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タグ:なでしこリーグ



前節INAC神戸レオネッサに4-0で負けてしまったAC長野パルセイロレディース。6勝3分6敗の勝ち点21で7位に後退してしましたが、すでになでしこリーグ1部残留が決定しているため、ここから先はどこまで順位を上げられるかの戦いになります。そして今節の相手は5勝7分3敗の勝ち点22で5位につけるジェフユナイテッド市原・千葉レディースです。なでしこリーグ1部昇格後の対戦成績は1分7敗で一度も勝てていない難敵ですが、ここで勝てば3位にまで浮上する可能性があるため、パルセイロレディースとしてはなんとしても4試合ぶりの勝利を掴みたいところです。


また、この日はabn信州がんプロジェクト・ピンクリボン運動が行われ、選手がピンク色のユニフォームを着てプレイしたり、女性にはオリジナルのピンクタオルが配布されるなど様々な啓発運動が展開されました。がん患者とご家族50名様が試合に招待されていたようですね。


では、観戦記スタートです。






















試合開始の2時間前11:00に長野Uスタジアムに到着です。この日は雲一つない晴天が広がっていました。

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ホーム入場券売り場近くにはマンモグラフィ検査者が登場し、乳がんの検査を行っていました。無料でできるのはありがたいですね。

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また、この日はゲームセンターを展開している共和コーポレーション・アピナpresentsと銘打たれ、マスコットのアピにゃんのバルーンもホーム入場券売り場横に出現しました。頭のAPINAのロゴは回転するようになっています。コード見えてるでしょ。


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さらに共和コーポレーションさんはこの日のチケットが当たるキャンペーンも事前に開催していたようで。右下に「横山久美選手のサイン色紙がもらえる」って書いてありますね。

この他にもコンコース横の芝生・思い出の丘でキックターゲットを提供し、子どもたちが楽しんでいました。ありがとうございます。


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入場口には千葉の名産が彩られたタオルマフラーが掲げられていました。これアウェイサポが入場するゲート3にもあったんかな。


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風船で作られたピンクリボンがお客さんを迎えます。


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ゲートを入ると啓発運動ブースが並びます。手前にチラシが見えて、奥には募金箱が見えますね。この日は1000円以上募金をすると抽選で「選手サイン入りピンクユニフォーム」がプレゼントされたようですが、善意でやっている募金に特典をつけるのは個人的にはどうかなって思います。募金額の多寡で傾斜をつけるのは違うんじゃないかと。


加えて女性限定でこの日限定のピンクタオルマフラーが配られました。


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もらおうとしてしまってちょっと恥ずかしくなったのは内緒です。


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ホームゴール裏コンコースには乳がん・子宮がんのインフォメーションパネルが3枚設置され、危険性と早期発見で治ることを伝えています。


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ようやく席についてこの日のマッチデ―プログラムを眺めます。


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この日の選手インタビューは#11齋藤選手。「ハードワークが自分の長所」と語っていて頼もしい限りです。横には美濃部GMのマッチプレビューが掲載されています。


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ホームゴール裏グッズ売り場。

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その横では軍手ィと北海道東部胆振地震のチャリティTシャツが販売されています。ネイビーがよく売れていますね。軍手ィも新色のピンクやグレーが出ています。





さて、この日も美濃部GMによるフットボールブレインが開かれました。前回の鹿児島戦で参加したときにすごくタメになったので、今回も迷わず参加です。500円払って参加券を購入しましたが、前回に比べるとずいぶん質素になっていますね。

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今回。


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前回。


この日のテーマは女子サッカーの特徴について。男子サッカーとの違いとしてフィジカル面と試合面での解説がなされました。

まずフィジカル面。女子選手は身体⇔フィジカル⇔ケガの関係性が男子よりも濃厚で、全体的に筋量が少ないという身体的特徴があるため、男子よりも靱帯損傷などの関節系のケガが多いそうです。靱帯そのものも男子より細いらしいですしね。

次に試合面。美濃部GMと本田監督曰く、フィジカルや技術、戦術などの要素を加味したうえで、レベル的にはなでしこジャパンは男子U-18日本代表レベルで、パルセイロレディースは男子U-14の強豪チームレベルだそうです。でもなでしこジャパンはその年代の高校生とやっていても結構やられていますし、日本代表レベルは少し言い過ぎかもしれないとは個人的に思います。


さらに試合の流れは全体的スローですが、攻守の切り替えは男子よりも早いそう。それはなぜかというと技術的に少し落ちるのでミスが増えるからなんですね。それで攻守の切り替えが多くなると。また、戦術的にもあれもこれもと伝えるよりも方法で絞り込んで伝える方が女子選手は能力を発揮しやすいそうです。脳がそういうふうにできてるんですって。


この他にも使っているパワーの違いや選手間のこぼれ話も聞けたりして、今回もとてもためになりました。また次回の新潟レディース戦でも参加したいと思います。




12:20。フットボールブレインも終わりスタジアム内に戻ると選手たちがピンクリボンを着てグッズの宣伝をしていました。

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左から#25マナ・サンシャイン・イケザキ選手#20三谷選手#30風間選手#23鈴木陽選手#3高橋選手#16内田選手#21エリ・コタカ選手。この日メンバーに入れなかった選手が勢揃いです。


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入り口付近にはabnマスコットキャラクター「りんご丸」も現れて撮影に応じてくれました。ピンクリボンつきがかわいいです。この日はハーフタイムにも登場してくれましたが、すぐに帰ってしまいましたね。暑かったのかな。




一方、ピッチ上では選手のアップが始まっています。

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そのアップを見ながらここでお昼ご飯。


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今日は小規模ながらもホームタウンストリートが出展しており、信州新町のジンギスカンや名水コーヒーが販売されていました。そしてその隣で売られてたのが10年ほど前から長野の新名物として売り出そうとしていますが伸び悩んでいる長野ヤキメンです。いつもは食べられないのでこの機会に食べてみることにしました。


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味は信州味噌を使っているだけあって味噌味ですがあっさりとしており、ニンニクがいい塩梅で聴いています。麺もモチモチしていて、チーズや温泉卵もいいアクセントで美味しくいただきました。




では、今節のスタメンです。


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パルセイロレディースは前節からスタメンを2人変更。#15西川選手が今シーズン初めての右SHに入っています。またGKの#31望月選手はリーグ戦6試合ぶりのスタメン出場ですね。フォーメーションは4-1-4-1です。


対する千葉レディース。

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こちらは前節と同じスタメン。千葉レディースはリーグ戦が再開してからスタメンを固定しており、熟成度も高くなっていると考えられます。フォーメーションはこちらも4-4-2。




12:55、選手入場です。

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パルセイロレディースサポーターはこの日もやや少なめか。


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メインスタンドでは入り口で貰ったピンクタオルマフラーを掲げる人も多かったです。


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パルセイロレディースサポーターはこの日ビックフラッグを掲出。人数が少なくても端を持っていればなんとかなります。


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千葉レディースのサポーターは10人ほど。トップチームはフクアリで試合がありましたからね。しょうがないですね。


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この日はパルセイロがピンクで千葉レディースが緑。両チームのチームカラーとはいずれも違っていて、色合い的にはベレーザとセレッソの試合に見えますね。


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円陣を組んで...


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前半キックオフ!


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試合開始直後から、パルセイロレディースサポーターは苦手・千葉レディースに対抗する選手を鼓舞するため、いつもは試合終盤に歌うチャント「千尋の谷」をいきなり投入してきました。これは正直予想外で選手にとっても驚きをもって受け入れられたのではないでしょうか。スタジアムの空気が戦闘モードに変わり、選手たちの背中を押そうとします。


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しかしそれに反して、立ち上がりは千葉レディースが攻め込みます。千葉レディースはボールを奪ったらすぐストロングポイントの左サイドにボールを展開します。#10深澤選手がサイドに大きく開いてボールを受けたり、逆に中に絞ってFWの#19山崎選手#20小澤選手をサイドに流してボールを受けさせたりして、パルセイロレディースの守備陣を惑わせます。そして敵陣深くまで攻め込むことでCKやスローインを多く獲得し、パルセイロレディースを自陣へと封じ込めます。


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さらに、千葉レディースは攻→守の切り替えが早く、ボールを奪ったらすぐに寄せに来ます。これによりパルセイロレディースの選手は自陣でのミスを繰り返し、その度千葉レディースの選手にボールを奪われ、受け身に回ってしまう展開が増えてしまっていました。


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また、この日もパルセイロレディースはボールを奪ったらまず#10横山選手にボールを当てようとします。しかし、ロングボールは#3櫻本選手#4千野選手に跳ね返され、裏へのボールもなかなか合いません。また跳ね返された後の落下地点にも千葉レディースの選手がパルセイロレディースの選手よりも前にいたため、セカンドボールもなかなか回収できません。これは千葉レディースの選手たちの予測とポジショニングがパルセイロレディースの選手のそれを上回ったゆえの結果ですね。


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千葉レディースの攻撃はどちらかというとショートパスをつなぐというよりもロングボールをFWに向けてというスタイルでした。#6西川選手#13瀬戸口選手の二人がパルセイロのインサイドハーフの#11齋藤選手#9中野選手の前でボールを受け、二人はターンを狙いますが、それができないとみるや判断早くボールをCBに下げます。千葉レディースのCBは#3櫻本選手#4千野選手の二人に対し、パルセイロレディースのFWは#10横山選手一人なので余裕を持ってボールを動かせています。そしてこの間に#20小澤選手もしくは#19山崎選手が裏へ飛び出す動きを見せ、CBはそこにロングボールを出します。CBの後ろのスペースという攻撃の一番の優先順位という原則通りのプレーで、これによりパルセイロレディースのディフェンスラインは徐々にですが押し下げられていきます。


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そして前半24分。やはり左サイドからでした。GKからのボールを受けた#4千野選手は前線にロングボールを入れます。これを#20小澤選手が左サイドに流れて受け、#2野口選手#18五嶋選手を引きつけます。そして#20小澤選手は上がってきた#2上野選手にパス。ここで#15西川選手の戻りが間に合っておらず、#2上野選手がフリーとなっていました。そして#2上野選手#20小澤選手とのワンツーで左サイドを突破。#2野口選手を躱しマイナスのクロスを入れます。これは#17小泉選手がクリアしますが、クリアしたボールが右サイドペナルティエリアの角で、パルセイロレディースの選手が引き過ぎたことで、フリーになっていた#13瀬戸口選手に渡ってしまいます。#13瀬戸口選手は迷わずシュートを打ち、これを中で#2上野選手が触ってコースを変えゴール。千葉レディースが先制に成功します。パルセイロレディースとしては#2上野選手を左サイドで止めることができていればという点で悔やまれる失点ではありましたが、#2上野選手の突破力が勝ってしまっていましたね。


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先制されたパルセイロレディースは攻撃に出たいところですがなかなかうまくはいきません。#10横山選手がサイドに流れてCBを釣りだそうとしますが、千葉レディースはマンツーマンというよりはゾーンで守っており、マークの受け渡しをスムーズに行いCBが釣りだされることはありません。#10横山選手が空けたスペースを#11齋藤選手を使おうとしてもすぐに対応されてしまいます。


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また、パルセイロレディースはディフェンスラインで攻撃を組み立てようとしますが、千葉レディースの圧力に押され低い位置での組み立てを余儀なくされます。千葉レディースは敵陣浅くをプレスをかけ始める位置として設定していて、これはパルセイロレディースが自陣に入られてからプレスをかける、いわばブロックを作って待ち構える守備とは異なっていました。これにより#10横山選手をサポートするはずの#11齋藤選手#9中野選手がボールをもらうために下がり目の位置を取り、#10横山選手が孤立してしまいました。


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しかし、そんななかでもパルセイロレディースはサイドに突破口を見出します。#15西川選手#26中村選手がピッチ横幅に大きく開き、相手のSBが、中のCBとSBの間に位置する#11齋藤選手#9中野選手らを警戒して近づけないところにスルーパスを出し、サイドギリギリを突破してクロスを上げようとします。実際に何度かクロスを上げることができていましたが、中には#10横山選手と逆サイドのSHの二人しかいないことも多く(インサイドハーフは外に流れている)、得点にはなかなか結び付けられません。


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そのまま前半は千葉レディースペースのまま進み終了。千葉レディースの速い寄せと左サイドを効果的に使った攻撃にパルセイロレディースは終始後手後手に回ってしまった前半でした。





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千葉レディースの円陣後ダッシュ。


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両チーム選手交代のないまま後半キックオフ!


