Subhuman

ものすごく薄くて、ありえないほど浅いブログ。 Twitter → @Ritalin_203

カテゴリ: 好きなものの話



こんばんは。毎日暑いですね。これです。

今回のブログは3か月ぶりの「私の好きなバンドの話」になります。
まだ終わってませんよ。

拙い文章ですが何卒よろしくお願いいたします。












~私の好きなバンドの話


第8回:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT






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THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント)は、日本ロックバンド1991年結成。2003年解散。
(Wikipediaより引用)



メンバー

・チバユウスケ:ボーカル
 結成当時から在籍。楽曲によってはギターやタンブリン、マラカス、ハーモニカなどの楽器も使用する。また、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの全楽曲の作詞も務める。解散後はROSSO棟で活動後、2006年よりクハラとともにThe Birthdayを結成し活動中。

・アベフトシ:ギター
 1994年加入。解散後はKOOLOGIに参加するも脱退。その後CARRIEを結成するが数本のライブで解散。その後、古郷・広島に帰り塗装工として生計を立てていたが、吉川晃司の要請により、吉川晃司のステージのギターを務めた。2009年7月22日未明、急性硬膜外血腫により急逝。

・ウエノコウジ:ベース
 結成直後に加入。解散後は主にthe HIATUS、Radio Carolineのメンバーとして活動。また武藤昭平 with ウエノコウジとしての活動や、サポートミュージシャンとしても活動している。 

・クハラカズユキ:ドラムス
 結成直後に加入。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのリーダー。解散後、うつみようこ&YOKOLOCO BANDや、M.J.Qなどのメンバーとして活動し、2006年からチバと共にThe Birthdayを結成し活動中。
(同じくWikipediaより引用)



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私がTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT(以下ミッシェル)を知ったのはベスト盤のレンタルしてのことですね。すごいありがちですけど。大学でバンドサークルに入ろうと思って、その時ピロウズ以外のバンドをあまり知らなかった私は、とりあえず名前を知っているバンドのCDを何枚か借りて。そのうちの一枚にミッシェルのベスト盤もありました。もう活動してないことはなんとなく知ってました。



で、聴いてみたところ、とにかくかっこいいんですよ。これが。チバさんのがなるような歌声がまず衝撃的でしたし。アベさんのキレのあるカッティングギターだったり、チバさんとアベさんのツインギターの掛け合いだったり、ウエノさんの存在感のあるベースだったり、クハラさんの痺れるようなドラムだったり、全てがとてつもなくカッコよくて。今までJPOPだったりしか聴いてこなかった私の頭の中で何かが壊れ、砕け散るような感じがしました。



あくまでも個人的な考えですけど、ミッシェルってあまり深いメッセージ性のないバンドだとおもうんですよね。「前を向いて歩こうぜ」とか「生きるって素晴らしい」だとか、そういうメッセージ性のある音楽をやってるバンドも嫌いではないんですけど、ミッシェルには音楽を通じて伝えたいメッセージがあまりないと思うんですよね。その時々にかっこいいと思ったものをただやってるだけだったんじゃないかって。



歌詞だって「あふれかえるパスタの山泳いでいた」や「吐きたいね 吐いちゃいな」などそこまで意味のない言葉が多いじゃないですか。それまで私が聴いてきたJPOPっていうのは、わりと歌詞に意味を持たせようとする曲が多いじゃないですか。それに慣れていた私にとってその意味の少ない歌詞はとても新鮮に映りました。



そういった意味の少ない音楽っていうのは私にとってあまり経験したことがないものですし、いい意味で考えずに聴ける。で、繰り返しになりますけどミッシェルってとにかくかっこいいんですよ。それに憧れた人たちも相当数いるはずで、ミッシェルがきっかけとなってバンドを始めた人も多分少なくなくて。そうなるとその人たちにとってミッシェルは大きな意味を持つものになってるじゃないですか。意味の少ないものが、大きな意味を持つものになっていくのは特別なことで、ミッシェルの鳴らす音楽が持っているそういった特別なパワーが、私がミッシェルを好きなところの一つです。






加えて、私がミッシェルの好きなところの一つに「諦め」っていうところがあるんですよね。ミッシェルの歌って激しい歌でもどこか暗いんですよ。それはチバさんのがなる歌声がそうさせてるっていうところもありますし、メンバーの地に足のついた演奏によってというのもあるんですけど、一番はミッシェルがどこか「諦め」ているのが大きいんじゃないのかなって。「諦め」ているからか、どの曲もどこかシニカルなんですよね。



それはデビュー曲の「世界の終わり」(1st Album「cult grass stars」収録)から既に現れてると思います。





まず、一番最初の世間に触れる機会であるデビュー曲に「世界の終わり」っていう、悲観の最たるものを持ってくるその姿勢ですね。世に溢れる「何が何でも生きる」というポジティブなメッセージとは正反対です。で、歌詞を見ると、歌詞に出てくる「君」っていうのは「世界の終わり」を受け入れているんですよね。何なら待ち遠しく思ってるくらいで。「世界の終わり」っていうどうしようもないものに対する「諦め」が「君」を一種の躁状態にさせてるんだと個人的には思うんです。人間どうしようもなく打ちのめされたときに、笑うことってあるじゃないですか。まさにそういう状態なのかなって。デビュー曲からミッシェルは強烈すぎるほどの「諦め」を打ち出してきました。



次に挙げるのがミッシェル中期の名曲。「リボルバー・ジャンキーズ」(5th Album「カサノバ・スネイク」収録)





