今年で第99回大会を迎える天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会。プロアマ関係なく日本一の頂を目指します。そして、その長野県予選も兼ねて行われたのが、第24回長野県サッカー選手権大会です。AC長野パルセイロは決勝からの出場。ここまで勝ち上がってきた松本大学サッカー部を迎え撃ちます。J3とはいえ、プロの端くれ。負けるわけにはいきません。しっかり勝って本戦に駒を進めたいところです。


では、今回も観戦記を始めたいと思います。何卒よろしくお願いいたします。
















爽やかな晴れ空に恵まれたこの日の長野。気温もぐんぐん上がり、初夏を優に超える暑さです。日向だと長袖ではきつかったですね。


この日はJ3リーグの試合ではないため、普段サポーターズクラブのために規制されている第一駐車場も、全面使うことができます。その第一駐車場に11時過ぎに車を停め、Uスタ内を目指します。いつも通り道にかけられている選手のタペストリーがないことに、少し違和感を感じます。チケット売り場近くの階段は封鎖されていたため、やや遠回りで入場することとなりました。


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トップチームの試合ならばいつもここに入場ゲートがあるのですが、この日はまっさら。視界を遮るものがなく、Uスタの外景を直に見ることができますが、少し寂しい気持ちもあります。


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レディースチームの試合時にチケットをチェックするボランティアスタッフもこの日はいません。決勝も今までの試合と同じく無料で見ることができました。金欠の人間にとってはありがたい話です。


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この日のピッチ。選手のアップ前に子供たちがサッカーをしています。当日募集のサッカークリニックは全員埋まったようですね。溌溂としたプレーが繰り広げられていました。


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パルセイロがいつもホームゴール裏として使用させていただいている北サイドスタンド裏には、パルセイロのオフィシャルグッズショップが出店していたり、


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飲食ブースも出店していました。フードが数種に冷たい飲み物がたくさん。この日は暑かったのでかき氷が人気でしたね。時刻は11時半前で少しお腹も空いていたので、一品いただくことにしました。


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焼きそばと迷って選んだのは黄金鶏のからあげ(500円)。ボリュームは豊富でしたが、揚げたてじゃないぶん、パサパサ感は否めません。味もどこか尖ったところがあったかな。醤油の焦げた風味がしました。正直そこまで...という感じです。


からあげを食べた後は特にやることもなかったので、ツイッターを見たり、スタジアム内をうろついてみたりして時間を潰します。メインスタンドでは助六寿司が販売されていました。


繰り返しになりますが、この日は暑かったので日の当たるスタンド前方には人があまりおらず、日陰となっている後方、コンコースで涼んでいるという過ごし方をしている人が多かったです。私も選手がアップを始めるまで後ろの方にいたわけですしね。無料で好きな席に座れることもあり、火のあたるバックスタンドより、日陰になっているメインスタンドの方に人が多かったのも、リーグ戦では見られない光景です。


12時10分。ようやくGKが登場し、ウォーミングアップを開始しました。


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続いて、フィールドプレイヤーのアップ開始ですが、この日はいつもの入場アナウンスや出囃子もなかったので、ヌルっと選手が出てきていましたね。牧歌的です。


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アップが開始され、日向の最前列に移動し、チャントで選手を鼓舞します。しかし、リーグ戦ではないこともあって、サポーターの数もこの日は少なめ。自然声も小さくなってしまっていました。でも熱量はちゃんとありましたよ。


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アップ中、シュートを決めた選手やセーブしたGKに贈られる拍手がこの日はやけに大きく響いていました。


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では、ここで両チームのスタメンです。




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パルセイロは直近のリーグ戦からスタメンを5人変更。序盤戦に出場していた#5池田選手#6岩沼選手#7妹尾選手#30浦上選手らが名を連ね、昨シーズンからの長期離脱より復帰した#2松原選手が今シーズン公式戦初スタメンを飾りました。フォーメーションはリーグ戦と変わらず3-4-2-1です。



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一方の松本大学のメンバーは以上の通りです。DF登録の#30小澤拓選手をワントップで使ってきたのは驚きました。フォーメーションもパルセイロと同じ3-4-2-1で、ミラーゲームの様相を呈しています。