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後半になるとパルセイロレディースは#9中野選手を1列下げて#6國澤選手と2ボランチを組ませる4-4-2のようなシステムに変更しました。これにより前線の人数は減りますが#9中野選手がよりプレッシャーの緩い位置でボールを受けられるようになり、そこから効果的なパスが何本も出てパルセイロレディースの攻撃が活性化されていきます。さらに守備でも千葉レディースと同じ4-4-2にしたことで誰が誰を見るのかをはっきりさせ迷いを消すことで、寄せを速くし千葉レディースのボール回しを制限しています。


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後半9分。パルセイロレディースが最初の選手交代を行います。#26中村選手に代えて#14滝川選手を投入。#26中村選手は今日は左サイドでのプレーでしたが得意のドリブルも不発でこの日はやや不完全燃焼かなという印象を受けました。守備も失点シーンで#13瀬戸口選手をフリーにしてしまったのは痛かった。頑張ってたんですけどね。交代で入った#14滝川選手#10横山選手と縦関係の2トップを組み、#11齋藤選手#26中村選手のいた左SHに入りました。


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また、パルセイロレディースは前半に比べると#10横山選手が下がってボールを受ける機会が増えています。前線でなかなかボールを持てずにいることにストレスを感じたのでしょうか。一番の得点源である#10横山選手をゴールから遠ざけるのは痛いですが、その代わりにSHの#15西川選手#11齋藤選手が中に入って、空いたサイドのスペースを#17小泉選手#18五嶋選手が上がるようになり、攻撃に厚みが生まれていました。またボランチの#6國澤選手#9中野選手の前線への飛び出しも前半にはなかったもので、千葉レディースはバリエーションが増えてきたパルセイロレディースの攻撃に的を絞り切れません。ここで迷いが生じて寄せが遅くなり、後半はパルセイロレディースがボールを持つ時間が長くなりました。


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後半15分。千葉レディースも最初の選手交代を行います。果敢に裏を狙ってパルセイロレディースに脅威を与えていた#20小澤選手に代えて同じFWの#26大澤選手を投入。前線に運動量を取り戻し、2点目を狙いに行きます。


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後半19分。#3櫻本選手がボールを受けたところに#15西川選手が寄せに行きます。たまらず#3櫻本選手#21船田選手にバックパスをしますが、これが弱くなり#10横山選手がインターセプト。無人のゴールにシュートを流し込みパルセイロレディースが一瞬の隙をついて同点に追いつきます。#10横山選手は今シーズン5点目を挙げました。


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思えばパルセイロレディースは前半は自陣にボールが入ってからしか寄せに行きませんでしたが、このゴールは敵陣で#15西川選手が寄せに行って生まれたものでした。これはプレッシャーをかけ始める位置が敵陣浅くに移ったことを意味しています。前半守って後半でギアを上げて勝負というゲームプランがあったのかどうかは定かではありませんが、パルセイロレディースは明らかに前半とは違う姿を見せています。


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そして同点に追いついたことでパルセイロレディースの攻撃は勢いを増します。千葉レディースは前半少し飛ばして入っていたため運動量が落ち始めプレッシャーが弱くなってきていました。また疲れてラインを高く保つことができにくくなり、コンパクトに保たれていた中盤との間も開いています。パルセイロレディースの選手は千葉レディースの選手間の距離が空いた間でボールを受けられるようになり、ボールを繋げるようになってきました。


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さらにパルセイロレディースは前線からのプレスで千葉レディースのボールの出所を潰し、ロングボールを蹴らせません。前半多く使われていた左サイドも#18五嶋選手#10深澤選手の対応に慣れてきたり、ボランチが2人になったことでサポートが増えたりとしっかり守って前半よりも攻め込まれることは少なくなっていきました。


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さらに後半29分。パルセイロレディースは2人目の選手交代を行います。少し前に足を押さえていた#15西川選手に代わり、この日がリーグ戦初出場となる#22古舘選手を投入。この日の#15西川選手は慣れないサイドでのプレーでしたが、時間が進むにつれて徐々に慣れていって攻撃にアクセントを加えていました。そして交代で入った#22古舘選手はそのまま右SHに入りました。これまでけがでなかなか試合に絡むことができていなかった#22古舘選手のリーグ戦初出場にゴール裏のサポーターも熱い声援を送ります。


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その後もパルセイロレディースが攻める展開は続きます。千葉レディースの選手たちは自陣に釘付けになりディフェンスラインはさらに下がっていっていたので、パルセイロレディースの選手たち、とりわけSBが前半よりも高い位置を取れるようになり攻撃に厚みを加えていました。前線でパスをつないで千葉レディースの選手を翻弄するパルセイロレディース。クロスを跳ね返すのに精一杯です。



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後半35分にはパルセイロレディースがチャンスを迎えます。千葉レディースのCKからのボールを右サイドで奪い#22古舘選手が一気に持ち上がります。そして#22古舘選手は前線にスルーパス。これにオフサイドポジションにいた#10横山選手をおとりに、CKの流れで中に入っていた#11齋藤選手が抜け出します。しかし、シュートを打つまでにやや時間がかかり、シュートは#3櫻本選手にブロックされてしまいました。


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この日の入場者数は2,003名。ホーム戦では仙台レディース戦以来4試合ぶりに2000人を突破しました。また、ボランティアは39人が参加。いつもありがとうございます。


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後半43分には#10横山選手のFKから#6國澤選手がバックヘッドで狙いますが、これは#21船田選手のファインセーブに阻まれます。その後のアディショナルタイム2分も両チーム得点をすることはできずに1-1で試合終了。後半はパルセイロレディースが盛り返し数多くのチャンスを作りましたが、あとちょっとのところで千葉レディースから初勝利を掴むことはできませんでした。


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試合後には選手たちはメインスタンド、バックスタンドに挨拶してからゴール裏へ。サポーターの温かい拍手が迎え入れます。過去の試合と比較してもこの日は内容も比較的よく、次は勝てるという手ごたえがありました。


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お疲れ様でした!!












日程・結果(なでしこリーグ)

公式記録(なでしこリーグ)

順位表
(なでしこリーグ)

試合結果・試合後コメント(長野公式)

試合日程・結果(千葉公式)

AC長野L、6位浮上 千葉に1―1(信濃毎日新聞)











この結果を受けてパルセイロレディースは6勝4分6敗の勝ち点22で順位を一つ上げて6位に浮上。そしてリーグ戦も残すところ2試合になりました。パルセイロレディースの次節の対戦相手は現在12勝3分け1敗の勝ち点39で首位を走る日テレ・ベレーザ。ベレーザは来節勝てば優勝が決定するとあって高いモチベーションで臨んでくると思われますが、強い気持ちで戦って2年前アウェイで勝った試合の再現を狙いたいところです。味の素スタジアム西競技場で10月27日14:00キックオフ。最寄り駅は京王線は飛田給になりますね。間違って味の素フィールド西が丘に行ってしまわないよう注意が必要です。


そしてその翌週はホーム最終戦。長野Uスタジアムで11月3日土曜日の13:00から新潟レディースとの対戦です。新潟レディースはここまで6勝3分7敗の勝ち点21で7位につけ、一つでも上の順位でシーズンを終えるためにはこの試合も負けられません。どうぞご来場をよろしくお願いいたします。


がんばれ!AC長野パルセイロレディース!!



おしまい






前節ノジマステラ神奈川相模原に1-3で敗れたことにより、6勝2分5敗の勝ち点20で6位に後退してしまったAC長野パルセイロレディース。ホームゲーム3連戦の最終日であるこの日の対戦相手はここまで7勝1分5敗の勝ち点22で4位につける浦和レッズレディースです。パルセイロレディースにとってはこの試合で勝てば浦和と順位も入れ替わり、なでしこリーグ1部残留も決まるという非常に重要な試合です。難敵である浦和レディースに対し、パルセイロレディースはどう戦ったのでしょうか。


では、観戦記スタートです。








この日は10時45分ごろに長野Uスタジアムに到着。10月だというのに照り付ける日差しが眩しく、半袖でも別に構わないという陽気の日でした。


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この日はホームページに告知はありませんでしたが、GATE2付近で人権啓発活動が行われていました。

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人権アンケートに答えてクリアファイルを貰います。9月9日のトップチーム藤枝戦でも人権スペシャルマッチという形で啓発活動が行われましたけど、それと同じ活動がこの日も行われていました。


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人KENまもるくんと人KENあゆみちゃんも登場しました。


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こちらが人KENまもるくんで、


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こちらが人KENあゆみちゃんですね。言わなくても分かるか。




ゲートを挟んで反対側では国連世界こどもの日チャリティフェスティバルの一環として、「OMOIYARIキャンペーン フードドライブ」が催されていました。


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《フードドライブとは?》
特別なことではなく、誰でもできることだからこそ、とても身近な支え合いの寄付活動です。
ご家庭にある余分を持ち寄り、必要な人や足りない人へ届ける。それはたった一個の缶詰から可能です。
貧困家庭はもちろんのこと、児童福祉団体やこども食堂などの運営を支援することができる食料の循環活動です。
(AC長野パルセイロ公式HPより引用)



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お米からレトルト食品、調味料にお菓子など様々な食品が集まっていましたね。やさしさの具現化です。




入場するとピッチでは、こちらもまた国連世界こどもの日チャリティ―フェスティバルの一環としてキッズサッカー教室が開催。#30風間選手も子供に混ざってボールを蹴っていました。

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そしてこちらが本日のマッチデ―プログラム。美濃部GMに曰く「浦和レッズレディースはこの力が強いので注意」とのこと。

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この日のマッチデ―プログラムのなかには他にも用紙が1枚。



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10月はパルセイロの試合がUスタで毎週あることを活用してのスタンプラリー用紙です。スタンプラリーはGW以来ですね。レディース2試合中1試合、トップチーム2試合中1試合に行けばいいということでハードルは比較的低め。10月28日のトップチームFC琉球戦では毎年恒例のハロウィンイベント”パルウィン”が開催されるよう。ちなみにその日はJAグリーン長野マッチデーです。


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グッズ売り場の隣では、

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1回1000円のパルセイロスピードくじ(外れなし)と信州大学繊維学部とのコラボレーション軍手ィがこの日も販売中。

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それを通り過ぎてバックスタンドへ。時間もお昼前でちょうどよく、この日も選手プロデュース弁当が販売されていました。


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今日のプロデュースは#5木下選手#22古舘選手#21小高選手の3人。#21小高選手のお弁当のみが到着が遅れているところでした。



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そして私はその#21小高選手のお弁当をチョイス。なんか一番ボリュームがある感じがしたんですよね。


そして実際のお弁当がこちら。

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大分県出身の#21小高選手らしく、大きなとり天が目立つとてもボリューミーなお弁当です。そなえつけのおろしポン酢をかけて頂く仕様となっていて美味しかったんですけど、これ大分のとり天じゃないですよね。おととしトップチームの試合で大分に行ったときに食べたとり天はこんな感じじゃなかったです。そもそも揚げてすらいないし。


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こちらが実際のとり天。お弁当のと比べると全く違います。お弁当に入っていたのはとり天ではなく鶏焼きですね。時間が経つとシナシナのパサパサになるからお弁当形式での提供は難しいんですかね。





11時40分頃。スタジアムオーロラビジョンではパルセイロレディース事前番組「カウントダウンNP」が始まりました。


※なお、今回は写真はありません。すいません。


この日のゲストは#23鈴木陽選手。約1か月ぶりと間隔を開けないでの登場です。前回の出演後には東京に帰ってリハビリをしていたとのこと。


~一問一答~
Q.好きな食べ物は?
A.みかん。
Q.好きな飲み物は?
A.水。
Q.料理はする?
A.するっちゃする。
Q.好きな男性のタイプは?
A.穏やかな人。
Q.芸能人で例えると?
A.そういうの考えたことない。
Q.仲のいい選手は?
A.たくさん。


そして話題はオフの日の過ごし方へ。#23鈴木選手は映画がけっこう好きらしく、この前のオフの日は一日で4本観たと、聞いて聞いてみたいなテンションで言ってましたね。1日4本ってすごい体力ですよね。私そんな観れないですもん。なに観たんでしょうかね。「響」とか「累」とかそのあたりでしょうか。


そんな#23鈴木陽選手が試合前に聞く曲として選んだのがエレファントカシマシの「俺たちの明日」。まさかのエレカシ。渋いです。




そして2曲目はサッカーファンにはおなじみウカスカジーの「勝利の笑みを君と」です。GAKU-MCさんがこの日誕生日だということでセレクトされました。





そしていつものように#23鈴木陽選手がサポーターへコメントをしてこの日の「カウントダウンNP」は終了。お疲れ様です。





時を同じくしてホームゴール裏コンコース。この日も選手がグッズの宣伝をしていました。


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左から#30風間選手#21エリ・コタカ選手#22古舘選手#25マナ・サンシャイン・イケザキ選手。ベンチ入りメンバーが固定されてきたのに伴い、こちらのメンバーもだいぶ固定されてきた感があります。本当はコンコースじゃなくてピッチでその姿を見たいんですけどね。


ちなみに#21エリ・コタカ選手が持っているのはこの日新発売のフリースミニショルダー。#22古舘選手が持っているのは同じくこの日新発売のワッペン。#25マナ・サンシャイン・イケザキ選手が持っているのはこれまたこの日新発売のハードトートです。


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#20三谷選手はこの日も大人気で、サインを貰ったり一緒に写真を撮ったりと長い列ができていました。差し入れもいっぱい貰ってますね。あ、食べ物は渡すなよ。コンディションに響いてくるので。


それと写真はないですが、この後#16内田選手#4鈴木里選手もコンコースに来てくれました。ベンチ入りメンバーと#23鈴木陽選手を除くと来れる全員が参加した形になりますね。ありがたいです。




12時20分頃。選手がアップを開始します。

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まずはGKの#1池ヶ谷選手#31望月選手がアップを始め、

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フィールドプレイヤーの選手たちがそれに続きます。


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そういえば、この日はアップのときに男女の集団が現れてピッチ横で選手たちを見てたんですけどあれ何だったんですかね。試合のときはテラス席でわいわい見てましたし、地元の青年団の企画かなんかだったんですかね。分かりません。




それはそれとしてこの日のスタメンです。




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パルセイロレディースは前節のノジマ戦からスタメン3人を入れ替え。CBで#2野口選手がリーグ戦3試合ぶりに、右SHで#26中村選手が4試合ぶりに、右SBで#18五嶋選手が5試合ぶりのスタメンです。#7坂本選手#11齋藤選手は古巣との対戦になりますね。フォーメーションは4-4-2を予想していましたが、試合が始まってみると#10横山選手#11齋藤選手が縦関係の2トップを形成する4-4-1-1のような感じでした。


対する浦和レディース。

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こちらは前節からスタメン2人を変更。CBで#3高畑選手が、FWで#10吉良選手がともに2試合ぶり、GKの#21松本選手が3試合ぶりのスタメンです。浦和レディースはここ2試合、首位の日テレと2位のINACにいずれも0-3で敗れており立て直しを図りたい一戦となりますね。フォーメーションは4-4-2だと思われます。






いよいよ選手の入場も近づいてきてサポーターのテンションも上がってきます。

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パルセイロレディースサポーターはこの日はちょっと少なめ。寂しいところではありますが、精一杯選手を鼓舞します。


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浦和レディースサポーターは総勢50名ほどいたでしょうか。なでしこリーグのアウェイチームのサポーターとしては多めですね。この日浦和のトップチームの試合がなかったのも影響してるんでしょうか。というか浦和ってトップとレディースの両方を応援してる人ってどれだけいるんでしょう。トップとレディースで客層がきっぱり別れているような印象があります。




12時55分。選手入場です。


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浦和ベンチ前で全員で円陣を組みます。


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両チーム円陣を組んで...


