こんにちは。これです。今回のブログも映画の感想になります。


今回観た映画は『僕たちの嘘と真実 DOCUMETARY of 欅坂46』。何を観るか迷っていたところ、三人の方に推されたので、観に行ってきました。とはいったものの、私は欅坂46について全く知りません。知っていることと言えば、いつかの紅白でメンバーの方が過呼吸を起こしたことと、今度名前が変わるということぐらいです。メンバーの方の名前も全然知らず、ほとんど満員だった映画館の中で、私が一番詳しくないだろうなと思いながら観てきました。


それでは、感想を始めたいと思います。拙い文章ですがよろしくお願いします。




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この映画の特色と言えば、ライブシーンの豊富さでしょう。いきなりライブから始まるのですが、キレのあるダンスやハッとするような歌詞には純粋にかっこいいと感じました。平手友梨奈さんのオオカミのような目つきや、花道を駆け出していく姿には鳥肌すら立ちましたもの。


もっとバックステージの様子を描くのかなと思いきや、表のライブシーンが思っていたよりも多くて、そのどれもが迫力があって、これは人気が出るなと納得してしまいます。私自身十代の頃に聞いていたら、見ていたらヤバかったなと思います。


私はアイドルのことを軽く見ているつもりはなくて、ある種アスリートと同じだなという尊敬の念すら抱いているのですが、予想を上回るパフォーマンスに圧倒されました。沼にハマると厄介なことになるというブレーキが働いて何とか耐えましたけど、持っていかれる人もきっと何人もいると思います。エンタメ性が高くて、ライブみたいに楽しむことができますね




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※ここからの内容は映画のネタバレを含みます。ご注意ください。






一方、内容の話をしますと、まずこの映画ではキャプテンの菅井友香さんが登場して、取材当時の欅坂46があまり上手くいっていないことを語ります。その後もメンバーの証言と、ドキュメンタリー映像を交互に映しながら映画は進んでいきます。序盤にデビュー当時の映像が流れるんですが、これには少し驚きました。だって、平手さんの顔が全然違うんですもの。目の大きさとかまるで別人ですよ。最初に鋭い目つきを見せられていたので、その違いにビックリしてしまいました。


その後はMVの撮影だったり、ライブシーンだったりで映画は進んでいきます。メインストーリーとなっていたのは、絶対的センター平手さんの天才性と、それを取り巻くメンバーの関係性です。体育館でMVを撮影するシーンがあるんですけど、そこからして表現力が他のメンバーとは段違い。平手さんソロの撮影を他のメンバーが見つめるシーンは、言葉にしなくてもメンバーの表情で大体のことは伝わってきます。別のMV撮影中に、誰にも話しかけず孤立していた平手さんと群れるメンバーとの対比はなかなかに強烈です。


となると、この映画は平手さんvs他のメンバーの対立。才能があるが故の孤独と、それをどうしようもできなかったメンバー。ギスギスした不協和音が生まれ、大きくなっていく様子を描いた映画と思われるかもしれません。でも、そんなことは全くなく、欅坂46のメンバーはあくまで仲が良さげなんですよね。互いが互いを思いやっているというか。


かなり最初の方に、菅井さんが「アイドルってもっと仲が悪いのかと思ってたけど、そんなことはなかった」という趣旨の発言をしていますし、メンバーも平手さんじゃなきゃセンターは務まらないと認めているんですよね。名前は忘れてしまいましたけど、本棚の前でインタビューを受けていた方は「平手さんはグループの先のことを考えている」みたいなことを言っていましたし、その言葉通り、2019年の紅白が終わった後、脱退することを決めた平手さんはメンバー一人一人を抱きしめているんですよね。もっと孤高の天才みたいな感じなのかと思いきや、全然違った。