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さて、ここからは選手入場ですが、今回はいつものバックスタンドとは異なり、メインスタンドに入ることができたので、これまでとは違い正面からの撮影となります。やった。


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パルセイロのゴール裏もこの日は人がまばら。メインスタンドで観戦していた人も多かったこともありますが、少し寂しいですね。日陰の後方に人が密集しています。


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一方の松本大。こちらは中央に学章の弾幕をぶら下げて、さらに幟も設置しています。去年と同じですね。部員はもちろん、クラブチームでしょうか小学生の可愛らしい声も声援の中に混ざっていました。人数にして120人くらいはいたと思います。


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バックスタンドはこの通り閑散としています。まあ暑いんだからしょうがない。ちなみに2階席はこの日は封鎖されていました。


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真正面から選手入場を見ることが出来たのって何年ぶりだろう...。これは+500円払う価値あるわ...。ていうかエスコートキッズ多っ。


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両チームのゴール裏も試合に向けてテンションを高めていきます。


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選手入場も終わり、そそくさとゴール裏に戻ります。着いた時にはもうパルセイロ側の円陣は解けていました。


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太陽が照り付ける中、前半キックオフ!


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試合はいきなり動きます。前半3分。パルセイロはこの試合最初のCKを獲得。#25有永選手のキックに合わせたのは#5池田選手。低空ヘッドで放たれたシュートは#1三輪選手の脇を抜けてゴールに吸い込まれました。苦戦も予想された試合で、パルセイロは幸先よく先制に成功します。また、このゴールがパルセイロにとっては今シーズン初の前半での得点となりました。


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いきなり一点を奪ったパルセイロは試合の立ち上がり、前線からプレスに行きます。#27竹下選手#1三輪選手まで追い回すことで、#1三輪選手のキックミスを誘い、マイボールにすることが出来ていました。


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ただ、この日の気温を考えると前線からのプレスが90分も続くはずがなく、パルセイロは少しずつブロックを作っての守備に切り替えていきます。ここで、WBは素早くDFラインに入って5バックを作る撤退守備を敷いていました。ビルドアップの初期の段階では、松本大のWBにはパルセイロのシャドーを当てるように設計されていたことからも、まずは守備重視でという狙いが見て取れます。


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これに松本大学はドリブルを多用することで、対抗していきます。松本大のシャドーとWBの4人はドリブルに優れ、パルセイロよりもボールを持ったら仕掛ける意識が高かった。中に入るドリブルにパルセイロのディフェンスは引き付けられ、空いたサイドを使われるというシーンが何度もありました。素早いチェックで難を逃れていましたが、ディフェンスラインも下がっていき、スペースも生まれていたため、いつ同点に追い付いてもおかしくない雰囲気が漂っていましたね。


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一方、パルセイロの攻撃はサイド攻撃を基本としています。大きく開いたWBにボールが入るまではいいのですが、そこからが繋がりません。サポートが不十分だったのもありますが、パルセイロのサイド攻撃はWBとボランチ、シャドーでボールを回し、CBとWBの間が空いたところに#27竹下選手やもう一方のシャドーが裏に流れてボールを受ける。このパターン一つを繰り返すため、松本大にシャドーに下がらせたり、ボランチを落としたりして、対応されていました。要するに読まれていたということです。


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しかし、そんな中でもサイドで攻めているのでCKを獲得することはできます。前半42分。パルセイロは再び右サイドからのCKを獲得します。キッカーの#25有永選手は今度はファーサイドにボールを入れ、#6岩沼選手が少し下がり目の位置でボールを受けます。#6岩沼選手はワントラップしてから、クロスともシュートとも似つかないボールを入れます。これに#2松原選手が少し触ってコースが変わり、ゴールネットを揺らしました。なお、現地では松本大のオウンゴールに見えたのですが、公式記録では#2松原選手のゴールになっています。


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このまま時間は過ぎ、2-0で前半は終了。パルセイロが効率よくCKから2点を奪取しましたが、全体的には松本大のドリブルに手を焼いており、ペースとしてはやや松本大寄りでした。1点を取られてしまったら、そのままガタガタ行きそうな雰囲気もあったので、早めに3点目を取って試合を決めたいと感じます。






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両チーム選手交代のないまま後半キックオフ!