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前半キックオフ!!


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試合立ち上がりからパルセイロレディースは浦和レディースを攻め込みます。#11齋藤選手#10横山選手との2トップというよりは、1列下がってFWと中盤の間を行き来するフリーマン的なポジションを取り、下がってボールを受けることも多くなっていました。浦和レディースは自由に動く#11齋藤選手をとらえきれず、プレッシャーの少ない状態でポストプレーを許してしまいます。


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#11齋藤選手がボールを落とすとパルセイロレディースはサイドで攻撃を組み立てます。特に立ち上がり多かったのは右サイドでの攻撃。#26中村選手がボールを持ち、ドリブルで相手を引きつけておいてから、上がってきた#18五嶋選手やボランチの#9中野選手#6國澤選手にボールを渡し、浦和レディースの守備のスライドが整う前に、#10横山選手にボールを入れてゴールにつなげようとしますが、浦和レディースはこの日少し引き気味に来ており、人数をかけた守備をパルセイロレディースは崩せません。


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また、パルセイロレディースはこの日前節よりも横幅を狭く取ってプレーしていました。サイド攻撃の際にも反対サイドのSHとSBがピッチ中央にまで絞ることで、サイドにかけられる人数を増やし、数的優位を作ってサイドを崩そうとします。さらにボールを奪われたときも選手同士の距離を近くすることによってすぐにプレッシャーに行ける態勢を整えてもいました。


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パルセイロレディースの序盤の攻勢に対し、浦和レディースは引いてブロックを作って待ち構える守備で対応します。ディフェンスラインと中盤が4-4のブロックを作り、しっかりと中を固め、パルセイロレディースの攻撃をサイドに追いやります。そしてサイドの高い位置にボールが入るとSBとSH、もしくはボランチの2人で挟んでボールを奪いに行き、パルセイロレディースにクロスを上げさせることを許しません。


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浦和レディースは2トップがあまり下がって守備に参加するということはなく、常に前に残ってカウンターのチャンスを窺っています。その代わりにSHが中に絞って守備をし、パルセイロレディースが攻撃のサイドを変えるところのを潰しに来ます。そこでボールを奪いカウンター攻撃に持ち込みます。


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浦和レディースは攻撃の際にはパルセイロレディースよりも横幅を広く取ります。#20加藤選手#30安藤選手が外に開いて、パルセイロレディースのSBを外に釣りだし、CBとSBの間が空いたところに#9菅沢選手#10吉良選手が走り込んでチャンスを狙いますが、パルセイロレディースはSBが外に行くのを我慢させて、CBとの距離を開き過ぎないようにします。浦和レディースのSHにボールが入ってSBが守備に行くときも、CBと逆サイドのSBを含めたスライドが実にスムーズで余計なスペースを開けないようにすることができていました。


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また、CBとSBの間のスペースを#6國澤選手#9中野選手といったボランチの選手がしっかりとケアして埋めており、FWの選手にボールが入る前にしっかりとつくことができていました。さらにこの日のパルセイロレディースは前節の反省を生かし、勇気をもってラインを高く保ちます。それによってオフサイドを多く取り、浦和レディースのFWに止まってパスを受けさせることを強いていました。#7坂本選手#2野口選手はFWにボールが入ったときにしっかり体を寄せ前を向かせず、相手のパスミスを誘い、#6國澤選手#9中野選手にそのパスミスを拾わせて攻撃に移れるようにしていましたね。


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パルセイロレディースはサイド突破が上手くいかないのを見ると徐々に中央突破を増やしてきます。パルセイロレディース最大の武器である#10横山選手にボールを集め、速攻を狙います。#10横山選手はドリブルでボールを運び、相手に寄せられても倒れないボディバランスと相手にボールを触らせない技術力でシュートまで持ち込むケースも多くみられましたし、シュートとはいかなくてもボールをキープすることで味方の上がりを促してもいました。


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この日特徴的だったのはボランチの特に#9中野選手の上がりが多かったこと。#11齋藤選手がいつもより下がり目のポジションをとっていたこともあり、行ける人が行くという形で#9中野選手が前線にまで飛び出すというシーンが多くみられました。ディフェンスは1列目、2列目の選手への対応は出来ますが、後ろから勢いを持って飛び出してきた3列目の選手への対応はなかなかできないもので、この日の浦和レディースもその分に漏れず、#9中野選手の飛び出しには手を焼いていた印象です。


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#9中野選手はここ最近右SHでの先発の機会が増えていましたが、この日は#6國澤選手と2ボランチを組みました。この日は二人の攻守の役割分担がいつもの試合と比べているとなされており、#9中野選手が主に攻撃を#6國澤選手が主に守備を担当していました。#6國澤選手が下がり気味のポジションを取ってカバーすることで、#9中野選手が前目のポジションでプレーすることが可能になっており、パスを散らすという#9中野選手の得意なプレーがより出ていて、それが前半のパルセイロレディースの攻勢につながっていたと思われます。


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前半31分。#24南選手からのロングボールを受けた#9菅沢選手が胸トラップで#2野口選手と入れ替わりますが、#1池ヶ谷選手が飛び出してきてセーブしゴールを防ぎます。浦和レディースはこの日は蹴ってくる場面が多く、パルセイロレディースもラインを上げるなど警戒していましたが、このシーンでは#9菅澤選手が少し下がったところでマークが甘くなり、プレッシャーに行けずボールをコントロールされてしまいました。前半で一番の危ないシーンでした。

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前半も終盤になると浦和レディースは少しずつディフェンスラインを上げてきます。前線までの距離を短くし、選手間の距離を近づけることで、パルセイロレディースが使えるスペースを失くしてきます。しかし、パルセイロレディースは前線に#10横山選手#11齋藤選手といったキープ力のある選手がいるので、ボールキープから相手のファウルを誘い、敵陣でのセットプレーを獲得することで攻撃の機会を得ていました。ただ、そのセットプレーも浦和レディースに跳ね返され、前半を0-0のまま終了します。ディフェンスラインを高く上げる戦術が功を奏し、パルセイロレディースが主導権を握った前半でした。




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両チーム選手交代のないまま後半キックオフ!


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後半6分。早くもパルセイロレディースが最初の選手交代を行います。#26中村選手に替えて#14滝川選手を投入。#26中村選手は前半は右サイドでドリブルで持ち上がったり、#18五嶋選手との連携で突破したりと存在感を発揮していましたが、時間が経つにつれて存在感が希薄になってしまった印象です。#10横山選手との距離も遠かったですしね。そして#14滝川選手はそのまま右SHに入りました。


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後半9分。#18五嶋選手からゴールキックの流れで中に絞っていた#14滝川選手にボールが入ります。#14滝川選手はトラップで向かってくる相手を躱すとそのままドリブルを開始。ディフェンスを引きつけておいてから、横のマークが薄くなっている#10横山選手にパスを出します。#10横山選手はシュートを打ちますが、相手にブロックされ、#21松本選手にはじかれ、詰めていた#14滝川選手#8大宮選手も触ることができずに、クリアをされてしまいました。


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前半の途中からですが、パルセイロレディースは#6國澤選手をアンカーに下げて、#9中野選手#11齋藤選手がその前でボランチを組む4-1-4-1のような形にしてきたと思われます。これにより攻撃では#10横山選手のサポートに#9中野選手#11齋藤選手の二人が入ることができ、こぼれ球を拾って二次攻撃、三次攻撃につなげるという効果が、守備では#6國澤選手がディフェンスラインに入って5バックのような形になることで、#9菅澤選手#10吉良選手の2トップを3人のディフェンスで見ることが可能になり、カバーがスムーズになって守備の安定につながるという効果が出ていました。


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そしてそれは浦和レディースも同じです。ボランチの#4佐々木選手#18柴田選手が下がってボールを受けるようになります。パルセイロレディースの前線には#10横山選手しかいないため、数本のパスをつなぐことにより簡単にプレッシャーのない状態で簡単にプレッシャーのない状態でボールを前線に入れられるようになります。しかし、中盤を省略して前線にボールを入れる意識が強すぎて、まだFWが動き出していないのに、ボールを出すシーンもたびたび見受けられ、ボールは流れてしまいなかなかシュートチャンスにはつながりません。また、サイドの裏にボールを出そうとしてもこの日は#18五嶋選手#19藤村選手が上がりを少し抑えめにしており、また上がったときに空いたスペースも#6國澤選手がケアしていたため、対応されてボールを戻す羽目になってしまっていました。


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後半23分。パルセイロレディースは2枚目の選手交代を行います。#10横山選手に替えて#5木下選手を投入。#10横山選手はこの日も持ち前のキープ力やドリブル突破を何度となく見せていて浦和レディースの一番の脅威になってたので、この交代は正直意外でした。どこか痛めたんですかね。試合後の挨拶にも来ませんでしたし心配です。そして交代で入った#5木下選手はボランチに入り、#11齋藤選手が右SHに、#14滝川選手がワントップに入りました。


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後半26分。パルセイロレディースはこの試合最大のピンチを迎えます。#2野口選手から#7坂本選手へのパスが弱くなったところを#9菅澤選手がすかさずカットし、一気に前線へと持ち上がります。#19藤村選手のスライディングも躱しシュートを打ちますが、これは#1池ヶ谷選手がファインセーブ。そのこぼれ球が中央の#20加藤選手のもとに転がりますが、後ろから猛然と戻ってきた#5木下選手が間一髪で先に触り、シュートは打たせません。#2野口選手のミスをチーム全員でカバーして難を逃れたというシーンでした。


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この日の入場者数は1630人。前節ノジマ戦の1643人とほとんど変わっていません。またボランティア参加人数は27人。いつもありがとうございます。


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試合が進むにつれて両チームの選手は疲れていき上下動が遅くなり、選手間の距離が相手スペースが増えていきます。それを上手く使えていたのが浦和レディース。パルセイロレディースのディフェンスラインと中盤の間が開き、その間を#6國澤選手が一人でカバーしていましたが、その#6國澤選手の両脇にスペースができてきています。このスペースにFWが下がったり、SHが絞ってきてプレッシャーの少ない状態でボールを受け、そこから前線にパスを送ります。ディフェンスラインからのロングパスに比べ、敵陣中央付近からのパスは前線との距離が短いため、その分精度も高くなり、パルセイロレディースはシュートを打たれたり、セットプレーを多く与えてしまいました。


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これに対しパルセイロレディースは交代出場でまだ元気が残っている#5木下選手#6國澤選手の脇を埋めさせようとしますが、そうすると今度は攻撃に行く人数が減ってしまいます。中盤とワントップの#14滝川選手の間も開いて来ていたため、#14滝川選手が前線で孤立してしまい、前線でボールが収まりません。


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後半32分。パルセイロレディースと浦和レディースが同時に選手交代を行います。パルセイロレディースは#8大宮選手に替えて#15西川選手を投入。#8大宮選手はこの日は果敢に裏への飛び出しを狙っていて、それが浦和レディースのディフェンスラインを下げさせ、前半のパルセイロレディースの攻勢につながっていたと思われます。そして交代で入った#15西川選手はワントップに入り、#14滝川選手が左SHに入ります。


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対する浦和レディースは#10吉良選手に替えてDF登録の#23高橋選手を投入。168㎝の#23高橋選手を前線に入れることでもう一つ起点を作りたいという考えでしょうか。疲れてパワーが少なくなってきていたパルセイロレディースにとっては厄介な選手が入りました。


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試合は終盤に入り、攻める浦和レディースとカウンターを狙うパルセイロレディースという展開になります。浦和レディースは#9菅澤選手#23高橋選手のツインタワーにボールを入れようとしますが、#2野口選手#7坂本選手の両CBがしっかりと体を寄せコントロールすることを許しません。そしてボールを奪うとパルセイロレディースは速攻に行きます。#9中野選手が個人技からシュートを打ったり、CKから#5木下選手がヘディングシュートを打ったりしますが、こちらも得点まではいけません。


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後半44分には浦和レディースが最後の選手交代。右SHの#30安藤選手に替えてFWの#11清家選手を投入。前線の枚数を増やして最後の勝負に出ます。


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後半アディショナルタイムは3分。両チーム前線にロングボールを入れ最後までゴールを狙いますが、ディフェンス陣が最後まで集中して跳ね返し、そのままタイムアップ。0-0のスコアレスドローに終わりました。パルセイロレディースは攻撃でも浦和レディースのシュート7本に対し、17本と倍以上のシュートを放ちましたが、最後のところで精度を欠いてゴールを上げることはできませんでした。ただ再開後4試合7失点と少し失点が多かった中で、ラインを高く上げる守備が機能して0に抑えられたことは収穫でもあり、次のゲームにつながるドローなのではないかと個人的には思います。


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ゴール裏あいさつ。選手たちは手ごたえと悔しさで複雑な表情でした。


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お疲れ様でした!!