「リボルバー・ジャンキーズ」は圧倒的な勢いを持っていて、曲自体は半端じゃなくかっこいいんですけど、歌詞を見てみるとなかなかに絶望的で。「今日の風は俺に泣いているのだろうか」は、反語で「いや、泣いていない」が後につくことから「諦め」が見て取れますし、「見上げた空には色が消え失せていたんだ」っていうのはどうしようもない絶望感を感じさせます。そもそも「煙が上がる6連発」にもあるようにリボルバーっていうのは回転銃のことで、「リボルバー・ジャンキーズ」っていうのは「回転銃の中毒者たち」っていう意味です。この歌は「諦め」から銃口を自分に向けて「さよならベイビー」と引鉄を引くよって歌だと私は思っていて、ミッシェルの「諦め」という視点は変わっていません。



でも、ミッシェルはその「諦め」をエネルギッシュな演奏で吹き飛ばそうとしているんですよね。そこに爽快感が生まれて気持ちよく感じるんですけど、でも結局は吹き飛ばせていないんですよ。だって私にでさえ感じ取れるくらいですもん。その隠しきれてない陰の空気も私がミッシェルを好きな理由の一つです。



そして、後期になるにつれ、その「諦め」や陰の空気は増していきます。





この「太陽をつかんでしまった」(7th Album「SABRINA HEAVEN」収録)なんてその最たるものだと思います。「太陽をつかんでしまった男は ライオンのプールで死んでた」に始まり終わるんですよ。もう「諦め」を吹き飛ばそうともしていないです。でも、演奏はそれでも何かをもうともがいるように感じられますし、「諦め」ているのに「諦めてきれていない」。矛盾しているようですけど、この矛盾が最高にかっこいいんですよね。







私がミッシェルに惚れたところって悲しい歌詞をかっこよく演奏するところなんです。厳しい現実に対して「諦め」ているところもあるんですけど、それでも「諦めきれず」に、音楽という武器で抗っていく。自らの思う「格好よさ」をどこまでも愚直に貫いていく。それが私の心に風穴を開けたんです。そこから私の中を暴れ回って、一つ一つ傷を残していく。その傷は痛いんですけど、それ以上に誇らしくて。そんなミッシェルが解散から15年、私が知ってから5年経った今でも変わらず好きです。
 




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さて、恒例の曲紹介です。今回はもう文中で3曲紹介しているので、ここで紹介するのは3曲のみですけどね。



・バードメン

 


いきなりエンジン全開のこの曲。曲中何回も繰り返される「フライ、フライ、バードメン」ここでのチバさんの唯一無二のしゃがれ声がたまらない。できないんだけど思わずマネしたくなっちゃう。それで気持ち悪くなったりね。鋭く尖ったギターフレーズ、攻撃的なドラムパターン、積極的に動き回るベースライン。その全てで脳みそをかき回されそうになる曲です。3rd Album「Chicken Zombies」収録。





・G.W.D




この曲は何といってもウエノさんのベースですよ。イントロからクールで憧れる。曲中もビシッと締めてるし。ウエノさんのベースがまとめてくれるから、チバさんのボーカルやアベさんのギター、久原さんのドラムが存分に前に出ていけるんですよね。間奏でテンションを高めておいての「刻んだ瞬間を踏み散らすために指から舐めだして踝で終われ」が爆発力があって好きなところ。たぶんここはみんな好き。4th Album「ギヤ・ブルース」収録。






・ダニー・ゴー




ベースとドラムから始まるイントロが印象的なこの曲。どちらかというと暗く絶望的な歌を歌ってきたミッシェルには珍しく希望が見える曲。歌詞でも「振り返らず 錆びた風は 続くだろう」とストレートに希望を歌ってますしね。「続くだろう」って希望を。「ダニー・ゴー」の連呼が絶望から抜け出そうと必死にもがいてるように聴こえます。ファンのなかでも一二を争う人気曲っていうのを以前どこかで見たような見ないような。それも納得できる名曲です。4th Album「ギヤ・ブルース」収録。





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以上、私の好きなバンドの話【第8回:thee michelle gun elephant】でした。久しぶりにもかかわらず、お読みいただきありがとうございました。


さて、次回【第9回:UNISON SQUARE GARDEN】に...


続く


THEE GREATEST HITS
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
ユニバーサル・シグマ
2009-12-16



こんばんは。これです。今日は「ふくろうず」の話をしたいと思います。皆さん知ってますか「ふくろうず」。え?知らない?これを機に知ってください。後半にはいつものように曲紹介もあります。では始まります。



私の好きなバンドの話
第7回:ふくろうず



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”内田万里(Vo,Key)、石井竜太(G)、安西卓丸(B,Vo)からなるただのJPOPバンド"ふくろうず。


私がふくろうずを初めて知ったのは、これも「the pillows山中さわおのPOISON ROCK'N'ROLL」からですね。さわおさんが2011年のベストアルバムを決める企画だったかなで、ふくろうずの「砂漠の流刑地」を紹介してたんですよね。「グワーッと掴まれた」みたいなこと言ってた気がする。


で、その「砂漠の流刑地」を聴いてみて、1曲目の「もんしろ」で全身に電流が走りました。「命を燃やして飛んで飛んで消えてけ!」という駆け抜けるような疾走感と、「あたしこのままでいい 逃げてるのか、それでもいい」というだめな自分も受け入れていく姿に「ああこうなりたいな」と思ったものです。今でも「もんしろ」で受けた衝撃は忘れられない。ふくろうずを聴いていくうちに「もんしろ」みたいな曲は少数派だと知ったんですけどね。ふくろうずってミドルテンポの曲が多くて「もんしろ」みたいなハイテンポな曲ってあまりないですし。その次の「砂漠の流刑地」からして雰囲気ガラリと変わりますからね。


そこからはふくろうずにはまって「テレフォンNo.1」からは毎回CDを買っていましたし、ライブにも行ったことあります。「マジックモーメント」ツアーだったかな。赤坂BLITZ(現マイナビBLITZ)で。今思うとその頃キーボードの練習をしていたのもふくろうずをコピーしたいって思いがどこかにあったのかもしれない。いや、あった。「ぷりんと楽譜」で「ふくろうず」って入れて検索してた。何も出てこなかったんですけど。