メンバー間の結束がこの映画では何回か伝えられていて、それが極致に達していたのが、選抜メンバーでシングルを出す時のシーンですよね。当然選ばれる人、選ばれない人が出てきて、グループアイドルの残酷性をアピールする場面なのですが、ここで先ほどの本棚の方(名前覚えられなくてごめんなさい)は「全員が必要だ」と言っているんですよ。選ばれなかったメンバー含めて。思いやりが最大限に溢れていて、心が暖かくなりましたね。グループの団結が見て取れて。




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でも、こういったグループが仲良くしているだけだと、はっきり言って映画にはならないわけですよ。平手さんが満足いくパフォーマンスができずに休演して波風を立てるシーンはありましたけど、それだけじゃ訴求力はちょっと弱い。じゃあどうするかというと、「平手友梨奈vs他のメンバー」という分かりやすい対立を押し出すことなんですよね。


人間が何十人も集まって、仲が良い訳がないだろう。表では綺麗に振舞っているけれど、きっと裏ではギスギスしているんだろうというイメージです。着飾った人間の服の下や、内面を見てみたいという欲求は多くの人が持っていますし、幸か不幸か欅坂46には平手友梨奈さんという目立つアイコンがいた。一人の天才を取り巻く怨嗟や嫉妬。そう言った分かりやすいストーリーを外野は勝手に妄想して、自己消費する。平手さんの休演も火に油を注いで、悪いイメージはどんどん膨らんでいく。描かれている限り、中は全然そんなことはないのに


まあアイドルをはじめ芸能人の方々は、イメージでご飯を食べているところもあるので、これが一概に悪いとは言えません。でも、私には売り出す大人たちがそれに乗っかっていったように見えたのが嫌でしたね。特に終盤の『黒い羊』なんてその典型ですよ。輪に入っていこうとする平手さんを他のメンバーが突き放すというのは、悪いイメージそのままじゃないですか。当人たちは人形みたいに踊らされて。めちゃくちゃ意地悪いことするんだなって観ていて感じました。


そして、ラストの配信ライブ。ここで欅坂46は改名して、5年間の歴史に幕を下ろすことを発表します。平手さんが脱退して、悪いイメージはもう取り返しのつかないところまで膨らんでいたのでしょう。その悪いイメージから脱却するために改名を(メンバーの合意を得た?とはいえ、売り出す大人たちが)決めたと。私はあの発表は欅坂46がイメージに押しつぶされた、敗北したように見えました。この映画で何度か「勝つ」というワードが登場しましたけど、欅坂46のメンバーはそういった悪いイメージと戦っていたんじゃないかとすら思えます。そして、その最大の武器として出したのが、このドキュメンタリー映画だったと。


ドキュメンタリー映画監督・森達也氏の著書に『ドキュメンタリーは嘘をつく』があります。私はこの映画は二重の意味で嘘をついているんじゃないかと思いました。まず世間の悪いイメージに対する嘘。加えて、新しいスタートを踏み出すにあたって、メンバーのイメージを上げるための嘘。私は、この映画で描かれたことがすべて真実なんてとうてい思っていません。中は中で色々あったんでしょうし、おそらく真実はもう少し黒いものだと思います。この映画ってそういったシーンが全然描かれていないんですよね。


だからドキュメンタリーとしては、物足りない部分もなくはないです。それでもその物足りなさを帳消しにするほどの魅力がライブシーンをはじめとしてあったわけですし、エンターテインメントととしてはクオリティの高い作品になっていると思います。全く知らない人間が見ても、メンバーの名前が覚えられないくらいしか問題点はなく(これは私だけか)、観る価値は大いにあるのではないかと感じました。




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以上で感想は終了となります。映画『僕たちの嘘と真実  DOCUMENTARY of 欅坂46』。欅坂46の内情が垣間見えてくることもあり、ファンの方にはたまらない映画になっているのではないでしょうか。また、知らない人が見ても迫力のあるライブシーンは大いに楽しめるものとなっています。興味があれば観てみてはいかがでしょうか。


お読みいただきありがとうございました。


おしまい 






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