日程・結果(なでしこリーグ)

公式記録(なでしこリーグ)

順位表(なでしこリーグ)

【10/6 浦和L戦】監督・選手コメントをアップしました(長野公式)

18.10.06 プレナスなでしこリーグ1部 第14節 vs AC長野パルセイロ・レディース 試合結果
(浦和公式)


AC長野レディース 浦和と引き分け 暫定5位浮上(信濃毎日新聞)






















この結果を受けてパルセイロレディースは6勝3分5敗の勝ち点21で順位を一つ上げて5位に浮上。そして次節はアウェイ・ノエビアスタジアム神戸で9勝2分2敗の勝ち点29で2位につけるINAC神戸レオネッサとの対戦です。前半戦の対戦では両チーム試合終了間際に得点しての1-1で引き分けていますが、パルセイロレディースにとっては格上の相手になります。しかし、勝てば順位を3位にまで上げられる可能性もあり、またなでしこ1部残留も確定するためチームは精一杯勝ちにいくでしょう。難しい相手ですが勝つ可能性がゼロなわけではありません。100%の力を発揮して勝利を掴んでほしいなと思います。


がんばれ!AC長野パルセイロレディース!!


おしまい


俺たちの明日
Universal Music LLC
2007-11-21





前節日体大FILEDS横浜に3-0で勝利したAC長野パルセイロレディース。ここまで12節を消化し6勝2分4敗の勝ち点20で4位につけます。そして今節の対戦相手は同じ6勝2分4敗の勝ち点20で5位につけるノジマステラ神奈川相模原。前半戦の対戦では0-5と大敗を喫しており、テレビ信州で生中継されるこの試合で雪辱を果たしたいところです。


では、観戦記スタートです。









台風の足音も気になるこの日。2時間前に着きたかったのですが、少し寝坊してしまい到着は13時15分ほどになってしまいました。第1駐車場はいつもよりも一般利用者エリアが広く、楽に車を停めることができました。台風や生中継の影響もあり入場者数は少ないと予想されたのでしょうね。


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スタジアム内に入場。この日はデンセンホールディングスの提供で『AC長野パルセイロ・レディース×ボアルース長野 ジュニアフットサル』が行われていましたが、私がスタジアムに着いた頃にはもう終わってしまっていました。#22古舘選手が参加していたようですね。


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本日のマッチデ―プログラムがこちら。

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マッチデ―プログラムで美濃部GMが「ノジマ戦においてはどちらかが大勝するケースが多い。一度、どちらかが得点を取りペースを握りだすと、その流れを取り戻せないことが多い」って書いてましたけど、実際その通りの結果になってしまいましたね。

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この日はJAグリーン長野presentsと銘打たれ、先着200名にきのこがプレゼントされたり、ハーフタイムには100名にシャインマスカットが当たる抽選会がありました。私は遅く到着したのできのこはもらえず、シャインマスカットは当たらなかったんですけどね。





この日のグッズ売り場。

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前節登場したサンリオやきかんしゃトーマスとのコラボグッズも依然販売中です。


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信州大学繊維学部とのコラボレーショングッズ・軍手ィやガチャガチャも当然販売中。で、その隣には10月21日の千葉L戦でパルセイロレディースの選手が着用するピンクリボンユニフォームの予約が受け付けられていました。


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このユニフォームはピンクリボン運動(乳がんの正しい知識と検診の啓発及び患者支援活動)にちなんだものですね。10月21日のホーム千葉戦ではピンクリボン運動の啓発イベントがいくつか企画されているらしいです。




さて、ここで本日の昼食です。この日もいつものように私は選手プロデュース弁当をチョイスしました。




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遅くついたこともあり、既に#19藤村選手のサンドイッチは売り切れ。しかし、#3高橋選手のお弁当はまだ3食残っており急いで購入しました。


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#3高橋選手のプロデュース弁当はタイの名物料理・ガパオライスです。なんでタイなのかはわかりませんがトップチームがShonan BMWスタジアム平塚で福島戦を戦った時以来のガパオライス、美味しく頂きました。付け合わせの春雨サラダの酸っぱさには少し参りましたが。






13時40分ごろ。オーロラビジョンでパルセイロレディース事前番組「カウントダウンNP」が始まりました。


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この日は少し変化球でゲストの#20三谷選手一人でスタート。


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そつなく進行をこなしていましたが、さすがにきつくなってきたのか、(段取り通り)大橋営業担当と旗手運営担当の3人によるいつもの形式に。


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この日のキーワードトークはやたら多かった。右上から「美容」「レッズ」「ドリブル」「焼き芋」「主婦」「笑顔」「昼寝」「清水翔太」の8つ。この中から「焼き芋」と「美容」についてのトークが展開されました。#20三谷選手は焼き芋や干し芋が好物で子供の頃は焼き芋屋さんに買いに行っていたようです。しずかちゃんかよ。そして、美容についてはテレビで紹介された商品をすぐに買いに走ってしまうそうな。ミーハーですね。


そんな#20三谷選手が試合前に聞く曲として選んだのは、清水翔太さん、ではなく平原綾香さんの「jupiter」でした。まさかのしっとりとした選曲。これを聞いて静かにスイッチを入れるようです。

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さらに、この日はもう一人ゲストが登場。来シーズンの新加入が内定している中村恵実選手が現所属の常盤木学園の制服を着て登場しました。


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中村恵実選手はUスタのある篠ノ井生まれでパルセイロレディースの下部組織シュヴェスター出身の生粋の地元選手です。そんな中村恵実選手#20三谷選手からのアドバイスは「思い切りよく行け」とのこと。思い切り、大事。


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そしてこの日誕生日だという理由だけでAAAの日高光啓さんのソロ曲「Relax & Chill」が流れ、中村恵実選手が来シーズンの抱負、#20三谷選手がサポーターへのメッセージを述べたところで「カウントダウンNP」は終了しました。この日もすごく緩くてよかったです。




その頃、ホームゴール裏コンコースではこれまたいつものようにメンバー外となった選手がグッズの宣伝を行っていました。

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声を張り上げて軍手ィを宣伝する#25マナ・サンシャイン・イケザキ選手#21エリ・コタカ選手


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#16内田選手#22古舘選手#30風間選手も参加。


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これからの季節の観戦に役立つヘザーボーダージャケットを着て「すごい!暖かい!」とキャキャする選手たち。

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こちらがそのヘザーボーダージャケットになります。お値段8,200円。






14時を過ぎて選手のアップが開始です。このころからピッチには雨が降り始めました。


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選手のアップが終わった後ピッチではこの日の冠スポンサーJAグリーン長野さんの挨拶が行われました。

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この方、ノジマステラ神奈川相模原が言えてませんでした。流石にどうかと思います。


また、この後のなんか若めの人の話によると、10月28日のトップチーム第29節vs FC琉球戦はJAグリーン長野マッチデーとなるようで、そこでJAグリーン長野さんとパルセイロの共同プロジェクト・パルセイロ農園で収穫されたリンゴが数量限定で無料配布されるようです。さらにパルセイロ農園ではもち米も育てており、そのもち米を使って最終節にはお餅も振舞われるそうです。たぶん雑煮とかになるのかな。楽しみです。





ここで本日のスタメンです。




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パルセイロレディースは3-0で勝った前節からスタメンの変更はなし。フォーメーションもそのまま4-4-2で臨みます。


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一方のノジマ。こちらは千葉Lに1-2で敗戦した前節からスタメン二人を入れ替え。右SBに#10吉見選手が、CBに#19髙木選手が入ります。フォーメーションは#8田中選手をトップ下に置いた4-2-3-1です。また、#22大野選手はこの試合でなでしこリーグ通算300試合出場を達成しました。




14時50分。両チーム選手入場です。

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パルセイロレディースサポーター。雨や生中継の影響もあり今日は少し少なめ。雨に濡れないように横に広くなっています。


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ノジマサポーター。数は少なくとも声援は大きいです。


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この日はキックオフ前にJAグリーン長野さんから両チームに長野県産のブドウが贈られました。羨ましい。

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円陣を組んで...

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前半キックオフ!


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試合開始直後からパルセイロは積極的に攻めます。ラインを高く保ち全体を押し上げ、パスでノジマのプレスを躱していきます。前半3分には#5木下選手が、5分には#10横山選手#11齋藤選手が立て続けにシュートを打つなどいい立ち上がりができていました。


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前半7分。パルセイロは自陣左45度、ゴールから30mほどの位置でノジマにFKを与えてしまいます。#8田中陽選手がボールを蹴る直前、#6國澤選手の前に#5國武選手に入られてしまい、そのままヘディングを許し、ノジマに先制を許してしまいます。この日のマッチデ―プログラムでも先制点の重要性は語られていたように、この試合を大きく左右しかねない先制点をパルセイロレディースはノジマに奪われてしまいました。





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その後もノジマの攻撃は続きます。中盤の人数がパルセイロレディースの4人に対し、ノジマは5人いるので、中盤で数的優位に立ってボールを回します。トップ下の#8田中陽選手が下がってボールを受けたり、サイドに流れてボールを引き出す動きをするのですが、パルセイロレディースは自由に動く#8田中陽選手をなかなか捕まえ切れていませんでした。また下がり目でプレーする#7川島選手#15松原選手をマークするために#11齋藤選手が下がってくることが多かったので、#10横山選手の近くには誰もいなくなり、#10横山選手は前線で孤立気味になってしまっていました。


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また、ノジマは前半ピッチを広く使って攻撃します。ウィングの#22大野選手と#14田中萌選手、SBの#10吉見選手#6平野選手がサイドに大きく開き、パルセイロレディースのSB、#19藤村選手#17小泉選手の気を引きます。SBは外のウィングを気にせざるを得ず、ポジションが外寄りになり、CBとSB間の距離が空いてしまいます。その間を#11南野選手に斜めに走ることで使われ、シュートまで持ち込まれるとシーンが前半は目立ちました。


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パルセイロレディースは失点した後も勇気をもってラインを高く保ちます。しかし、その後ろには大きなスペースができています。ノジマは前線の#11南野選手#8田中陽選手にボールをつけます。前線の選手はボランチの選手にボールを落とします。このときパルセイロレディースのディフェンスはボールウォッチャーになる傾向があり、足を止めてしまいます。その間にウィングの#22大野選手#14田中萌選手が裏に走り、#7川島選手#15松原選手からスルーパスを出され、パルセイロレディースは簡単に裏を取られしまうシーンが多く見受けられました。


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ただ、それでもパルセイロレディースはラインを下げません。陣形をコンパクトに保ち、選手間の間延びを防ぎます。ボランチの#6國澤選手#5木下選手、FWの#11齋藤選手がノジマの中盤3枚にプレスをかけボールを出させず、サイドに人数を集めてボールを奪取し、奪ったら素早く前線で待っている#10横山選手にボールをつけようとします。


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#10横山選手はなかなかボールを奪われないキープ力があり、またドリブルでボールを前に運ぶこともできるので、ノジマディフェンスは#10横山選手を止めるために2人、3人とプレスに行きます。そうすると他の選手が空きます。#10横山選手は自分で行く場面も多かったですが、その空いた選手にパスを出す場面も同じぐらいかそれ以上に多くありました。例えば前半24分のシーン。#10吉見選手が中に絞ってきたところを逆手に取り、左SHの#8大宮選手がフリーになることが多かったので、#10横山選手#8大宮選手にパスを出し、#8大宮選手が中にカットインしてクロスを入れます。このクロスは#21久野選手にキャッチされますが、パルセイロレディースの狙いが見えたシーンでした。


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ノジマはショートパス主体で攻撃しますが、時折アクセントとしてロングボールも混ぜてきます。その出し手となっていたのが#15松原選手。前線からのバックパスを受け、ディフェンスが来ないうちに、ウィングの選手の斜めを取る動きや反対サイドが空いていることを察知して精度の高いロングボールを出します。これにより、パルセイロレディースのディフェンスラインは押し下げられてしまいます。ノジマの前線はそれにより、ディフェンスラインの前にできたスペースを使おうとしますが、パルセイロレディースの中盤の帰陣も速く、ディフェンスラインとの距離をコンパクトに保ち、ゴール前を固めボールを受けること、シュートを打つことを許しません。ノジマのペースで試合は進んでいましたが、徐々に膠着していきます。


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そしてスコアは0-1から動かず前半が終了。全体としては先制点を奪ってからはノジマが主導権を握っていましたが、パルセイロレディースもカウンターから何度かチャンスを迎えていたため、まだ勝てるチャンスは十分あるとみられます。


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ハーフタイムにはオーロラビジョンにてパルセイロ農園の報告なんかもあったり。


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円陣を組んで...