私がふくろうずで好きなのは、内田さんのキュートで舌足らずでどこか電波的な歌声やエモーショナルなキーボード、石井さんの普段は飄々としてるけどいざとなったら情熱的にかき鳴らされるギターや、安西さんのシンプルだけど確かな存在感があるベースだったりいろいろあるんですけど、一番は内田さんが作る曲や歌詞の世界観なんですよね。自分を必要以上に大きく見せようとしてないし、だめだなってところも思いのまま歌にしている。私も「自分ってだめだな」って良く思う内省的な性格なので、そういうふくろうずだったり内田さんの持つ内省的な部分に惹かれたんですよね。でもただ内省的であればいいってわけじゃなくてやっぱり前向きな部分もほしいわけですよ。そりゃ暗いだけじゃ聴いてるこっちの精神が参っちゃいますし。そういう意味でもふくろうずはピッタリでしたね。


確かに自分はだめなんだけど、そんな自分も受け入れて前に進んでいく」というスタンスがふくろうず、内田さんの作る曲には一貫してあるんです。1st「ループする」のタイトル曲「ループする」なんてその最たるものです。

こんなことばっかり
続けてる日々じゃ
全然だめだって
ちゃんとわかってる

「ループする」は上の歌詞で始まります。だめな自分を自覚してとても内省的です。
これは1番ですけど2番で

こんなことばっかり
続けてる日々を
あたしはばかだから
愛しちゃってるんだぜ

って歌うんですよ。ゾクゾクしますよねこの歌詞。「理想の自分」とは程遠い存在である「だめな自分」を既に受け入れていることに気づいちゃってます。でも「理想の自分」というものは確かに存在していて、「だめな自分」を受け入れてることに気づいたところで「理想の自分」との距離は縮まっていない。それを知ってしまうと人というのはそのギャップに悩みます。胸を痛めつけられます。ふくろうずの何が凄いってその「胸の痛み」まで受け入れちゃってることなんですよね。

いいね、いいね、切ないね
まだちゃんと胸が痛むよ

という歌詞で「ループする」は締めくくられます。「胸の痛み」は「私が生きてる証拠」と言わんばかりのこの歌詞。ふくろうずは「だめな自分」という「現実」を認める。でも全てを肯定するわけじゃない。「理想」に向かっていかないといけないのは事実。その「理想」に向かって自分との葛藤に苦しみながらも少しずつでも進んでいく。そういうスタンスが羨ましいなって思うんです。私はまだ「ダメな自分」を受け入れるってことができていないので。もっと「だめな自分」という「現実」を受け入れることができればいいんですけど、どうやら「それを受け入れてしまったら終わり」と思ってる節があるらしい。でもそんな「『だめな自分』を受け入れることができない」だめな自分にもふくろうずの音楽は寄り添ってくれるんですよね。世間に溢れてるただ「頑張ろうぜ」と励ますだけの歌にはついていけてない私のような「だめな人」のためにふくろうずはいてくれたんだと思います。


だめな私を認めてくれるふくろうずの音楽はある種の心の拠りどころにもなってましたし、かなりの信頼を置いてたんですよね個人的に。なので去年の末に解散が発表されたときは本当にショックが大きかったです。こんな書き方はどうかと思うんですけど、率直に「裏切られた」って感じました。信じて分だけ余計にね。


もちろん今までふくろうずが残してくれた音楽はこれからも残ります(というか私が残す。これからも聴き続ける)。小さいながらも確かに産声を上げた「ループする」、それに続いて内省的な自分を歌った「ごめんね」(個人的に一番好きなアルバム。ガチ名盤)、パワーアップしてエモさが増した「砂漠の流刑地」、ドラマーが抜けて3人で新たに歩み出した「テレフォンNo.1」、打ち込みを多用するなど新機軸を示した「マジックモーメント」、内田さんのガーリーな部分が今までにも増して強く出た「ベイビーインブルー」、事務所を移籍し、ふくろうず的JPOPをもう一度見つめ直した「だって、あたしたちエバーグリーン」、そして脱退したドラマーをサポートに迎えまた次の10年へとまた歩き出したと思ったらラストアルバムになってしまった「びゅーてぃふる」。これらふくろうずの音楽は私にとって宝物です。これからも聴いていくとは思うんですけど、やっぱりもう新しいものが生み出されないっていうのは悲しいことですよ。もっとふくろうずの音楽を聴いていたかった。それは偽らざる本音です。


繰り返しになりますけどふくろうずって「だめな人」のためのバンドなんですよ。だめな人に「私は私でいいんだ」って勇気を与えてくれてたんです。そのふくろうずがいなくなってしまったってことは「だめな自分」を認めてくれる人がいなくなったってことで個人的には結構沈みましたね。関係が悪化して解散したのではなくて、セールス的な不振が理由で解散してしまったのもやりきれない。もっと普段から好きって言ってたり、他の人に勧めていたら何かが変わってたのかもしれない。それにもっとライブにも行っとけばよかった。行くチャンスはいくらでもあったのに。


ふくろうずの解散は今までの私の考え方を大きく変えました。「もっと好きなものは好きって言おう」「永遠じゃないんだからライブにも行けるだけ行っとこう」「好きなもののためにお金を使うことはみんなが得する行為だからどんどんしていこう」っていう風になりましたね。かなり好きだったバンドが解散してしまうっていう経験は個人的に初めてだったので。ふくろうずに出会ってそして別れなければこういう考え方にたどり着くのはもっと遅くなっていたと思うので、そういう意味でもふくろうずが私に与えてくれた影響はでかいです。ありがとうふくろうず。出会えてよかった。


グッバイふくろうず、フォーエバーふくろうず。最後にもう一度、ありがとう。





…......



