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この日の試合前には先の西日本豪雨災害の犠牲者に向けて1分間の黙祷が捧げられました。

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円陣を組んで...

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前半キックオフ!



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両チームこの暑さを考えてか、前半から前にプレスを掛けに行くことはしません。しっかり4-4のブロックを作ってから守備を開始します。この4-4のブロックをどうやって攻略していくかについては両チーム違いがありました。


パルセイロレディースは前半はサイド攻撃を中心に攻めます。まず前線にボールを収め、そこからサイドにはたきクロスという感じです。これは4-4のブロックの中でも比較的手薄なサイドを利用しようという考えですね。特に#26中村選手のいる右サイドが多かったです。#26中村選手は得意のドリブルでのカットインから何度もチャンスを作り出していました。



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ただパルセイロレディースは中央突破の意識が強く、相手がブロックを敷いてあるところにボールを入れて、相手にすぐ寄せに来られて奪われるシーンが多かった。相手の前でボールを受けるばかりで、裏でボールを貰うことがあまりなかったように思います。セレッソは少し高めのディフェンスラインを敷いてきたんですけど、パルセイロレディースはそれを押し下げることがあまりできていませんでした。


あとは、中2日と中6日というコンディションの差からくるものなのか、前回の対戦時にパルセイロレディースは1対1の競り合いで勝てていることが多かったと思うんですけど、今回はその逆でセレッソレディースの方が勝てていたんですよね。特にハイボールはことごとく跳ね返されてた。空中戦じゃ難しいから、後半は地上戦で行こうと思ったくらいです。



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そして一番大きかったのが、昨日は受け手と出し手の呼吸がイマイチ合わずパスがズレるシーンが多かったことです。木曜日試合したばかりで足があまり動いてくれなかったのと、初めて先発で出た選手や久しぶりの選手もいて連携が不十分だったのが主な理由ですね。難しい試合になるなとは思ってましたけど、自分たちで試合を難しくしていた印象です。



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一方のセレッソレディースはまずボールを持ったら#9野島選手#13矢形選手の2トップが裏抜けを狙います。4-4のブロックを一気に飛び越えてしまおうという考えですね。実際パルセイロレディースは裏を取られて何度も危ない場面がありました。


また、裏抜けができないと見るやセレッソレディースはサイド攻撃に切り替えます。左右のSHが中に絞りSBが上がるスペースを確保し、そのスペースにSBが上がってくるので、そこを使うというのが多かったように見受けられます。また左SBの#7北村選手はドリブルでカットインしてシュートを狙うシーンもあり、なかなか厄介な存在でした。


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しかし、パルセイロレディースはシュートコースを的確に塞ぐ守備で相手をペナルティエリア内から外に追い出し、上げられたクロスに対してもきちんと跳ね返すことができていました。また、ディフェンスラインを下げ過ぎないようにコントロールをきちんとしていたおかげで、いくつかオフサイドを取ることもできていました。



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給水タイム分のアディショナルタイム1分も過ぎ、前半は0-0で終了。両チームともブロックを作ってからの守備と、この暑さで後半に備えて無理をしないようにしていたことが重なり、シュートは両チームともに2本ずつという堅い展開になった前半でした。



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後半を迎えるにあたって、本田監督は3枚替えを敢行します。やっぱり出来に不満だったんだ。#26中村選手に代えて#8大宮・プレシャスタイム・玲央奈選手#19藤村選手に代えて#18五嶋選手#20三谷選手に代えて#11齋藤選手が入ります。#26中村選手は代える必要ないんじゃないかなって思ったんですけど、木曜日のINAC戦にも出ていて疲れもありましたし、何より前半セレッソレディースは#26中村選手のいた右サイドを攻めていましたからね。#19藤村選手の交代も同じ理由でしょう。右サイドを安定させたいという理由で。そして#11齋藤選手は前線でボールを収めるという役割を期待しての投入ですね。3人はそれぞれ交代した選手のいた右SH、右SB、2トップに入りました。あ、カップ戦は5人まで交代可能なのであと二人交代できます。



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後半キックオフ!



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後半になるとしばらくはパルセイロレディースが押す時間帯が増えていきます。セレッソレディースがそうしていたように、左右のSHが中に絞り、SBがその空いたスペースに上がります。SBが高い位置を取っていたというのが前半との大きな違いでした。後半12分には素早いカウンターから#17小泉選手がこの試合初ともいえる上がりを見せ、ミドルゾーンでアーリークロスを入れます。これに#23鈴木陽選手が右足で合わせゴールネットを揺らしパルセイロレディース先制と思われましたが、このゴールはオフサイドがあったということで認められませんでした。



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昨日は#5木下選手#24神田選手がダブルボランチを組んでいたんですけど、#5木下選手が頼もしかったです。守備については言うまでもなく、予測がよくてボールの回収率も高いですし、機を見ては前線まで上がって言って得点を狙う姿勢も見せていました。去年の終盤にCBからボランチに転向した#5木下選手ですがもうすっかりボランチの選手になっていて、まだボランチでのプレーが不慣れな#24神田選手を上手くサポートしていた印象です。途中まで「このままスコアレスドローで終わったらMVPは#5木下選手だよなぁ」って思いながら見ていました。まあ叶わなかったんですけどね。