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両チーム選手交代のないまま後半キックオフ!


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後半に入ってもノジマがボールを持ちます。パルセイロレディースが引いてブロックを作っていたため、ノジマはその前でボールを回して相手を動かし、パルセイロレディースのスライドが間に合わなくなったところを突こうとします。しかし、パルセイロレディースもSBやSHが絞って中央を固めていたため、ラストパスは通させません。


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ボールを奪って攻撃に出たいパルセイロレディースでしたが、ノジマの攻→守への切り替えも速く、すぐにプレッシャーをかけられるため、なかなかボールを繋ぐことができません。ノジマのディフェンスは#10横山選手へのパスコースを切るように守っていたので、パルセイロレディースは得意の速攻に持ち込むことができずにいました。そうなるとパルセイロレディースはSBにボールを逃がすようになりますが、その間に素早くノジマは4-4のブロックを形成。意図のないロングボールは跳ね返されてしまいます。


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そんな状況を打開しようと後半7分、早くもパルセイロレディースが動きます。前線でよりボールを収められるように#5木下選手に代えて#15西川選手を投入。#5木下選手はこの日はどちらかというと守備を主に行ったいた印象ですが、待ち構えて奪ってもなかなか前に繋ぐことができず、やや精彩を欠いた印象です。交代して入った#15西川選手は2トップの一角に入り、#11齋藤選手が右SHに、#9中野選手がボランチにそれぞれポジションを移しました。


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しかし、ノジマがポゼッションをしてパルセイロレディースが守るという展開は変わりません。ノジマはパルセイロレディースが跳ね返したセカンドボールをボランチの#7川島選手#15松原選手が多く拾い、途切れない攻撃を展開します。後半10分には#6平野選手が、後半15分には#8田中陽選手が枠内にシュートを打ちますが、どちらも#1池ヶ谷選手がファインセーブを見せ、追加点を許しません。


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後半20分。パルセイロレディースは2人目の選手交代を行います。#11齋藤選手に代えて#14滝川選手を投入。#11齋藤選手はこの日はノジマにボールを持たれることで守備に駆り出されていたので、そこで体力を使ってしまい、ボールを収めることや#10横山選手のサポートなど攻撃面であまり力を発揮できなかった印象です。交代して入った#14滝川選手はそのまま#11齋藤選手のいた右SHに入りました。


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ここから少しずつパルセイロレディースが攻める場面が増えていきます。ノジマの守備も疲れてきており、ラインの上げ下げや前線の選手へのマークがやや緩くなっていました。パルセイロレディースは右サイドから#14滝川選手の裏へのスプリントでチャンスを増やそうとし、徐々にノジマを自陣に押し込んでいきます。


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後半26分。ノジマは最初の交代を行います。#10吉見選手に代えて#3石田選手を投入。右SBを交代することでサイド攻撃の強化と、#10横山選手#15西川選手がサイドに流れてボールを受けたときの対応をもう一度引き締めたいという考えですかね。




後半29分。#6國澤選手#5國武選手との接触で足を痛めてしまいます。#6國澤選手は治療のためにピッチの外に出て一時的にパルセイロレディースは10人での戦いを余儀なくされます。


そしてその直後の後半30分でした。左サイドで#17小泉選手のスローインを受けた#9中野選手#17小泉選手に戻し、#17小泉選手#8大宮選手にパスを出しますが、このパスがずれ、#3石田選手に渡ってしまいます。#3石田選手はここで一気にスピードを上げ中にカットイン。そして、左サイドにいた#3高橋選手のプレッシャーを受ける前に豪快に右足を振り抜き、これがゴール右に決まり、ノジマが追加点を奪います。


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この失点の前のスローインでは、CBの#3高橋選手、ボランチの#9中野選手、左SHの#8大宮選手が左サイドに密集しており、中央とサイドの間のいわゆるハーフスペースと呼ばれるスペースをカバーする選手が#7坂本選手一人になっていました。本来ならば#6國澤選手がこのハーフスペースに立っていたはずで、結果的に#6國澤選手の不在を突かれる形となってしまいました。もっとスローインに時間をかけていれば#6國澤選手が復帰できて、失点は防げたかもしれませんが、たらればを言っても仕方ありませんね。






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後半34分。パルセイロレディースが最後の選手交代を行います。#8大宮選手に代えて#26中村ゆしか選手を投入。この日も#8大宮選手は攻守に奔走していましたが、クロスやシュートが全てGKにキャッチされていたので、クロスの精度をもう少し上げることが課題なのかなと思います。交代で入った#26中村ゆしか選手はそのまま左SHに入りました。


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2点を取られたパルセイロは攻めるしかなくなっていきます。#9中野選手#6國澤選手も高めの位置を取り前への圧力を強めます。ここで#10横山選手#5國武選手#19髙木選手の間を取るようなポジションにいてパルセイロレディースの選手たちは#10横山選手への縦パスを狙いますが、近い方のCBにカットされてしまいます。そしてパルセイロレディースの選手も疲れて帰陣が遅くなっていたため、中盤に大きなスペースが生まれており、そこを#8田中陽選手だったりに使われて、決定的なシーンを何度か作られてしまっていました。


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この日の観客動員数は1643名。前節の日体大戦と比べるとあいにくの天気や生中継の影響もあり200人ほど減少してしまいました。そしてボランティア参加人数は34人。毎試合毎試合ありがとうございます。


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後半39分。ノジマが2枚目の選手交代を行います。#22大野選手に代えてDF登録の#17小林選手を投入。#22大野選手はこの日はサイドに開いたポジショニングと斜めに走って裏を取る動きでパルセイロレディースの大きな脅威になっていました。交代で入った#17小林選手はボランチに入り、#7川島選手が右のウィングに入ります。


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そして立て続けに後半42分。ノジマは最後の選手交代を行います。#6平野選手に代えて#2和田選手を投入。左SB同士の交代で守備を強化し、逃げ切りを図ります。




後半44分。#10横山選手が左サイド深くでノジマDFからボールを奪います。そしてそのまま一人を抜き、中に切れ込みシュート。これがゴール右に決まりパルセイロレディースが1点を返しました。#10横山選手はこれで復帰後4試合で5ゴールを挙げています。このゴールは#10横山選手が前線から守備に行ったことから生まれており、#10横山選手の成長がうかがえます。そして切れ込んでくる#10横山選手の対面に立った#5國武選手は中へのクロスを警戒して#10横山選手のシュートコースを切り切れていなかった。#10横山選手の技術力も流石ですが、中に#15西川選手#14滝川選手がいなければ、#5國武選手を迷わせることもできていなかったはずで、チーム全員で奪ったゴールともいうことができますね。


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後半アディショナルタイムは3分。パルセイロレディースはこの勢いで一気に同点に追いつこうとさらに攻勢を強めます。ディフェンスラインもこの試合で一番に上げ、ノジマを押し込もうとしますが、後半アディショナルタイム2分でした。


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パルセイロレディースは自陣右サイドでボールを奪いカウンターに行こうとしますが、ノジマにボールを奪われ、#14滝川選手が戻り切らないうちに#15松原選手の縦パスを許してしまいます。これを受けた#11南野選手がポストプレー。3列目から飛び出してきた#17小林選手にボールを通そうとしますが、これは#19藤村選手が防ぎます。しかし大きくクリアするところまではいかず、#14田中萌選手にボールをかっさわれて抜け出され、#1池ヶ谷選手の上を射抜かれて失点。この試合を決定づけるゴールがノジマの方に入ってしまいました。パルセイロレディースが前係になったところを突かれた失点で、ノジマの空いたところに素早くボールをつけるパス回しの勝利というゴールでした。






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そしてそのまま試合は終了。1-3でノジマが勝利し、パルセイロレディースの連勝は2でストップ全体的にはよく守れていたんですが、一瞬のスキを突かれての後半の2失点ということでとても悔しさの残る敗戦となってしまいました。


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ゴール裏に挨拶に来た選手からも悔しさがにじみ出ています。


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お疲れ様でした!!












日程・結果(なでしこリーグ)

公式記録(なでしこリーグ)

2018プレナスなでしこリーグ1部第13節AC長野vsノジマ 試合映像(なでしこリーグ)

順位表(なでしこリーグ)

【9/30 ノジマ戦】監督・選手コメントをアップしました(長野公式)

フォトギャラリー|ファンゾーン(長野公式)

AC長野L、後退6位 ノジマに1―3(信濃毎日新聞)














さて、この結果を受けてパルセイロは6勝2分5敗の勝ち点20でノジマと千葉Lにも抜かれ6位に後退してしまいました。ただ3位のノジマとはまだ勝ち点差は3しか開いておらず、上位もまだまだ十分狙える状況です。また、現在降格圏内の9位日体大とは残り5試合を残して勝ち点14差。次戦で勝ち点3を積み上げればその時点でパルセイロレディースの来季なでしこりーぶ1部残留が決まることになります。


そんな次戦の相手はここまで7勝1分け5敗の勝ち点22で4位につける浦和レッズレディース。勝てば順位を入れ替えることのできるこの一戦。前半戦のアウェイでの対戦ではパルセイロレディースが0-1で敗れているため、ホームで迎え撃ちたいところ。一人増えるだけでもホームの雰囲気は違ってくるので、ぜひとも長野Uスタジアムにお越しください。10月6日土曜日13:00キックオフです。


がんばれ!AC長野パルセイロレディース!!



おしまい


Jupiter
平原綾香
Dreamusic
2003-12-17




ここまで11試合で5勝2分4敗の勝ち点17で6位につけるパルセイロ。前節のセレッソ大阪堺レディース戦は2-1で勝利しており、連勝を目指す今節の相手はここまで1勝2分8敗の勝ち点5で9位につける日体大FILEDS横浜です。前々節のセレッソ大阪堺レディース戦で1部初勝利を挙げたものの前節はジェフレディースに1-2で敗戦。パルセイロレディースとしてはこの試合に勝ってまずは1部残留を確実なものにしたいところです。


では、観戦記スタートです。











12時45分ごろに長野Uスタジアムに到着。駐車場は一般利用者分もまだ多くの空きがありました。


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スタジアムに入場。涼しかった昨日とはうって変わってむしむしした気持ちの悪い暑さが残っていました。

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こちらが本日のマッチデ―プログラム。

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プレイヤーインタビューはここ最近出場機会が増えてきた#8大宮選手。スケジュールのところに15:30~(13:30~の間違いだと思う)選手によるお出迎えってあるんですけど、本当に実施されたんですかねこれ。行けばよかったなあ。気づいた時にはもう遅かったんですけど。




この日のグッズ売り場には...

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あのサンリオさんとパルセイロが奇跡のコラボをしたハンカチやマグネット、トートバック等が販売されていました。どうですかこの可愛さ。半端じゃないですよ。


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昨日新登場のきかんしゃトーマスコラボトートバックもその隣で売られていました。どちらも可愛くて、普段使いにも向きそうです。



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懐かしのガチャガチャも各種取り揃えております。



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この日も信州大学繊維学部とのコラボレーション商品・軍手ィは絶賛販売中です。これからの寒い季節に一双いかがでしょうか。




そんなホームゴール裏の光景を後にバックスタンドに到着。目当てはこの日も選手プロデュースのお弁当です。


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この日のプロデュースは#24神田選手#31望月選手#24神田選手はロコモコ、#31望月選手はミートボール主体のお弁当でしたが、私が選んだのは...


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#24神田選手のサラダ付きロコモコ。デミグラスハンバーグにクリーミーな半熟卵が絡んでとても美味しかったです。サラダはピクルスのような酸味があってこちらも美味しかった。







ピッチ上では選手が何人か出てきて芝の状態を確かめます。

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#7坂本選手#31望月選手。右ひざのテーピングが痛々しいです。


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#5木下選手#18五嶋選手。身長差…!!




