前節カターレ富山に1-2で敗れてしまったAC長野パルセイロ。3勝3分4敗の勝ち点12で13位につけます。一つでも上の順位に行くために勝利が必要なパルセイロの今節の相手は、FC東京U-23。2勝1分7敗の勝ち点7で最下位に沈みますが、今節は代表戦の関係でJ1の試合はなし。多くのJ1を経験した選手が出場し、パルセイロにとっては厳しい戦いとなりました。








では、両チームのスタメンです。





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パルセイロは前節からスタメンを1人変更。#1小澤選手に替えて#21立川選手がJリーグデビューです。フォーメーションは変わらず3-4-2-1。


一方のFC東京U-23は前節からスタメン8人を変更。特に4バックはJ1経験があるのが3人。残りの二人もトップチームの方でベンチ入りをしており、なかなか強力な布陣です。フォーメーションは4-4-2。






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前半キックオフ!




立ち上がりからパルセイロは左サイドを中心に攻撃します。これは#6太田選手よりも#22中村選手の方が攻略しやすいといった判断でしょうが、#18内田選手はFC東京U-23のSHとSBの間にポジションを取り、ボールを引き出します。しかし、中にカットインする志向の強い#18内田選手に合わせて、FC東京U-23のSBは中を切って対応していたため、ここでいったん攻撃が止まってしまいます。そこからは#29山田選手に下げたり、シャドーの選手を裏に走らせたりして攻略しようとしていましたが、FC東京U-23も人数をかけて対応します。


パルセイロの前線は3枚に対し、FC東京U-23のディフェンスラインは4枚で噛み合っていません。ここでFC東京U-23は#27竹下選手#32渡辺選手をつけ、SBの選手を絞らせてシャドーにつけることで、中の人数を合わせるようにしていました。ここで、逆サイドの#25有永選手はフリーになれます。パルセイロとしてはこのファーでフリーになっていた#25有永選手を有効活用したいところでしたが、なかなかうまくいきません。


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この時なんで#25有永選手がフリーになっていたかというと、#19宮崎選手があまり下がらないからなんですよね。#19宮崎選手は下がってまで守備をするシーンは少なく、カウンターに備えて高めの位置取りをしていました。実際前半3分にはカウンターで#19宮崎選手に持ち上がられ、結果#24原選手にフリーでシュートを許すというシーンがあり、#19宮崎選手はパルセイロの大きな脅威となっていました。


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FC東京U-23は後方からパスをつないでくるチームです。ビルドアップの時にボランチが落ちることはあまりなく、4バックでビルドアップをしています。立ち上がり、パルセイロは主導権を握るために前から積極的にプレスに来ていました。前線の3人に加え、#29山田選手も前に出すことで、4対4の数的同数にする攻撃的なプレッシングです。


しかし、これはFC東京U-23の思惑通りで、#29山田選手が前に出て空いたスペースをボランチの選手が使い、プレッシャーの少ない状態でボールを受けられ、運ばれるというシーンが立ち上がりにはありました。ただ、前半15分からパルセイロは前線からのプレスを控え、#29山田選手もスペースを開けるということは少なくなっていましたけど。


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一方のパルセイロも後方でパスを回します。パルセイロもボランチが落ちるということはあまりなく、主に3バックでビルドアップをしていました。FC東京U-23はあまり前線からプレスに来なかったので、CBがボールを持つ時間が長くなっていましたが、FC東京U-23が前線からプレスに来たときは、パルセイロの狙いが発動します。


FC東京U-23は前線からのプレスの時、2トップの一人がCBを、もう一人が中継点になろうとするボランチを、SHが自分のサイドのCBを見ています。このとき、パルセイロのWBにはFC東京U-23のSBがついており、WBを下げてSBを釣りだして、その裏のスペースをシャドーや#27竹下選手が突くというパターンが何度か見受けられました。パルセイロはサイドを使おうと、FC東京U-23は中央を使うと、相手を動かしていて、両チームのスタンスの違いが立ち上がりから現れています。


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前半20分。#32辺選手が負傷してしまいます。そして、そのまま#47岡選手と交代。#32渡辺選手#27竹下選手のマークをして自由を与えていなかったので、FC東京U-23にとっては痛いアクシデントとなりました。