ふくろうずは解散してしまったんですけど、でも3人とも音楽を辞めてしまったわけではなくて。現在は石井さんは他のバンドのサポートギターとして活動していて、内田さんもこの前大阪でライブしてましたしね。安西さんをサポートに迎えて。で内田さんはその時に自主製作のCDも一緒に売ったらしい。枚数が少なくて多くの人に行き渡らなかったから「(通販するとか)何とかします」って言っていたそう。とりあえずは内田さんのCDが通販されるのを待ちたいなっていうのが今の私の気持ちです。早く通販されないかな。

これからも元ふくろうず3人の活動を気にし続けながらふくろうずを聴き続けます。いつか再結成されるその日を願いながら。






おしまい












































じゃない!!


ああ危ない。曲紹介忘れるところでした。いつも通り5曲紹介します。よろしくどうぞ。

・できない



中毒性のあるこの曲。「見せて!」というシャウトでそれまで溜められていた所在なさが爆発するのが気持ちいい。最後なんてもう感情の昂りが抑えられなくなってますし。内田さんの独特な歌声も相まってまるでこちらの心を見透かされているかのよう。すごくドキドキする。あと安西さんのベースが不穏さを醸し出していて好みですね。なのに全体としてはJPOP的な爽やかさもあってそのバランスが絶妙な曲です。本当にいけない心を見せてしまいたいけどやっぱりそれは「できない」。でも背徳感ってとても気持ちものだし。そういうせめぎ合いの曲です。1st Album「ループする」収録。






・ごめんね



ふくろうずの代表曲と言える曲です。とにかく切ないですよね。出会ったことすら悔やむような恋愛の終わり。こんな私でごめんねというやりきれなさ。別れを告げるシーンから始まって別れた後の寂しさや辛さがこの曲では歌われています。「ごめんね」の繰り返しがグッとくる。謝罪や後悔や自己正当化、感謝など諸々の感情が「ごめんね」という4文字に込められています。自分で決めた恋愛の終わりなのに自分でも受け入れられずに苦しんでいる。でも少しでも受け入れてちょっとずつ進んでいこうとするかのような希望が垣間見れる。そこがこの曲の好きなところです。2nd Album「ごめんね」収録。








・テレフォンNo.1



ふくろうずの中でも一二を争うほどポップに振り切った曲です。電話を待つ片思いの女の子の心情を歌ってます。こういうテーマって切ない方向に行ってしまいがちだと思うんですけど、そこは"ただのJPOPバンド"ふくろうず。キャッチ―なメロディとカラフルな世界観で切なさやそれに伴う暗さを表面上はあまり感じさせない。とても楽しく聴ける仕上がりになってます。かといって明るく楽しくだけかと言われればそうでもない。どこか冷めた部分もある。その両面性が好きですね。とにかくまずはMVを見てほしい。個人的にふくろうずの中で一番好きなMVですので。なぜかって?このMVでの内田さんが一番かわいいと思ってるからだよ。1st mini Album「テレフォンNo.1」収録。







・うららのLa



ボーカルの内田さん曰く「より多くの人に聴いてもらおうと思って作った曲」。サビで鳴るシンセがいいですね。この曲も失恋とそれから立ち直る姿を歌っていて、そういう意味では「ごめんね」から続いてるところもあるのかもしれない。ふくろうず、内田さんの歌詞って一貫して片思いだとか失恋だとか恋愛の切なく悲しい部分を描いていて(多くのJPOPがそうしてるように)、やりきれなさや絶望感みたいなものがある。でもそれを受け入れて進んでいこうっていう希望も確かに存在してるんですよね。「傷あとは消えないけど これでいい これでいいのさ」という歌詞に代表されるように。そのスタンスがとても気持ちいいです。5th Album「だって、あたしたちエバーグリーン」収録。








・びゅーてぃふる 



ふくろうず最後のアルバムのリード曲であるこの曲。これも片思いの曲ですね。内田さんの少女趣味が爆発してます。基本的には一途に想っているんですけど、決して依存的、盲目的ではない。浮気心や嫉妬心のようなひねくれたマイナスの部分もあるのが好きですね。最後の「僕は君を愛している、たぶん」の「たぶん」が浮気心の中に照れ隠しを混ぜていてたまらないです。それとメロディがとにかくいい。シンセがこの歌の持つ切なさを倍増させていて素敵。手数の多いドラムも個人的には好みですね。和テイストのMVも面白いです。何なんだ途中の謎ダンスは。6th Album「びゅーてぃふる」収録。












以上で「私の好きなバンドの話第7回:ふくろうず」は終了となります。お付き合いいただきありがとうございました。よかったらふくろうず聴いてみてください。1stの「ループする」からリリースされた順番に聴いていくのがおすすめです。

次回第8回「thee michelle gun elephant」に続く。

本当におしまい



びゅーてぃふる
ふくろうず
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2017-09-06



どうもこんにちは。これです。


いやー驚きましたね、ハリルホジッチ監督解任。日本サッカー協会は何考えてんでしょうか。この4年間は何だったのかって話ですよ本当に。強い憤りを感じます。


さて、今回はそんなサッカー日本代表の話ではなく、月一連載の「私の好きなバンドの話」第6回です。今回は前回予告した通り「カミナリグモ」の紹介です。


といっても「カミナリグモって何?」って方が大半だと思いますので、是非ともこのエントリーでカミナリグモに触れていただきたい。何なら前半は読み飛ばして後半の曲紹介を見てくれるだけでもいいので、どうかどうかよろしくお願いします。ではどうぞ。









私の好きなバンドの話

第6回:カミナリグモ






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カミナリグモは、上野啓示・ghoma(成瀬篤志)からなる日本のロックバンド
 2016年7月1日をもって、活動を休止。”
(Wikipediaより引用)





私がカミナリグモを知ったのは、もう何度でも言いますけど「the pillows 山中さわおのPOISON ROCK'N'ROLL」なんですよね。確か3rd Album「SMASH THIS WORLD!」の宣伝に来てて、そこで「ベランダの革命」を聴いたのが最初でした。