手持ちぶさたにアップの時間を待っていると、オーロラビジョンではホームゲーム恒例の事前番組「カウントダウンNP」が始まりました。

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この日のゲストは#4鈴木里選手


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#4鈴木里選手
の話によると秋田県全域でなまはげをやっているわけではないらしい。マジかよ。


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選手プロフィールにもありますけど、コーヒーを飲むのがリラックス方法だとか。


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同姓同名の鈴木里奈さん(ウェザーリポート)。メジャーな名字にメジャーな名前ですし、日本にあと50にんくらいは鈴木里奈さんがいそうです。


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浦和レッズレディース入団当初の#4鈴木里選手。まだ髪を染めてないですね。


そんな#4鈴木里選手が試合前に聴く曲として選んだのは、ケツメイシさんの「流れ星」。前にも誰か決明子選んだ気がしますけど誰だったっけ。


さらにこの日はもう一曲。hitomiさんの「LOVE2000」がスタジアムに流れました。謎の選曲でしたが、9月24日はシドニーオリンピックで高橋尚子さんがマラソンで金メダルを獲得した日でそれにちなんでということでした。大橋さん談では。


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最後に#4鈴木里選手がサポーターに挨拶。「私自身は怪我してしまったんですけど、サポーターの方の応援は力になっています。今日も一緒に戦ってください」(要約)とのことでした。早く家が治って試合に復帰できるといいですね。待ってます。




その頃、ホームコンコース裏ではいつものようにベンチ外の選手がグッズの宣伝をしていました。

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カメラマンに写真を要求されて満面の笑みの#21エリ・コタカ選手#25マナ・サンシャイン・イケザキ選手#30風間選手


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そこに#20三谷選手#22古舘選手が加わり5人で記念撮影です。この後各選手はサインや写真を求められたり。特に#20三谷選手には行列ができていました。




コンコースから戻ると間髪入れずにGKがピッチ内アップを開始です。

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続いてフィールドプレイヤーが登場し、アップを開始しました。

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レディースチーム特有のアップ前の円陣。


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両チームのスタメン。



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パルセイロレディースは前節からスタメン1人を入れ替え。#5木下選手がリーグ戦3試合ぶりの出場です。フォーメーションはいつもの通り4-4-2。


対する日体大。

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こちらも前節からスタメン1人を入れ替え。#8櫻井選手もリーグ戦3試合ぶりの出場です。フォーメーションはなでしこリーグには珍しい3バックを採用した3-4-2-1。前線ではDF登録の#4瀬野選手が1トップを張り、その下で#6平田選手#11植野選手が2シャドーを形成します。




オーロラビジョンで選手紹介が流れるといよいよ選手の入場です。





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この日のパルセイロレディースサポはビックフラッグを3枚掲出して選手を鼓舞します。


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対する日体大サポ。アウェイなのでメンバー外のチームメイトの応援はなく、そのぶん少数精鋭です。


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円陣を組んで...


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前半キックオフ!


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パルセイロレディースは立ち上がりから攻めます。#10横山選手#11齋藤選手の2トップが積極的に裏を狙い相手のディフェンスラインを下げさせ、それに伴い相手のボランチも下がり目になるので、ボランチの#5木下選手#6國澤選手がボールを持てるようになります。二人のボランチはまず走り出したFWに裏でボールを触れるようにスルーパスを出し、チャンスに結び付けようとしますが、なかなかそのパスは合いません。


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また、#8大宮選手#9中野選手の両SHは中に絞り目のポジションを取ります。これには中に人数を増やし中央突破を有利にしようとする狙いと、SBが上がるスペースを確保するという狙いがありました。実際にこの日はいつもよりも#17小泉選手#19藤村選手の上がる機会が増え、パルセイロレディースが日体大を押し込む要因になっていました。


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前半10分。パルセイロレディースは敵陣右サイド浅めの位置でFKを獲得します。#9中野選手がボールを上げるとこれに合わせたのは#11齋藤選手。相手の前に入ってヘディングでゴールを狙いますが、これは枠の右に逸れてしまいました。


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日体大はパルセイロレディースのSBが上がった裏のスペースを積極的に使おうとします。特に左WBの#14今井選手は足が速く、SBの裏にボールを入れることでシンプルにそのスピードを使おうとします。実際パルセイロレディースは走り負けて何度かクロスを上げられるシーンもありましたがそれは守備陣がきちんとクリアします。それには日体大の中に入る人数が少なかったということもありますが。


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日体大は攻撃の際には横幅を圧縮し、ピッチの半分ほどの幅に選手全員が入ります。サイドでボールを持てた際に1トップの#4瀬野選手#11植野選手#6平田選手のどちらかがサイドでの崩しに参加するので、中にはもう一方のシャドーの選手くらいしかいなくなってしまっていました。逆サイドの#8櫻井選手はリスク管理のために上がりを自重をしています。この場合、ボランチが中に入れればいいのですがそうもいきません。


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パルセイロレディースはこの日も#10横山選手にボールを集めようとします。#10横山選手にボールが入った際には目の前のDFと#5三浦選手#10嶋田選手のボランチの片方が挟んでボールを取りに行きます。さらにプレッシャーに行かなかった方のボランチも落としたボールをカットしたり、こぼれ球を拾うために下がり目の位置を取るので、#10横山選手のところでボールが獲れたとしても、攻撃の起点となるべきボランチが両方とも下がっているので前に出ていくには時間がかかってしまいます。なので日体大のボランチの選手がペナルティエリア内まで行くことはあまりありませんでした。


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さらにディフェンスでも日体大は横幅を圧縮しているため選手間の距離が近く、パルセイロレディースがボールを入れたときにすぐプレッシャーに行ける体制を整えていました。加えてこの日の日体大が下がってブロックを作ることよりも、目の前の相手に寄せてボールを奪うことを優先していたので、パルセイロレディースはなかなかパスをつなぐことができず、日体大の早いプレッシャーの前にパスミスも多くなってしまいます。


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ただし、それは日体大も同じでした。パルセイロレディースも攻→守への切り替えが早く、目の前の相手に寄せることを優先していたため、日体大もあまりボールを繋ぐことができません。両チーム中盤での潰し合い、奪い合いが続きます。


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しかし、試合展開は相変わらずどちらかというとパルセイロレディースが攻める方が多かったように感じます。#10横山選手#11齋藤選手はボールが収まる選手ですので、縦パスが入るとボールキープをし、味方の上がる時間を稼ぎます。そうして攻めに懸ける人数を増やし、跳ね返されてもセカンドボールを拾いやすい厚みのある攻撃を展開できていました。


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前半33分。パルセイロレディースが右からのCKを獲得します。#9中野選手のキックに#5木下選手がフリーの状態で頭で合わせますが、これはゴールライン上で#7後藤選手にクリアされてしまいます。そのこぼれ球もパルセイロレディースは押し込むことができませんでした。


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その後も#9中野選手のミドルシュートがバーをたたくなど惜しいシーンが続いた前半35分。#11齋藤選手が前線で一度奪われたボールを奪い返すと#9中野選手にパス。#9中野選手は粘ったのち、右サイドを上がってきた#19藤村選手にパスを出します。#19藤村選手はボールを受けると#11齋藤選手に縦パス。これが通り#11齋藤選手が中に行こうとターンした瞬間、#2下山選手の足が#11齋藤選手にかかり、#11齋藤選手は転倒。このプレーで#2下山選手#11齋藤選手を足を引っかけて転ばせたとしてパルセイロレディースがPKを獲得しました。


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キッカーはもちろん#10横山選手。ゴール左を狙って蹴りますが、#30福田選手に完全にコースを読まれ、阻まれてしまいます。その後に得たCKもパルセイロレディースは決めることができずスタジアムには嫌な空気が漂い出します。まさか止められるとは思ってなかった。


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このまま0-0のまま前半終了かと思われた前半45分。パルセイロレディースが敵陣左サイド浅い位置でFKを獲得します。キッカーの#9中野選手が上げたボールに合わせたのは#11齋藤選手。ヘディングシュートは#30福田選手の手を弾きゴールに吸い込まれ、パルセイロレディースが前半のうちに先制します。#11齋藤選手は今シーズン3点目です。


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思えば前半10分、前半33分とパルセイロレディースはセットプレーからシュートまで繋げています。パルセイロレディースには165㎝の#5木下選手#7坂本選手#3高橋選手、167㎝の#11齋藤選手など多くのターゲットがおり、これに対抗できる日体大の選手は169㎝の#3大賀選手、168㎝の#4瀬野選手ほどで(165㎝の#10嶋田選手はキッカー)、セットプレーに関しては#9中野選手#10横山選手と質の高いキッカーも複数いて、ターゲットとなる人数の多さのぶんだけ、パルセイロレディースに優位性がありました。3度目の正直でようやく決めた形ですね。


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ただこのゴールに関しては空中戦あまり関係なくて。#11齋藤選手はもともとはオフサイドポジションにいましたが、両チームの選手がキック時にゴール前になだれ込むのをよそに我慢してその場にとどまり続けオンサイドのポジションで、しかも誰も#11齋藤選手を見ていなかったので#11齋藤選手はフリーになることができ、それがゴールに繋がりました。なので空中戦というよりはその前の地上戦で勝負がついた感じですかね。もちろん#9中野選手のピンポイントキックも素晴らしいものでした。





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前半のアディショナルタイムはなく日体大がリスタートのキックオフをしたところで前半は終了。パルセイロレディースが1-0でリードして前半を折り返します。



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後半スタート同時に日体大は選手を一人交代します。#4瀬野選手に代えて#18児野選手を投入。前線をテコ入れしてきました。#18児野選手はそのまま#4瀬野選手のいたワントップに入りました。


そして後半キックオフ!


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後半開始すぐの2分。#9中野選手がピッチ中央でボールを受けると、右サイドに開いていた#10横山選手にパスを出します。#10横山選手は#2下山選手が寄ってこないのを見ると、右斜め30度、ゴールから30mほどの位置から思い切ってシュート。これが#30福田選手の頭上を越えて決まり、#10横山選手の見事なゴラッソで、パルセイロレディースが後半早い段階で追加点を奪います。#10横山選手はこれで復帰後リーグ3戦連発のシーズン4得点目。得点ランキング首位のベレーザ所属田中選手まではあと4得点に迫りました。





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ただその後は日体大が攻める時間が長くなります。後半、日体大は前半のような横圧縮をやめピッチを広く使うように意識していました。これによりパルセイロの守備陣は横に間延びし、選手と選手の間にスペースが生まれ、そこを前線の3人にうまく使われ、徐々に受け身になっていきます。さらに日体大は前半よりもサイドにかける人数を減らし、ペナルティエリア内の人数を増やして、クロスからの得点を狙ってきますが、これはパルセイロレディースがよく跳ね返していました。しかしその跳ね返したボールを披露のは日体大の#10嶋田選手#5三浦選手のダブルボランチ。セカンドボールを多く回収されるようになったことも、日体大の攻撃の時間が長くなった要因でした。


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後半12分。日体大が二人目の選手交代を行います。2失点目に直接絡んでしまった#2下山選手を代え、MF登録の#17茨木選手を投入します。#17茨木選手はボランチに入り、ボランチにいた#10嶋田選手がシャドーの位置まで上がります。それに伴い#6平田選手が右WBに、#8櫻井選手が3バックにそれぞれポジションを下げ、日体大はより攻撃的な形でまず1点返すことを狙います。


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後半16分。パルセイロレディースも選手交代を行います。#5木下選手に代えて#14滝川選手を投入。この日の#5木下選手は3列目からの積極的な飛び出しでチャンスに絡み、セットプレーでは惜しいヘディングも。セカンドボールも多く拾っており攻守に安定したプレーを見せていました。#14滝川選手は2トップの一角に入り、#11齋藤選手が右SHに移動。そして右SHにいた#9中野選手#5木下選手の抜けたボランチに入ります。


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攻める日体大に対し、パルセイロレディースは前半とは違い、まず4-4のブロックを敷いてから守備に行くようやり方を変えて対応します。しっかりブロックを作り中を固め相手のロングボールを跳ね返します。中に入れては跳ね返されるので日体大はサイドにボールを集めます。サイドにボールが入った時には、逆サイドのSBがピッチの中ほどまでに絞って密集を作りボールを奪おうとします。SBが絞った後にできた大外のスペースはSHが降りて対応するため、パルセイロレディースは5バックのような形になるときも時おり見受けられました。


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しかし、パルセイロレディースは日体大に#18児野選手のポストプレーや#11植野選手の裏抜けなどから何度かシュートチャンスを作られてしまいます。この攻めている状況下で、さらにもう一押しをしたい日体大は後半29分、最後の選手交代を行います。#6平田選手に代えて#23関口選手を投入。#23関口選手は3バックに入り、#8櫻井選手が元の右WBのポジションに戻りました。


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この日の観客数は1,826人。前回の仙台Lとのホーム戦に比べると半分ほどにまで落ち込んでしまいました。これでもなでしこリーグでは高水準ではありますが、もっと多くのお客さんの前で選手たちをプレーさせてあげたいところです。また、ボランティア参加者は40名。毎回ありがとうございます。


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パルセイロレディースは後半、#11齋藤選手が移った右サイドを起点に攻撃します。#11齋藤選手#9中野選手よりも外側にポジションを取っていたため、比較的プレッシャーの緩い状態でボールを受けることができていました。ただ、#11齋藤選手がボールを持つと相手DFもすぐさま寄ってきます。#11齋藤選手は持ち前の体の強さを生かしてボールを奪わないようキープし、一度SBやボランチに落として、主に#14滝川選手が裏に飛び出したところにスルーパスを出すという攻撃をパルセイロレディースは狙っていました。しかし、日体大は落としたところにも激しくプレッシャーをかけてきていたので、なかなかサイド攻撃は成功しません。