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このあたりから両チームは前線でのプレスを控えていきます。両チームともディフェンスラインを高めにしコンパクトに設計しているため、スペースもあまり生まれず試合は膠着していきます。しかし、攻撃回数が多かったのはFC東京U-23。パルセイロは守備時に早い段階でWBを下げての5-4-1になります。ここで、SBを上げるなどして中盤で数的優位を作り、ボールを回します。


この日のFC東京U-23の攻撃で特徴的だったのが、#19宮崎選手が中に入る回数が多かったということ。#19宮崎選手が中に入り、FWの選手がサイドに流れるというのが、この日のFC東京U-23で最も多く視られた攻撃パターンで、パルセイロのマークの受け渡しのタイミング、CBとWBがスイッチするタイミングを狙っていて、実際この攻撃は上手くいっていました。パルセイロはディフェンスラインで誰が誰につくのかがわりと流動的で、そこをFC東京U-23に突かれていましたね。


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さらに、#19宮崎選手が中に入ってサイドのスペースを開け、#6太田選手が上がるというパターンもあって、#6太田選手の高精度のクロスにパルセイロは手を焼いていました。


この#19宮崎選手の動きによって、パルセイロのディフェンスラインは中央によって行きます。ここでサイドにスペースが開き、#19宮崎選手はそれを逆手に取り、中からサイドに戻る動きも織り交ぜていました。これもまた効果的で、パルセイロはクロスを上げられますが、中で何とか跳ね返していました。


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攻撃に出たいパルセイロでしたが、守備時に5-4-1のフォーメーションでシャドーがボランチの脇のスペースを埋めているため、攻撃の開始位置が下がってしまっています。前半の終盤はパルセイロはボールを奪ったら#27竹下選手めがけロングボールを蹴っていましたが、#27竹下選手にはCBの選手がついているため、なかなかポストプレーが成功しません。また、サポートも遅かったので、ボールを落とすこともままならず、奪われてしまうシーンが続きます。守→攻の切り替えの速度はパルセイロの課題ですね。


また、FC東京U-23はパルセイロのサイド攻撃に慣れてしまっています。WBにボールが入ったときに、ボランチをバイタルエリアに一人落とし、ボールを受けようと下がってくるシャドーをケア。さらに、右WBの#25有永選手は立ち上がりこそ、#6太田選手を抜き切る前にクロスを上げることができていましたが、#6太田選手が間合いを詰めてきたり、もう一方のボランチにハーフスペースを消されていたりと、攻撃の糸口を塞がれてしまいます。パルセイロは時間が経つにつれてシュートを打てなくなっていっていました。




その後もFC東京U-23がボールを握りますが、パルセイロも耐え、そのまま0-0で前半終了。両チームともあまりリスクを冒さなかったため、やや膠着した前半でした。パルセイロとしてはSBの裏を狙う攻撃が対応されてしまっているので、ボールを動かして、相手を動かして、ずれを発生させて攻撃したいところです。


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後半開始にあたってFC東京U-23は選手交代。#19宮崎選手に替えて#38常盤選手を投入します。#19宮崎選手は悪くなかったどころか、FC東京U-23の一番の武器になっていたので、この交代はもったいない気がしますが、おそらく怪我開けということで、最初から前半45分のみのプレーの予定だったのでしょう。


パルセイロの方に選手交代はなく、後半キックオフ!




後半の立ち上がりもFC東京U-23がボールを握ります。パルセイロが引いて守ってきたこともありますが、ブロックの外ではボールを持てるようになります。後半になると#24原選手#52久保征選手がややサイドに寄って開けたスペースに、#36安部選手が飛び出す機会が増え、パルセイロは誰がつくか迷いチャンスを与えてしまっていました。後半になってFC東京U-23のボランチは#36安部選手が前目、#44品田選手が後ろ目と疑似的な縦関係になっていたと思われます。


重心が後ろ寄りになってしまい、ゴール前まで行けないパルセイロ。流れを変えようと後半15分に2枚替えを敢行します。#27竹下選手に替えて#7妹尾選手を、#17明神選手に替えて#6岩沼選手を投入しました。#6岩沼選手はそのままボランチに、#7妹尾選手はシャドーに入り#19三上選手がワントップに移動します。