その時はとてもキャッチ―で、飾らない雰囲気やその中で少し背伸びをしているところに共感して、「泣き虫でズルくて弱い 僕と君で世界を変える」って歌詞にインパクトを受けて気になる存在になりました。

それで1年くらいしてアルバムを借りて改めて聴いてみて、カミナリグモが持つ優しくてちょっと激しくてどこか切ない世界観の虜となりました。2012年7月のことです。





カミナリグモを聴くようになって、CDも買うようになったある日、ピロウズのトリビュートアルバムにカミナリグモが参加するとの報が。当然買って聴きました。

カミナリグモの「開かない扉の前で」すごい良かった。アルバムの中で一番感情を露わにして叫んでた。一言で言うとエモかった。名カバーだと思ってますますカミナリグモがそれでますますカミナリグモのことが好きになった2014年2月でした。





で、そのトリビュートアルバムに参加したバンドとピロウズが対バンツアーがありまして。あれは2014年6月25日のTSUTAYA O-EAST。ピロウズとTHE BOHEMIANS(今度ブログ書く)とカミナリグモの3バンドでの対バンで2番目に出てきたのがカミナリグモでした。

もう1曲目に「こわくない」と最後の方に「開かない扉の前で」をやったことぐらいしか今は覚えていないんですけど、それでもとてつもない衝撃を受けたことは記憶してます。2人でここまでできるのかと。3人や4人のバンドにも負けない圧巻のパフォーマンス。感情の籠りまくった上野さんの歌声と観客を否応なしにカミナリグモの世界に引きずり込んでしまうghomaさんの演奏。「開かない扉の前で」とか気持ちが入りすぎてて怖いぐらいでしたもん。

それからはますますカミナリグモが好きになってワンマンにも一回行ったなあ。時間を間違えて後半の1時間ぐらいしか見れなかったけど。その時に買ったカミナリグモの会場限定のCD2枚は今でも持ってたりします。「TOY BOX STORY」はガチ名曲です。





カミナリグモはカープ大好きカープ男子の上野さんの優しくて安心感があってでもちょっとひねくれてるような歌声や、それに寄り添うように時には突き放すように演奏されるギターや、バンド形態のカミナリグモでの鈴木惇さん(ピロウズでサポートミュージシャンとして長い間ベースを弾いてた人)の頼もしいベースラインや、森信行さん(2002年頃までくるりでドラム叩いてた人)のバンド全体をしっかり支える確かなドラムも魅力的なんですけど、私が一番魅力を感じたのはキーボードのghomaさんなんですよね。カミナリグモの音楽の要です。





ghomaさんは最初はキーボードの他にシンセベースも担当していて、4人の頃はキーボードに専念して、最後には今までの経験をフルに生かしてキーボードとシンセベースの他にもプログラムを使って打ち込みのドラムも担当してたんですよね。もう一人何役もこなしていてマジ凄いなと。超器用だなと。

最初は落ち着いた感じの曲が多くてghomaさんの演奏もしっとりとしたものだったんですけど、4人になるとバンド編成になったことでリズミカルでアップテンポな曲も増えてきて、それに合わせてghomaさんの演奏もよりカラフルに躍動感が増して、そんななかでも落ち着かせるところはきっちり落ち着かせていて。






で、また上野さんとghomaさんの二人に戻ったんですけど、1st Album「ツキヒノォト」と比べると演奏の幅が格段に広がっていて(元々できてたけどあえて出さなかったっていうのもあるとは思いますが)、それはすなわちカミナリグモとしてやれることが格段に広がったということを意味してて。最初の二人の頃のようなしっとりとした音楽と4人時代の頃のようなロックンロールとのハイブリッド。両者のいいとこどりをしたような力強さが増したNewカミナリグモになっていました。このままどこまでも行ってくれると思ってたんですけどね...。





そんなghomaさんに私はもう強烈な憧れを抱いてまして。
それで「カミナリグモをやりたい(コピーしたい)。ghomaさんみたいになりたい」って思って吉祥寺の楽器屋で¥24,800の安物のキーボードを買って、夜な夜な弾いたりしてくらい。すぐにそれは無理だと分かったんですけど。

でもキーボードは就職活動を始めるぐらいまでは続けてました。ちょっとでも弾けるようになると楽しかったし、ほんの僅かでもghomaさんに近づくことが出来たようで嬉しかったなあ。カミナリグモ、ghomaさんがいなかったら確実にキーボードには触っていなかったのですごくすごく感謝してます。



 

カミナリグモは2016年の7月で活動休止してしまうんですけど、それを聴いたときはやっぱり悲しかった。私に知らなかった新たな世界の扉を開かせてくれたカミナリグモが自らその扉を閉じてしまったみたいで。でも上野さんは「カミナリグモを続けるための決断」ってコメントしてるし、今は待つことしかできないんですよね。

それでも私は活動再開を熱望してます。それに、上野さんが信州大学在籍時に活動を開始したってこともあってカミナリグモは長野にはツアーでよく来てくれてたんですよ。なので活動再開してツアーを開催した際には長野にもおそらく来てくれると思いますし、そうなったら絶対にライブ行く。絶対行く。改めて早期の活動再開を願ってます。





カミナリグモになりたかった。
























・曲紹介



ここまで2000字以上あるにも関わらずちゃんと読んでくれた方、ありがとうございます。上の文章は飛ばしてここから読んでくれる方、改めてこんにちは。ここからは曲紹介に入ります。5曲紹介しますがどれも名曲なのでぜひ聴いてみてください。





・こわくない



ディズニーのエレクトリカルパレードかってイントロで始まるこの曲。開放感に満ち溢れていて明るくて爽やかなマーチのようです。歌詞も世の中にいまいち馴染めないストレンジャーの視点で歌っているので私みたいな陰キャには共感度が高い。「パレードに混ざって」のところなんてほんとそう。無理してた。そんな憂鬱からサビで一気にパッと世界が開けるのがこの曲のたまらなく好きなところです。限りなく優しいカミナリグモの真骨頂のような曲。2nd Album「BRAIN MAGIC SHOW」収録。