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後半開始時から松本大学はフォーメーションを変更してきています。CBの#5丹野選手が右SBに入り、左WBの#9中島選手が左SBに入る4バックにチェンジ。中盤も#13大八木選手を1アンカーに置き、その前に、中盤4人を並べる4-1-4-1のような陣形になっているように感じられました。これは、パルセイロとのミラーゲームをあえて崩すことで、ギャップを生み出し攻撃を有利に進めたいという思惑があったのでしょう。


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しかし、この4バック変更が松本大にとって裏目に出てしまいます。まず単純にピッチの横幅を5人(松本大も守備時には5-4-1だった)から4人にすることで、DFラインにスペースが生まれてしまっています。それに、パルセイロの2シャドー、#7妹尾選手#19三上選手がCBとSBの間にポジションを取っていたので、松本大としてはCBとSBのどちらがシャドーの選手を見るかを迷うことになり、結果としてプレッシャーが遅くなってしまっていました。


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さらに、松本大は2点を奪わなければならず、自然と前がかかりになっています。ディフェンスラインも上がり、背後に広大なスペースが出来ていたので、前半は決まらなかったパルセイロのカウンターが決まるようになってきていました。前線の選手が斜めに走ることでボールを引き出し、スルーパスで一気にゴールに近づくというシーンが後半の中盤にかけて見られるようになっていきます。



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後半14分には松本大がまず最初に選手交代。#7青木選手#15中林選手に替えます。

一方のパルセイロも選手交代。後半18分には#2松原選手に替えて、#26遠藤選手が入ります。おそらく怪我明けということもあって、最初から#2松原選手は60分間の限定起用で、この交代は既定路線だったのではないでしょうか。また、後半21分には#7妹尾選手に替わり、#23大城選手が投入されました。


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この#23大城選手の投入がこの試合では効果的でしたね。パルセイロよりも松本大の選手の方が足が止まり始めるのが早かったので、ドリブルで仕掛けられる#23大城選手は大きな脅威となっていました。相手が疲れていることを差し引いても、この日の#23大城選手の出来は上々で、リーグ戦でももっと長い時間見たいなと思いました。


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この日の入場者数は1,955人。リーグ戦よりは少ないですが、各都道府県大会の決勝の中でも多い方に位置する数字ではないでしょうか。


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後半24分。#23大城選手が左サイドをドリブルで突破していきます。ゴールライン付近まで侵入し、相手を引き付けクロスを入れ、ボールはファーサイドでフリーになっていた#27竹下選手に渡ります。#27竹下選手はトラップに手間はかかってしまいましたが、しっかりとシュートをファー上に決めて、パルセイロが決定的な3点目を奪いました。#27竹下選手はリーグ戦でチャンスを得ておきながら、決定的なシーンでシュートを外す場面が続き、本人も悔しい思いをしていたでしょうから、このゴールは鬱憤を晴らすとともに、リーグ戦へと堰を切る貴重な1点です。


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#27竹下選手はゴール後に喜びを爆発させ、ゴール裏に駆け寄ってくれました。期するものが見えて、この日のハイライトと呼べるシーンでしょう。本当によかったです。リーグ戦でもこの調子でゴールをお願いします。


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その後はパルセイロの選手の足も止まり始め、松本大に攻められる展開になるも、きっちりと体を張って守り続けゴールを許しません。逆に時間稼ぎをするのではなく、最後まで4点目を狙う姿勢も見えます。後半アディショナルタイムの4分もスコアは動くことなく、そのまま3-0で試合終了。パルセイロが長野県サッカー選手権大会を5連覇し、天皇杯全日本サッカー選手権大会の出場権を獲得しました。相手の4バック変更にも素早く順応できたのが勝利の決め手でしたね。


















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整列が終わるや否や、松本大から「AC長野」コールが聞こえてきて、とても嬉しかったです。パルセイロもすぐさま「松本大学」コールをお返しして、この日の空模様のようにたいへん気持ちいい光景でしたね。


試合後には両チームがメインスタンド前に整列し、表彰式に移ります。私も写真を撮るためにメインスタンドへ今一度移動です。


まず、最初に審判団に記念品が贈呈されました。Uスタでの表彰式は右の階段から上がって、指定席後ろのブースで記念品を貰い、左の階段からピッチに戻るという流れなんですね。初めて見ました。