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後半24分、本田監督は再び動きます。#23鈴木陽選手に代えて#15西川選手を投入。キープ力はもちろん、前線からの守備も期待されての交代ですね。#15西川選手#23鈴木選手のいた2トップに入りました。



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後半攻め続けるパルセイロでしたがなかなかシュートまでたどり着けません。セレッソレディースのディフェンス、特に距離感だったりがよかったっていうのもあると思うんですけど、パルセイロレディースは何か攻め急いでいたんですよね。とにかく前へ前へという意識が強すぎて、無理に縦パスを通そうとしてカットされてしまったり、トラップミスをしてしまったりと、どこかせわしない印象を受けました。後半の最初に使えていたサイド攻撃も少なくなり中央中央に固執していき、相手も中を固めているので、ボールが通らなくなるのも当然です。疲れに加えて、上手くいかないの繰り返しでメンタルにも負担がかかり、パルセイロレディースの選手の足は少しずつ止まってきました。



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対するセレッソレディースは後半25分に#11宝田選手に代えて#10林選手、後半37分に#6井上選手に代えて#16田中選手を投入するなど着々と攻勢を強めていきます。



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本日の入場者数は1762名。ボランティア参加者は33名でした。ありがとうございます。


そして、後半40分のことでした。#1池ヶ谷選手が飛び出し、#16林選手のドリブルが長くなったところをキャッチしようとしますが、これがキャッチしきれずボールはこぼれ落ちてしまいます。これを拾った#10林選手#8松原選手にパス。#8松原選手がGKのいないゴールにシュートを蹴り込み、セレッソレディースが先制点を奪います。

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これで、一気に精神的なダメージを受けてしまったのかパルセイロレディースの選手たちの足は止まってしまい、キックオフ直後にセレッソレディースの選手にボールを奪われカウンターを受けてしまいます。左サイドから#8林選手が送ったクロスを#1池ヶ谷選手が弾くのか、それともディフェンダーがクリアするのかが曖昧に、いわばお見合いのような状態に、なってしまい、そのどちらもできなかったところに#13矢形選手にヘディングシュートを叩きこまれ、パルセイロレディースは立て続けざまに2点を失ってしまいます。


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しかしパルセイロレディースは諦めませんでした。後半45分、CKの流れから#24神田選手がクロスを上げます。これを#11齋藤選手が頭でスラし、ボールは#1福永選手の手が届かない軌道に飛び、反対側のサイドネットを揺らします。パルセイロレディースが1点を返しました。ここの#11齋藤選手のヘディング、テクニカルで上手かったですね。それとニアで、まさかこんなところから合わせてこないだろうとマークが薄くなっていたところを突いたのも流石です。



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そして後半のアディショナルタイムは3分。そのラストプレーのCK。#24神田選手のクロスに#15西川選手が合わせたボールは枠を捉えていましたが、#1福永選手が体を目いっぱい伸ばして弾きます。ルーズボールに#11齋藤選手が詰めましたが、シュートは力なく#1福永選手の正面。#1福永選手がボールをキャッチした瞬間に試合終了を告げるホイッスルが鳴り、1-2でパルセイロレディースが惜しくも敗れました。



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やっぱりこの試合の勝敗を分けたのはコンディションの差ですよね。中2日のパルセイロレディースと中6日のセレッソレディース。どちらかがより多く走れたかというと、それはセレッソレディースですし、木曜日に試合を行ったばかりのパルセイロレディースにはいかんともしがたいハンデがありました。ただ終盤で2点差をつけられながらも諦めない姿勢というのは見えたことは救いの一つで、これからのリーグ戦も応援したいと素直に思いました。パルセイロレディースの2018年のカップ戦は3勝1分け4敗の勝ち点10の4位でグループリーグ敗退に終わってしまいましたが、切り替えてリーグ戦優勝を目指して頑張ってほしいです。


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日程・結果|日本女子サッカーリーグ オフィシャルサイト|なでしこリーグ


公式記録(なでしこリーグ)

【7/15vsC大阪堺】監督・選手コメントをアップしました(長野公式)

試合速報・結果
(まいど!セレッソ~マイセレ)

AC長野L カップ戦最終戦敗れる(信濃毎日新聞)







ここからなでしこリーグは夏の中断期間に入り、再開は9月になります。リーグ再開後のパルセイロレディースの初戦の相手はマイナビベガルタ仙台レディース。ここまで1勝3分け5敗の勝ち点6で8位に沈んでいますが、地力のあるチームで、監督交代も行ったため、前回対戦時とは全く別のチームになってると思った方がいいでしょう。パルセイロレディースは第3節で対戦時に0-1で敗れているので、相手は手強いですが、そのリベンジを果たしたいところです。


また、この試合から#10横山選手が出場可能となります。#10横山選手の復帰初戦を勝利で飾るためには応援が不可欠です。「1万人集まってほしい」という#10横山選手の要望通り1万人集めて、圧倒的ホームの雰囲気で選手たちを後押ししましょう。ぜひ、ご家族・ご友人を誘って9月8日長野Uスタジアムにお越しください。


がんばれ!AC長野パルセイロレディース!!




おしまい