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そうなると攻撃は中央突破が増えていきます。#10横山選手は後半に入って少し運動量が落ち、裏抜けをせず、DFの前でボールを貰うことに重点を置きます。#14滝川選手#10横山選手の近くにポジションを取るようにしており、#10横山選手が落とした、または相手DFとの競り合いでルーズボールになったボールを拾おうとし、#10横山選手が前を向けたら裏に走ってスルーパスを引き出そうとします。シュートまでいくことはあまりありませんでしたが、磨いていけばモノになるかもしれないという可能性を感じる攻撃でした。


後半41分。パルセイロレディースが二人目の選手交代を行います。#8大宮選手に代えて#24神田選手を投入。この日の#8大宮選手は攻撃では中寄りのポジションを取り、フィニッシャーというよりはラストパスの出し手として、チャンスに直結するパスを何本か出していました。また守備では前線からのプレスやときには最終ラインまで戻って守備をするなど豊富な運動量で攻守に貢献していました。そして交代で入った#24神田選手はそのまま#8大宮選手のいた左SHに入ります。その直後の後半42分でした。


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#9中野選手がピッチ中央で#10横山選手に縦パスを入れると、#10横山選手はターンをしてドリブルを開始。そのまま走りながら左サイドの#24神田選手にスルーパスを出します。#24神田選手がそのボールに追いつきワンタッチでクロスを入れると、これにフリーになっていた#14滝川選手が合わせてゴール。パルセイロレディースが試合終盤に勝負を決定づける3点目を奪いました。#14滝川選手は今シーズン3ゴール目です。


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このゴールはまず#10横山選手が相手選手を4人引きつけたことが大きいです。日体大ディフェンスは#10横山選手に意識を持っていかれて、#24神田選手への対応がおざなりになっていました。そして#10横山選手の正確なスルーパス。ここで日体大ディフェンスの意識は#24神田選手に移ります。#14今井選手は前にいた#14滝川選手を、このままいけばオフサイドを取れると考えたのかもしれませんが、#24神田選手を見るばかりであまり見ていませんでした。結果的に#24神田選手がパスを出したとき、#14滝川選手#24神田選手の少し後ろにいたのでオフサイドは適用されず、#14滝川選手はフリーで落ち着いてゴールを決めることができました。日体大ディフェンスの集中が切れた瞬間を上手くついたゴールでした。





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日体大はこのままでは終われないと176㎝の#23関口選手を前線に上げてパワープレーを敢行しますが、パルセイロレディースのタイトな守備によりなかなか#23関口選手の高さを効果的に使うことができません。後半アディショナルタイム3分の日体大最後のFKもパルセイロレディースは防ぎきって試合終了。スコアこそ3-0と差がつきましたが、後半は日体大にも同等のシュートチャンスがあり、点差ほどの力の差はなかった印象です。しかし、そんななかでもパルセイロレディースは勝ちきり、これで2連勝。9位日体大との勝ち点差を15にまで広げ、次節の結果いかんではなでしこリーグ1部残留が決まるという状況になりました。あと勝ち点を1上積みすればいいわけで、残留は確実と言えるでしょう。


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この日のヒーローインタビューは先制点を決めた#11齋藤選手でした。


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試合終わりにはパルセイロレディースよりも先に日体大がゴール裏に挨拶に来てくれました。負けた後のこの行動はなかなかできるものではなく、さっぱりとした気持ちよさが感じられますね。応援したくなります。


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そしてパルセイロレディースの選手がゴール裏に。勝利時恒例のラインダンスを踊った後に...


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これまた恒例の選手と一緒に「南長野」のチャントの合唱です。


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盛り上がる選手の一方でシャイな選手もいたり、試合では見れない素の面が垣間見えるこの光景。今年はあと何回見れるでしょうか。できればあと3回は見たいなあ。


最後は日体大サポーターの方々とコール交換をしてこの日は終了。パルセイロレディースの選手たちはこの日も遅くまでサインなどのファンサービスを行っていて、頭が下がる思いです。素晴らしい。

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お疲れ様でした!






日程・結果(なでしこリーグ)

公式記録(なでしこリーグ)

2018プレナスなでしこリーグ1部第12節AC長野vsF日体大 試合映像(なでしこリーグ)

【9/24 F日体大戦】監督・選手コメントをアップしました(長野公式)

なでしこリーグ 第12節 試合結果のお知らせ(Away)(2018.09.24)
(日体大公式)


AC長野L、4位浮上 日体大に3―0(信濃毎日新聞)


















この結果を受けて6勝2分4敗で勝ち点を20までに延ばしたパルセイロレディースは、得失点差で同勝ち点で並ぶノジマステラ神奈川相模原とジェフユナイテッド市原・千葉レディースを抜いて4位にまで浮上。そして次節はその勝ち点で並ぶノジマが相手です。


パルセイロレディースは今シーズンノジマとリーグ戦、カップ戦で3試合戦い、結果はそれぞれ0-5、0-3、2-1。直近の試合では勝利しているもののリーグ戦では0-5で敗れていることを考えるとまだまだ雪辱を果たせたとは言えません。


日時は9月30日日曜日、ホーム長野Uスタジアムで15:00キックオフです。テレビ信州で中継もされますが、スタジアムにはスタジアムの良さがある。ぜひともスタジアムで選手たちの後押しをよろしくお願いいたします。



がんばれ!AC長野パルセイロレディース!!


おしまい





カップ戦、そして夏の中断期間を経て、実に3か月ぶりに再開されたなでしこリーグ。長らくリーグ戦が開催されていなかったので、忘れかけていましたがパルセイロレディースは4勝2分3敗の勝ち点14で5位につけていました。#10横山選手が期限付き移籍から復帰し、上位進出を狙いたいパルセイロレディースの今節の相手はマイナビ・ベガルタ仙台レディース。前半戦は不調にあえぎ、1勝3分5敗の勝ち点6で8位と苦しんでいるので、こちらもなでしこ1部残留のためには負けるわけにはいきません。


また、この日#10横山選手が中断前最後の試合のセレッソ大阪堺レディース戦で「1万人の観客の前でプレーしたい」と言ったことがきっかけになり、「勝手に1万人チャレンジデー」と称して、クラブの方も1か月前からSNSでカウントダウンを始め、選手も多く投稿するなど大いにアピールをしていました。





















この日は朝から雨が降り続き、不安定な空模様でしたが、2時ごろには雨も止み、試合終了までまた降ることはありませんでした。


どんより曇った空のもと3時ごろに長野Uスタジアムに到着。


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入場ゲートをくぐるとそこには長野のフットサルチーム「ボアルース長野」の選手の姿が。

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翌日9月9日1時に行われるFリーグ2部・ヴィンセドール白山戦のPRのためにUスタに来ていたのでした。通りかかる人通りかかる人にチラシを渡していました。


そして、ホームゴール裏には地元篠ノ井のキャラクター「おしのさん」がこの日も来場。

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可愛いんですけどなんかちょっと怖いです。


この日、ホームゴール裏では横山選手復帰記念の人文字、コレオグラフィーが行われるということで座席にはそのための紙が丸めて置かれていました。




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裏面はこんな感じ。「横山参上」のヤンキー感。


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グッズ売り場はこの日も盛況でした。


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この日は再開前のセレッソ大阪堺レディース戦と同じ、勝ったらゴール裏で水鉄砲をかけあうという「ビクトリースプラッシュ」が企画され、水鉄砲も売られていましたが、試合には負けてしまったため実行には移されませんでした。涼しくて、もし水をかけられていたら風邪を引いていた可能性もあったので、本当に良かったです。勝てなかったのは当然残念ですけど。


また、グッズ売り場の隣では毎年恒例となった信州大学繊維学部とのコラボレーション企画「軍手ィ」が販売されていました。柄はパルセイロレディースのチェックです。






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せっかくなので一双購入。冬に手袋の上に被せて使いたいと思います。


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マッチデ―プログラム。

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入場口でボアルース長野の選手たちが配っていたチラシ。13:00キックオフということは17時からのトップチームとはしごしようと思えばできないこともない…?


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横山選手プロデュースの麻婆豆腐丼は早々に完売。まぁしょうがないですね。




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代わりに購入したのは、隣で出店していた篠ノ井のお店「橙宴」さんの「橙.conからあげ」500円。


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タイミング的に揚げたてを用意してくれて、アツアツでからあげ自体についているしょうゆ味に加えて、塩コショウがまぶされており、大変美味しかったです。


食べている間にピッチでは「千曲キューティアンズ」さんのパフォーマンスが。


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子どもたちが一生懸命踊っている姿がいじらしくてかわいらしかったです。


千曲キューティアンズさんのパフォーマンスが終わるとスタジアムのオーロラビジョンでレディース恒例のカウントダウンNPが放映。この日のゲストは先日全治8か月の大けがをしてしまった#23鈴木陽選手です。


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#23鈴木陽選手
はサーフィンが趣味のようで「初心者だし年一回しか行かないから全然うまくならない」とのこと。そんな#23鈴木陽選手が試合前に聞く音楽としてチョイスしたのは...
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spinna B-illの「ライオンの子」。





レゲエな感じで試合前に聞く曲としてはやや意外な選曲です。


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曲後にはキーパーグローブに#23鈴木陽選手の名前を入れる#1池ヶ谷選手の写真が公開され、パルセイロレディースの選手同士の中の良さを感じさせる一幕もありました。


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最後にスタジアムにかかったのはDAOKO×米津玄師の「打上花火」。





今まではゲストの選手が生まれた年の曲を流していましたが、今回は季節感を優先した選曲でした。


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「パワーアップして帰ってきます」と抱負を語る#23鈴木陽選手


時を同じくしてホームゴール裏コンコースでは先日の北海道胆振地震の義援金活動がこの日ベンチ外の選手によって行われていました。


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#21エリ・コタカ選手


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#30風間選手


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#16内田選手


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#20三谷選手


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#25マナ・サンシャイン・池崎選手


私もそれぞれにいくらかの募金をさせていただきました。被災者の方々に一日でも早く元の日常が訪れるようお祈り申し上げます。



しばらくするとGKの選手が出てきてアップを開始し...


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フィールドプレイヤーの選手たちも登場します。

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いつものようにアップ前には円陣。


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ここで、この日のスタメン。




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パルセイロレディースは再開前最後の試合だったセレッソ大阪堺レディース戦からスタメンを8人入れ替え。復帰した#10横山選手はさっそくスタメンで、#15西川選手と2トップを組みます。


一方の仙台レディース。

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こちらは再開前のノジマ戦からスタメン3人を入れ替え。#24有町選手が故障から復帰して久々のスタメンです。




選手たちがアップを終えてピッチから引き上げると、この日のマッチデ―スポンサーである明治安田生命様の長野支社長さんの挨拶がありました。内容はよく覚えていない。


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コレオに向けて、ゴール裏にも人数が集まってきました。


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そしてオーロラビジョンでは選手紹介が。


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#10横山選手ももちろんいます。


いよいよ選手入場。それに合わせてゴール裏ではコレオが掲げられました。


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恐らく「WE ♡ 10」と書いてあるものだと思われます。


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オーロラビジョンの方がより分かりやすい。もっと人が少なくて読めないようなのを考えていたので、想像以上の完成度です。このためだけにゴール裏に来てコレオが終わったら元の席に戻っていった人も多くいましたが。


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この日は「JFAフェアプレーデー」ということで、両チームキャプテン#7坂本選手と#7田原選手が試合前にフェアプレーを誓い合いました。(きしくも二人とも同じ7番)


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円陣を組んで...


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前半キックオフ!