・ローカル線




これはもうなんと言ってもghomaさんのキーボードですよ。暖かで、でもどこか影のある曲世界を作り出してる。イントロでもう一気に掴まれる。ピロウズの「Thank you, my twilight」を思い出せるようなピコピコ音(Square Waveとかいうらしい)が私たちをワクワクさせてくれる。Aメロやサビでのシンプルなピアノ音も綺麗で心地いい。上野さんの歌声も、飾らない歌詞もすごく純粋で、本当にローカル線に乗っているときのようなノスタルジーが思い起こされます。こちらも2nd Album「BRAIN MAGIC SHOW」に収録。「BRAIN MAGIC SHOW」はカミナリグモ入門として是非とも聴いてほしい名盤です。また、5th Album「ICEGREEN SUMMER」には上野さんとghomaさん二人でのバージョンが収録されています。 また違った趣があるのでこちらもぜひ。








・SCRAP SHORT SUMMER



ひと夏の思い出を歌ったこの曲。学生時代の不完全な恋をストレートに描いた純朴な歌詞が魅力です。この曲を聴いて頭に浮かんだのは「朴訥」という言葉。かっこつけて自分を大きく見せようとしない口下手の男。飾り立てない等身大の姿の中にしっかりとした自分の意志を持っている。その揺るぎなさが私たちの懐に入り込んで、見たことのない情景をたやすく想像させてくれる。どこか懐かしいような気持ちにさせてくれる素敵な曲です。1st mini Album「SCRAP SHORT SUMMER」、3rd Album「SMASH THIS WORLD!」に収録。








・王様のミサイル



カミナリグモの代表曲ともいえるこの曲。割と軽くないテーマを扱っており、それゆえに賛否両論もある曲ではありますが、カミナリグモを聴くうえで外せない一曲だと思うので今回入れました。歌詞が切実で訴えかけてくるものがあります。1st Album「ツキヒノォト」に収録されている上野さんとゴマさん二人のアコースティックバージョンと4th Album「MY DROWSY COCKPIT」に収録されているバンドバージョンの二種類があり、今回紹介しているのはバンドバージョンの方になります。重くなり過ぎないベースラインやサビで入るタンバリンが印象的。メッセージ性の強さに引いてしまうかもしれませんが、曲自体はめちゃくちゃいいので一回聴いてみてください。








・サバイバルナイフ 



一つ前の「王様のミサイル」とは温度差が激しいですが、どっちも好きなんだからしょうがない。直球勝負のこの曲。「戦うよ」という聴いてるこっちがこっ恥ずかしくなるようなストレートな歌詞ですがそれがいいです。真っすぐ来てくれるおかげで「今のままでいいのか」と気持ちが揺さぶられるから。「開かない扉の前で立ち竦んでいても仕方ない。扉を突き破っても前に進む」という意志の強さが感じられて「何かしなくちゃ」という気にさせてくれる。とても勇気をくれる曲で今回紹介している5曲の中では一番聴いてほしい曲ですね。2nd mini Album「続きのブランクペーパー」収録。
























以上で「私の好きなバンドの話第6回:カミナリグモ」は終了となります。いかがでしたでしょうか。このエントリーでカミナリグモを知ってくれる人が一人でもいたくれたなら書いてよかったなと思います。ご覧いただきありがとうございました。


次回、第7回「ふくろうず」に続く。



おしまい



BRAIN MAGIC SHOW
カミナリグモ
King Records =music=
2010-11-10



こんばんは。

パラリンピックでも日本はメダルラッシュですね。特に村岡選手は一人で4つもメダルを獲得したりして。途方もつかないほど凄いことですよね。マジ凄い。あ、どうもこれです。

今回は好きなバンドの話の第5回をやりたいと思います。一ヶ月くらい間も開いたことですし。ほとんど誰にも読まれてないけど気にしない気にしない。

ではよろしくお願いします。






~私の好きなバンドの話

 第5回:Base Ball Bear~






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”Base Ball Bear(ベース ボール ベアー)は、2001年に結成された日本のロックバンド
小出祐介(Vo&Gt)、関根史織(Ba&Cho)、堀之内大介(Dr)の男性2人・女性1人のスリーピース・ロックバンドである。”

Wikipediaより引用)







というわけで第5回はBase Ball Bear、通称ベボベですね(BBBという略称も主に文語体でよく使われる)。

私がBase Ball Bearを知ったのは何だったかな。タイアップも多かったですしいろんなところで聴いていたとは思うんですけど、決め手となったのは「Stairway Generation」ですかね。アニメ「銀魂」のOPとして流れていてそこから知ったのかな。それでベストを借りてええやんってなって。それが13年の7月のことだからもう5年くらい聴いてるのか。


Base Ball Bearっていうのはギターを中心としたいわゆる"ギター・ロック"です(特に4人時代は)。小出さんのボーカルは一見(この場合は一聴か)すると爽やかですけどどこかひねくれたところもあったり。関根さんのベースも際立っていますし、なにより関根さんのコーラスが本当に好き。堀之内さんのドラムもハイレベルでたまらないです。


でも、私がBase Ball Bearを好きな最大の理由っていうのは「青春」をテーマにしているところなんですよ。多くの人が青春を通ってきたり真っ最中だったりこれから迎えたり。「青春」というと人生の中で友情に恋にキラキラと輝いてる時期(こう書くと癪だけど)でそれは必ずしも中高生の時とは限らないんですね。むしろ中学高校を卒業してから「青春」を迎える人も結構な数いるはずです。「青春」というのは多くの人にとって避けられないものだと私は考えています。



こっから暗い身の上話になるのでご注意を。
で、「青春」の全てが輝いてるかと思うと必ずしもそうではなくて。光と影があるとしたら影の方が多くて。友達と喧嘩したり、片思いに苦しんだり、それらを通して「自分ってなんだ」って自己のアイデンティティを確立するためにもがき苦しむ時期でもあるんですね「青春」って。