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この交代を機にパルセイロは前線からのプレスを復活させます。今度は4対3で数的不利となるのですが、片方のサイドに追い込んで逆サイドのSBを無効化することで、3対3の数的優位を実現しています。また、ボランチの選手が落ちてこようとしても、パルセイロのボランチがついて行っています。ここで中が開いてしまいますが、FC東京U-23の中の人数も足りていないため、大きな問題には至っていませんでした。GKまで追いかけることで精度の低いロングボールを蹴らせ、それを回収することができており、ボールを握れるようになっていきます。


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また、FC東京U-23も1点を奪いたいと前掛かりになってきていて、中盤とディフェンスラインの間が空くようになっています。そこにシャドーの選手が下がってボールを受けられるようになり、CBを釣りだしSBをカバーに走らせることで、WBをフリーにしてそこにパス。からのクロスがパルセイロは増えていきました。特に左サイドでは#2松原選手がリスクを取って上がる機会が増えていましたね。


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後半37分。#18内田選手が敵陣中央でインターセプトをします。ここで右サイドで#19三上選手がフリーになっており、パスコースもありましたが、#18内田選手はパスを出さず。ボールを持ちすぎて奪われてしまいます#24原選手がボールを拾い、中央の#52久保征選手にパス。#52久保征選手の目の前手の空いてから逃げる斜めのドリブルのコース取りが上手く、自らシュートチャンスを創出します。#52久保征選手のシュートは#21立川選手がいったん防ぎますが、こぼれ球が#24原選手のもとに転がってしまい、#24原選手は無人のゴールにボールを流し込みました。ボールを握れていたパルセイロはショートカウンターで痛い失点を喫してしまいます。







その直後にパルセイロは選手交代。#14東選手に代わり、#9津田選手が入ります。この交代により#9津田選手はワントップに入り、#19三上選手がシャドーのポジションに戻ります。


後半42分。FC東京U-23が攻撃しますが、簡単にボールを失います。ここで#19三上選手が開いてボランチの脇のスペースを突き、ボールを引き出します。そしてこのとき、#9津田選手がマークの相手から逃げるように斜めに走って中間ポジションを取り、#19三上選手はそこに浮き球のパス。FC東京U-23のCBのプレスが来る前に#9津田選手はシュート。これがゴール右に決まり、パルセイロはすぐさま追いつきました。#9津田選手は2試合連続の今シーズン2ゴール目です。動きの質でつかんだゴールでしたね。


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その後はパルセイロがチャンスを創出しますが、逆転ゴールには至らず。後半アディショナルタイム3分もFC東京U-23が#6太田選手に替えて#50沼田選手を投入しましたが、大きなチャンスにはつながらず試合終了。1-1で両チーム勝ち点1を分け合いました。パルセイロはリスクを冒した時間帯に失点しましたが、その後カウンターからすぐに追いつけたのは良かったですね。しかし、チャンスもあったので勝てた試合を落としたとも考えられます。連敗をしないのは良かったですが、やはり勝ちたかったですね。





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<ハイライト動画>









選手コメント(Jリーグ公式)

J3順位表(Jリーグ公式)

2019 明治安田生命 J3リーグ 第11節 vs FC東京U-23|試合結果(長野公式)

2019 明治安田生命 J3リーグ 第11節 vs FC東京U-23|フォトギャラリー(長野公式)

明治安田生命J3 第11節 vs AC長野パルセイロ|試合結果(東京公式)

AC長野、最下位とドロー(信濃毎日新聞)











この結果を受けて、パルセイロは3勝4分4敗の勝ち点13で順位は12位。なかなか上位に行けず歯がゆい日々が続きます。そんなパルセイロの次節の相手はザスパクサツ群馬。4勝3分4敗の勝ち点15で9位につけますが、直近の試合は連勝しており、調子を上げてきているチームです。パルセイロにとってはバトルオブ上信越の第2戦となるこの試合は何としてでも勝って、まずは一桁順位につけたいところですね。6月16日(日)17:00~、長野Uスタジアムでのホーム戦なので、ぜひとも応援のほどをよろしくお願いします。


頑張れ!AC長野パルセイロ!!


お読みいただきありがとうございました。


おしまい





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