キックオフからパルセイロレディースは攻めます。#10横山選手#15西川選手がパス交換から#15西川選手がシュートを打ちますが、これは#1齋藤選手に片手で弾き出されます。そしてパルセイロレディースはCKを獲得。しかし、この立ち上がりのチャンスを生かすことはできませんでした。



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そのすぐ後の前半3分のことでした。仙台レディースの左SH#4高平選手がボールを持つと、左SBの#22万屋選手がオーバラップ。#4高平選手#22万屋選手にパスを出し、#22万屋選手#18五嶋選手#26中村選手が寄せ切る前にクロスを上げ、それを#24有町選手がフリーでヘディングを叩きこみ、仙台レディースが前半の早い段階で先制しました。


このゴールは#26中村選手が相手のボランチに寄せて奪いきれず、逆サイドの#4高平選手がフリーになっていたことに端を発しています。#26中村選手が行ったのは#6國澤選手#9中野選手が二人して釣り出されてしまったからなんですけど。そして#26中村選手も躱され、#4高平選手は完全なフリーに。急いで#26中村選手は寄せに行きますが、その外を走る#22万屋選手を追う選手は誰もいませんでした。ここで、#18五嶋選手はディフェンスラインにおり、中盤とディフェンスラインの距離が空いてしまったのも#4高平選手#22万屋選手を自由にさせてしまっていた原因の一つでした。立ち上がりでまだ集中しきっていなかったってこともあります。


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失点後はパルセイロレディースはボールを保持し、遅攻で仙台レディースのゴールを脅かそうとします。一方で仙台レディースはボールを奪うとすぐにロングボールを入れ、カウンターを開始。狙うはCBとSBの間のスペース。そこに2トップのいずれかが流れてボールを受けます。仙台レディースはSHが外に開いた位置取りをするので、それがパルセイロレディースのCBとSBとの距離を開かせ、流れてきたFWがボールを受けやすくしていました。そしてボールを受けたFWはSHや上がってきたSBとの連携でサイドを崩して、ゴールに近づこうとします。2点目に繋がるCKの獲得もこの形からでした。


仙台レディースには173㎝の#10浜田選手や171㎝の#5坂井選手など長身選手が多く、パルセイロレディースは空中戦において劣勢を強いられるであろうことは試合前から予想されていました。パルセイロレディースはこのCKをマンマークで守ります。得点を決めた166㎝の#2千葉選手についていたのは156㎝の#18五嶋選手。10㎝もの身長差があり、生じたミスマッチを突いて、仙台レディースは2点目を上げました。この後追いつきはしますが、この立ち上がりでの2失点が試合の趨勢を決めてしまった感は否めません。


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失点直後のパルセイロレディースは早く1点を返そうと慌ててしまいます。手っ取り早くロングボールや縦パスを入れ、ゴールを目指しますが、出し手と受け手の呼吸が合わずボールが流れてしまったり、高さのある仙台レディースディフェンスに跳ね返されてなかなかゴールまで近づけません。それでも時間とともに落ち着いてきて少しずつパスをつなげるようになっていきます。


仙台レディースは攻撃時に両SBが高めの位置を取るので、パルセイロレディースの両SBは上がることができません。なのでパルセイロレディースの攻撃は中央に偏っていきます。攻撃の中心は復帰した#10横山選手。ボールを受けたらドリブルでゴールを目指しますが、仙台レディースは2人3人と#10横山選手にプレッシャーをかけて、侵入を許しません。#10横山選手に2人3人点くということはその分周りが空くということですが、前半はそれをうまく使えていなかった印象です。


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試合は進むとともに膠着状態になっていきます。仙台レディースは前線からのプレスをせず、引いて4-4のブロックを作ることを優先し、またパルセイロレディースもディフェンスラインでパスをつなぐ遅攻がメインなので、仙台レディースの中央を固めた陣形が整い、前線の選手にボールが入ってもすぐにプレスをかけられてしまいます。ボランチとCBの距離感が近かったので、縦パスが入ったところに常時複数人が寄せることができていました。


一方パルセイロレディースは仙台の攻撃に対して、こちらも前線からのプレスを控え、4-4のブロックを作って待ち構えます。SBが試合開始よりも中に絞るようになり、CBとSBの距離を短くすることで、サイドに流れるFWへのプレッシャーを強化していました。これは大外のスペースを捨てることにつながるのですが、そこにボールが入るまでに時間があるので何とか対応することができていました。


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前半40分には#10横山選手#18五嶋選手のスルーパスから抜け出しますが、#5坂井選手の対応に遭いシュートは打てません。ゴール裏から見ていてPKかなとも思いましたが、動画見たらちゃんとボールめがけてスライディングをしており、別にPKではありませんでした。


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前半44分。#7坂本選手がゴール前にボールを供給。中央付近で#15西川選手が潰れ、ボールは逆サイドでフリーになっていた#26中村選手に流れます。#26中村選手は角度のないところからGKの上を狙ってシュートを打ちますが、これはクロスバーに阻まれ得点とはなりません。パルセイロレディースが中央突破を繰り返したため、仙台レディースのディフェンスも中央に寄ってきており、SBの#22万屋選手が中央の#15西川選手に着いたところを利用した攻撃だったのですが、ゴールを奪うことはできませんでした。


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そのまま1分のアディショナルタイムを経て、前半は仙台レディースの2点リードで終了。サイドの攻防で仙台レディースが優位に立っていたため、パルセイロレディースはなかなかサイドを使うことができず、終盤になってチャンスは作ったものの苦しい前半となってしまいました。


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両チーム選手交代はないまま後半キックオフ!


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後半立ち上がりパルセイロレディースは左サイドを中心に攻撃をします。左SHの#11齋藤選手にロングボールが収まるようになり、それに#10横山選手#18五嶋選手が絡んで、パス交換から抜け出すことを目指します。その結果CKを2本得ることができましたが、いずれもゴールにはつながりません。


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後半8分。本田監督が早めに動きます。#15西川選手に変わり、#8大宮選手を投入。この日の#15西川選手は前線でボールを収めようとしましたが、#2千葉選手#5坂井選手の激しいチェックに遭い、なかなかボールキープをすることができなかった印象です。#8大宮選手は左SHに入り、#11齋藤選手が2トップの一角に入りました。


後半11分にはスローインを受けた#6國澤選手がクロスを上げ、それに#11齋藤選手が会わせますが、枠を外れてしまいます。ただ、ボールを貰いに行った#6國澤選手を仙台レディースの選手たちは誰も見ておらず、集中が切れかかってるのかなと感じるシーンではありました。


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後半14分には仙台レディースのキャプテン#7田原選手が足を痛めてしまい交代。代わりに#19佐藤選手が投入されました。#7田原選手がケガして交代する間にパルセイロレディースのベンチは審判にけっこうな抗議をしていました。明らかにファールを受けてるのに取ってもらえないことについてですかね。あと客席から心無い野次がいくつか聴こえてきたのは残念でした。


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後半16分、本田監督が再び動きます。#26中村選手に代えて#14滝川選手を投入。後半あまり使われていない右サイドの活性化を図ります。


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後半は一進一退の攻防が続きます。横幅を圧縮して守る仙台レディースに対し、パルセイロレディースは空いたサイドのスペースを使って攻撃しようとします。交代出場してフレッシュな#8大宮選手#14滝川選手にボールを入れようとしますが、ボールの供給源である#6國澤選手#9中野選手に激しいプレッシャーをかけられなかなかボールが出てきません。



対する仙台レディースは前半と同じロングボールを入れてそこからの展開を狙います。前半と違ったのはパルセイロレディースがCBとSBの間を詰めてきてFWがサイドに流れてボールを受けるのが困難になっていたので、裏を狙って出されたボールが多くなりました。しかし、精度を欠き流れてしまうボールが多くなり、なかなかシュートまで結び付けることができなくなっていました。


また、前半を終えて本田監督から喝が入ったのかパルセイロレディースは後半に入ってプレスが早くなっていたのも、仙台レディースが上手く攻撃を組み立てられなくなっていた理由の一つですね。あとはキャプテンの#7田原選手の負傷退場が大きかったり。


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後半25分には仙台レディースがまたしても負傷交代。前半左サイドで幾度となくパルセイロレディースの脅威となっていた#4高平選手に変わり、#20佐々木選手が投入されました。


後半26分。#10横山選手がピッチ中央でボールを受け前を向くと、横幅を圧縮して守る仙台レディースディフェンスの外に開いた#8大宮選手にサイドチェンジ。#10横山選手の視野の広さは流石です。そしてフリーの状態でボールを受けた#8大宮選手はペナルティエリア角まで持ち上がり、クロスを供給。これが#5坂井選手のハンドを誘い、パルセイロレディースがPKを獲得しました。


蹴るのはもちろん#10横山選手#1齋藤選手の逆を突き、ゴール右にPKを沈めてパルセイロレディースが1点を返します。#10横山選手はこれが今シーズン1点目。復帰試合で早速得点を挙げました。


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その直後の後半29分。パルセイロレディースは相手陣内で連携してボールを奪うと、#11齋藤選手が左サイドに開いていた#9中野選手にパスを出します。これが通り、#9中野選手は相手のプレッシャーが来る前にフリーでクロスを上げます。ボールは中央の#10横山選手を通過し、逆サイドで待っていた#14滝川選手のもとへ。#14滝川選手は完全フリーの状態でヘディング。シュートは#1齋藤選手を越えてゴールに吸い込まれていき、パルセイロレディースが同点に追いつきます。#14滝川選手は開幕戦以来のゴールで今シーズン2得点目です。


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このゴールは相手陣内でボールを奪えたことが大きいですね。#9中野選手#11齋藤選手が縦や中を切ってコースを限定することで、相手選手は外にボールを出すことしかできず、そこは#8大宮選手が狙い通りに奪った。連携した守備のたまものです。そして、#9中野選手がサイドに流れるのに仙台レディースの選手は誰もついていけていませんでしたし、ノープレッシャーの状態なら#9中野選手はドンピシャのクロスを上げることができます。それに#10横山選手がおとりとなり、反対側の#14滝川選手が決めたと。繰り返しになりますが仙台レディースは横幅を圧縮して守っていたため、逆サイドの#14滝川選手はそれを利用して簡単にフリーになることができました。そして、しっかりキーパーの頭上を越すヘディングシュートを決める。153㎝で普段あまりヘディングする機会はないと思うんですけど、上手かったです。


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一気に2点差を追いついた勢いそのままに攻め続けたいパルセイロレディースですが、逆にボールを握ったのは仙台レディースでした。パルセイロレディースの選手たちが疲れてプレッシャーが緩くなり、間延びしてきたのを利用して、ボールを回します。選手同士の距離が開いたことでボランチとディフェンスラインの間でFWの選手がボールを受けやすくなり、その対応によりパワーを使わせ、カウンターのリスクを少なくしていきます。しかし、パルセイロレディースディフェンスも最後のところで体を張り、シュートを打たせません。



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後半35分には仙台レディースが最後の選手交代。#9小野選手に代えて#11安本選手を投入し、2失点の起点となってしまっていた自陣右サイドのケアを図るとともに、サイド攻撃の更なる活性化で3点目を奪いに行きます。


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後半40分にはパルセイロレディースも最後の選手交代。疲れてボールを収められなくなってきた#11齋藤選手に代わり、#5木下選手を投入。#5木下選手はそのままFWに入り、165㎝の#5木下選手はそのままFWに入り、パワープレーの格好になりました。


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しかし、後半43分。#24有町選手がCBとSBの間でボールを受け、右サイドの#20佐々木選手にパスを出します。#20佐々木選手はフェイントを使い#18五嶋選手を躱し、中に低い弾道のクロス。これに#24有町選手が合わせ、仙台レディースが3点目を奪いました。


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この失点で大きかったのは#18五嶋選手#20佐々木選手との一対一に負けてしまったこともありますが、一番大きかったのは#24有町選手のポジショニングですね。#2野口選手#14滝川選手#6國澤選手のちょうど間の、誰にも見られない位置にポジションを取っていて、それがゴールにつながりました。


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2度の負傷交代と1本のPKがあったおかげで後半のアディショナルタイムはなでしこリーグの試合にしては長めの4分。しかし、アディショナルタイム1分に#10横山選手が太ももを負傷してしまい、プレー続行が不能に。思えばアジア大会も怪我で辞退していましたし、まだ治りきっていなかったんですかね。無理してたのかもしれない。ともかくもこれでパルセイロレディースは10人になってしまい万事休す。最後まで追いつくことはできず2-3で試合は終了。パルセイロレディースはリーグ再開初戦を白星で飾ることができませんでした。

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また、この日の観客数は3,492人。勝手に1万人チャレンジデーを謳ったのにもかかわらず、それにははるかに届かない数字でしたが、試合前までずっと雨が降っていたので仕方ない部分もあります。でも、晴れていても1万人は達しなかったはず。残念ながら今回の試みは失敗に終わってしまいましたが、チャレンジしたことに価値がある。チャレンジの結果得た3,492人はそれでも今シーズン最多の数字です。なかにはこの機会に初めてUスタに来た人もいたはずで、今回負けはしましたけど、サッカー観戦の楽しさを知ってもらって、またスタジアムに来てくれたらなと思います。




公式記録
(なでしこリーグ)

【9/8 仙台L戦】監督・選手コメントをアップしました(長野公式)

【9月8日 なでしこ AC長野戦】試合結果(仙台公式)


AC長野レディース 5戦勝ち無し(信濃毎日新聞)

















この敗戦を受けて、パルセイロレディースは4勝2分4敗の勝ち点14で順位を一つ落とし、6位に後退してしまいました。次の対戦相手はここまで1勝1分け8敗で最下位に沈むセレッソ大阪堺レディース。リーグ戦では4-0と勝っていますが、中断前最後のカップ戦では1-2で敗れており、その雪辱を果たし、なでしこ1部残留を確実なものにするためにも勝っておきたいところです。


そして、パルセイロレディースの次回ホームゲームは9月24日15:00~、長野Uスタジアムで日体大FIELDS横浜との対戦です。2部時代から縁深い相手ではありますが、日体大はここまで1勝2分け7敗の勝ち点5と9位に位置しているため、まずはなでしこ1部に残留するためにもこの試合も勝ち点3がほしいところ。セレッソレディース、日体大に勝てばパルセイロレディースは勝ち点が20となり、残留に大きく近づきますからね。


ただ、両チームとも簡単に勝たせてくれる相手かと言えばそうでもないのでサポーターの応援は必須です。とくに24日の日体大戦はホームなので、ぜひとも長野Uスタジアムに足を運んで選手の後押しを何卒お願いします。応援が選手の力になります。必ず。


がんばれ!AC長野パルセイロレディース!!


おしまい


STAND ALONE
Spinna B-ILL
ファイルレコード
2009-09-18



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