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この日の審判団は安定したレフェリングで、試合をスムーズに進めてくれました。問題になるような判定もなかったですし、会場中からたたえる拍手が送られていましたね。小出主審、大峡副審、山際副審、高木第四審、本当にありがとうございました。


審判団に記念品が贈呈された後。まずはこの大会の最優秀選手の発表です。

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最優秀選手には先制点を決めて、無失点にも貢献し、攻守両面で活躍を見せた#5池田選手が選出されました。ものすごく妥当だと思います。


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当の#5池田選手は「え?俺?」みたいな感じで、少し驚いていましたけどね。

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サッカー選手を模した記念トロフィーを手にはにかむ#5池田選手。リーグ戦での活躍にも期待してますよ。


続いては準優勝チームの表彰です。

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準優勝の松本大学は3人の選手が代表で登壇し、準優勝トロフィーや賞状、準優勝盾を受け取っていました。当然のことながら笑顔はありません。三度目の正直ならずで、心中は悔しさで占められていたことでしょう。パルセイロは早くJ2に昇格して、長野県サッカー選手権大会を卒業しなければなりませんね。


そして、いよいよ優勝チームの表彰です。

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優勝チームであるパルセイロはベンチ入り選手全員が登壇します。壇上へ向かう間の階段の両脇には、ハイタッチを求める人が手を差し伸べていました。


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優勝トロフィーを受け取るのは、この日ゲームキャプテンを務めた#25有永選手。在籍9年目で初めての表彰かと思いましたが、いつかの天皇杯でゴールが表彰されていたから、それ以来ですかね。


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賞状を#26遠藤選手が、


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優勝旗を#19三上選手が、


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優勝盾を途中出場していた#22國領選手が受け取ります。


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通例ならば、ここで優勝トロフィーを掲げるところですが、まあ選手もサポーターも致命的に慣れていない。タイミングを逃し続け、ややグダグダになりかけたところで、どこからともなくオオーという声が上がり、#25有永選手がトロフィーを頭上に掲げました。


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パルセイロにとって目標はあくまで天皇杯での上位進出です。なんだけど、もうちょっと大げさに喜んでほしかったかなと。1試合だけとはいえ、優勝したんだから。松本大の選手たちは恥ずかしげに喜ぶパルセイロの選手をどのような思いで眺めていたのでしょうか。


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表彰式が終わった後は各スタンドへの挨拶です。が、この時#27竹下選手の発案でバックスタンドに全員がハイタッチに言っていました。リーグ戦の相模原戦でも行っていたこのハイタッチ。ピッチと客席の間にそれほど高さがないUスタの名物にしてほしいです。


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その後はゴール裏で2週連続の「シャナナ☆」を遂行。肩を組んでのラインダンスは清々しくて最高です。天皇杯本戦を迎える再来週もしたいですね。


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また、パルセイロの挨拶が終わった後は、松本大の選手がゴール裏に来てくれました。悔しさを封じ込めて相手にも挨拶する姿に、高貴なスポーツマンシップを感じます。来年は天皇杯本戦で戦ってほしい。もちろんパルセイロがJ2枠で参加するという前提で、です。


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お疲れ様でした!





第24回長野県サッカー選手権大会 決勝 vs 松本大学サッカー部|試合結果(長野公式)








この結果を受けて天皇杯本戦に進出したパルセイロ。1回戦は5月26日(日)13:00~、佐久市総合運動公園陸上競技場で、新潟県代表・新潟医療福祉大学サッカー部との対戦です。新潟医療福祉大は昨年も対戦して、その時は3-2での辛勝でした。リベンジに燃える相手にプロである所以を見せつけて、次のステージに勝ち上がってほしいですね。


また、その前にリーグ戦も開催されます。パルセイロは5月19日(日)13:00~、アウェイのとうほう・みんなのスタジアムで、福島ユナイテッドFCと対戦します。上位進出のためには落とせない一戦ですので、行ける方はぜひとも現地で、そうでない方はDAZNを通して、応援をお願いします。今シーズン初の連勝がしたい!


頑張れ!AC長野パルセイロ!!



お読みいただきありがとうございました。


おしまい


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2018-12-21




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