私がBase Ball Bearを好きなのも、「青春」の「自分なら何でもできる」という全能感みたいな光の部分も歌ってはいるんですけど、それよりも「自分なんて何もできない」という無力感のような、影の部分の方をより多く歌ってるからなんですよね。私もそんな楽しい中高時代を送ってきたわけではないので。友達なんて一人もいなかったし、放課後遊んだ記憶もないし、いつも(今でもだけど)「自分なんて消えてしまえばいい」って考えていたし。そういう「青春の影」みたいなところに大いに共感してしまったんですよね。最初に好きになったのは「影」の部分だったんですけど、聴いてるうちに「光」の部分も受け入れられるようになってきたのは、Base Ball Bearの楽曲によって「青春」を追体験できるようになってきたからなのかもしれない。



暗くなったので話を戻しますと「青春」が多くの人にとって不可避であるのと同時に、「青春」をテーマとして扱うBase Ball Bearも不可避なんだよっていうことが言いたかったんです。たとえ言い過ぎだとしても。下に曲を5曲貼り付けておくのでよかったら聴いてみてください。本当にオススメですので。





・CRAZY FOR YOUの季節

 

Base Ball Bearの記念すべき1stフルアルバム「C」の一曲目を飾る曲ですね。爽やかさが凄いです。小出さんと関根さんのツインボーカルに近い曲なのかな。二人の歌声のハーモニーがめっちゃいい。間奏でいきなりギターが激しく主張してくるのも最高。思春期の一方的な恋愛、片思いを甘酸っぱく歌い上げており、歌の最後に気持ちが少し通じたのかなと思わせるところもニクいです。しかしみんな若ぇ。そしてPV全然お金かかってなさそう。



・changes


自分に100%の自信を持っている人ってなかなかいないじゃないですか。多くの人が自分に対して気に入らないところがあって、それを変えたい、変わりたいって願ってて。でもなかなか一歩目が踏み出ないんですよね。この曲はそんな時に勇気を与えてくれる曲です。「自分を変えられるのは自分しかいない」という事を再認識させてくれる。個人的には2番のAメロの歌詞が好きですね。「明日が来ない気がした 明日が来てほっとした」っていうのが。「あぁ今日も生きてる」って思えて。3rd Album「(WHAT IS THE)LOVE & POP?」収録。



・Tabibito in the dark



個人的にBase Ball Bearの中で一番好きな曲です。特に自分のことをどうしようもないダメ人間だと思ってる私のようなモンには共感度が高い。「僕はこの街に必要ない存在だと」「僕はいつまでも愛されない存在だと」という真夜中の鬱状態。そこから躁状態に切り替わる際の解放感と高揚感がこの曲には表れています。後ろでずっと鳴ってるギター、確かな存在感のあるベース、それらを際立たせるだけでなく自らも主張していくドラムその全てが好きです。何もかも忘れて踊れ。4th Album「新呼吸」収録。



・PERFECT BLUE



王道のギターロック。明るくて爽快感に溢れていて、でもそんな中にも少し影があるようなその塩梅が素敵な曲です。ストレートに青春時代の片思いを歌っています。表面上は。歌詞がダブルミーニングらしいですからね。その歌詞の捉え方で印象が大きく変わる曲です。まあそんなことは気にせずに一回PVを見てみてください。本田翼さんがブッ飛ぶほど可愛いので。明るい曲調ともマッチしているのでBase Ball BearのPVの中では個人的に一番好きなPVですね。必見。5th Album「二十九歳」収録。



・「それって、for 誰?」part.1


 
まず一斉に始まるイントロで一気に引き込まれますよね。凄いオシャンティーで、年数が経ってより一層一筋縄でいかなくなった感じが曲に出てて好きです。関根さんの指弾きのベースもいい。歌詞はSNSを皮肉ってるらしいんですけど、言われるまで気づかなかった。言われてから聴いてみると身につつまされますね。言わなくていいことばっかり言ってるって。6th Album「C2」収録。アルバムには続編の「それって、for 誰?」part.2もあります。part.1で投げかけた疑問を回収してるのでこちらもおすすめ。










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というわけで「私の好きなバンドの話第5回:Base Ball Bear」はこれで終了です。いかがでしたでしょうか。なんか暗くなってすみませんね。でも曲を聴いて気に入ってくれたら嬉しいす。


次回、第6回:カミナリグモに続く。





おしまい


増補改訂完全版「バンドBのベスト」(通常盤)
Base Ball Bear
ユニバーサル ミュージック
2016-09-28



こんばんは。これです。Jリーグ順位予想も終わったので、今回は終わったらやろうと考えていた好きなバンドの話第4回:チャットモンチーです。前回のnoodlesから1カ月ぐらい開いちゃったんですけどしょうがない。あんまりポンポンとやってたらすぐにネタ切れ起こしちゃいますしね。
というわけで久しぶりの第4回。どうぞよろしくお願いいたします。







 

私の好きなバンドの話

4回:チャットモンチー



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“チャットモンチー (chatmonchy) は、徳島県出身の日本のロックバンド。所属レコード会社はKi/oon Music2018年中に解散することを発表している。(本人たちはこれを「完結」と称している)。”

Wikipediaより引用)

 

 

というわけで、第4回はチャットモンチーです。橋本絵莉子(Vo.Gt.)、福岡晃子(Ba.Cho.)、高橋久美子(Dr.Cho.3人で活動していたんですが、20119月で久美子さんが脱退して、橋本さんと福岡さんの2人になってしまいました。それからは二人だけで様々な楽器を演奏してアルバムを出したり、サポートメンバーを迎え入れたり、また二人に戻って打ち込みを多用した「チャットモンチー・メカ」を試みたりと、様々な活動をしてきましたが、去年、今年7月で完結することが発表されました。悲しい。東京にいたときにライブ行っとけばよかった。



私がチャットモンチーを知ったのも「the pillows 山中さわおのPOISON ROCK’N’ROLL」ですね。さわおさんがたまにチャットモンチーの話出してたんですよね。とくに「染まるよ」がいいって言ってたような記憶があります。そうでなくても有名でテレビで流れる回数も少なくなかったので、それでベストアルバムを借りて聴いてみたところ一発でハマりました。5年ぐらい前のことです。久美子さんが脱退した後ですね。



大学のころバンドサークルに2年くらいいたんですけど、そんな激しくないサークルだったからかチャットモンチー好きな人多かったなあ。いろんな人がいましたけど、このサークルの最大公約数はチャットモンチーになるんじゃないかなって思ってたくらい。いつも誰かがコピーしてましたもん。男女問わずね。



もちろん私にとってもチャットモンチーは憧れでした。私のロックアイドル(ここでのアイドルっていうのは偶像という意味で憧れや崇拝の対象)は、まず初めて知ったという意味でピロウズのさわおさんだったんですけど、男性がさわおさんだとするならば女性はチャットモンチー、特に橋本さんだったので解散は寂しいし悲しいです。 



でも本当のところはショックはそこまでなくて。いや、ショックはショックですよ。でも何故かって言うとチャットモンチーは終わるけど二人とも音楽活動を続けていくんだろうなというのがあったからです。二人ともチャットモンチーの他にも「波多野裕文橋本絵莉子」や「くもゆき」など手広くやってますし、二人とももう音楽から抜け出すことはできないだろうという確信めいたものがあったからです。
本人たちも“完結”発表時のコメントで「これから先、長くなるであろう音楽人生を思うと、チャットモンチーというバンドにとどまらなくても、私たちには新しくてワクワクするような音楽が待っているような気がしているのです」って言ってますしね。バンドを解散して音楽活動を辞めてしまう人もいるわけじゃないですか。それに比べたら続けてくれるっていうのはなんてありがたいことなんだろうと思います。
チャットモンチーはいなくったとしても、二人、いや三人、いやそれ以上が私たちに残してくれた思い出はずっと生き続けるわけですし。



とりあえずは3月発売のトリビュートアルバム、そして彼女たちの集大成であるラストアルバムを、そしてチャットモンチー完結後も続く二人の音楽活動を楽しみに日々を過ごしているところです。武道館にも行きたいんですけどチケット取れるかなあ。秒殺されるのは間違いないから難しいかな。何とか行きたいんですけど。



 

そんなことを思いながら曲紹介に移ります。いつものように5曲です。

 

 

・ハナノユメ



デビュー曲にして彼女たちの伝説の始まりを告げる大名曲です。いきなり「薄い紙で指を切って
赤い赤い血が滲む」で始まるんですよ。「何言ってるんだろう」って一気に引き込まれますよね。全体を通して歌詞がすごい切実で等身大で久美子さん凄いなぁって。それと福岡さんのベースが結構目立ってていいですよねこの曲。フワフワすることなく地に足がついてるというか。これを聞かずしてチャットモンチーを語るべからずという1曲です。1stミニアルバム「chatmonchy has come」・1stアルバム「耳鳴り」に収録。

 


・シャングリラ



たぶんチャットモンチーで一番有名な曲なんじゃないかなと思います。初めて聴いたときにもがいて苦しんでそれども前を向くという歌詞に衝撃を受けて。特に「希望の光なんてなくったっていいじゃないか」にはハッとさせられました。サビに手拍子が入ってるところも好きです。あと、ベストアルバムの解説に「携帯電話を落としたら、笹船のようには流れていかず、沈むんじゃね?」みたいなことが書いてあって「確かに」って思った。説得力。
2ndアルバム「生命力」に収録。

 


・風吹けば恋



まず
MVがすごくいい。なにこのカッコよさ。惚れる。チャットモンチーの中では割とストレートなラブソングだとは思うんですけど、ただ真っすぐなだけじゃなくて少しひねくれてるところもいいですね。「はっきり言って努力は嫌いさ」で始まりますからね。一筋縄ではいかない感じ。イントロでドラムから始まる高揚感も好きです。この疾走感がたまらない。というかチャットモンチーの中でも個人的には結構上位の方に入ってくるドラムですね。3rdアルバム「告白」に収録。

 


・染まるよ



個人的にはチャットモンチーの中で
1番好きな曲です。切ない失恋ソングでエモいことはエモいんですけど、エモいなんて軽い言葉で片付けたくなくて。これ作詞がベースの福岡さんなんですよね。3人それぞれがこんな凄い歌詞を書けるなんてチャットモンチーはなんて素晴らしいバンドなんだろうと。もし、聴いたことがなかったのならぜひ聴いてほしい。強く勧めます。終盤の「でも もう いら ない」なんてもうエクスタシーが頂点に達して最高ですよ。3rdアルバム「告白」に収録。

 


・こころとあたま



久美子さんが脱退した後のチャットモンチーの中で個人的に一番好きな曲です。ハイテンポでかっ飛ばしていくある種の吹っ切れた感、清々しさが感じられて一発で好きになりました。ギター、ベース、ドラム全てがかっこいい。ちなみにドラムはハイスタの恒岡さんが叩いてます。さすが。それと、シンセがうねりを加えてるのも個人的にはとても好みです。あと
PVが狂気なのでそちらも見てほしい。説明文を読んでもわけわからんくてとてもいいです。6thアルバム「共鳴」に収録。











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というわけで、「私の好きなバンドの話第4回:チャットモンチー」でした。いかがでしたでしょうか。気持ち悪くなかったですか(私の文章が)、大丈夫でしたか(私の文章が)。拙い文章でしたが、お読みいただきありがとうございました。

次回、第5回:Base Ball Bear に続きます。

おしまい



チャットモンチー BEST~2005-2011~
チャットモンチー
KRE
2012-02-15


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