こんばんは。これです。もうすぐGW突入ですけど、今日は我慢できずにフライングで映画を観に行っちゃいました。「パシフィック・リム:アップライジング」です。楽しく面白い映画だったので今回も感想を書いていきたいと思います。また長くなりますがよろしければお付き合いください。では、どうぞ。



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※ここからの内容は映画のネタバレを含みます。かなりバラすのでまだ映画を観ていない方は十分ご注意ください。


















~おしながき~

・前半長くね?

・アップライジング

・ぶっちゃけ前作の方が好き

・でも面白かった! 

・and more...
























・前半長くね?

観終わった後に思ったことがこれです。怪獣の登場までに結構時間がかかってたなって。

ペインコストがざっと説明をして(正直この説明もちょっと冗長に感じた)、アマーラがパーツを盗んで、スクラッパーの大立ち回りがあって、二人が逮捕されて、ここまでやってようやく入隊でしたからね。この辺もっとスピーディーにやってほしかったっていうのはあります。終わってみるとペインコストが追いかけられるシーンとか別にいらなかったんじゃないかって。もっと短くできたんじゃないかって。スクラッパーの大立ち回りは興奮したんですけどね。

そこでアマーラは入隊、ペインコストは復隊するんですけどここからがこの映画の問題点の一つで。同僚の訓練生のキャラがとにかく薄いんですよね。キャラが全然立ってなかったというか、大して掘り下げもしないでおいていきなり最終決戦に赴かれてもねぇ...ていうのはありました。まだこっちはキャラクターを全然把握してなかったので正直置いてきぼりを喰らった感じです。印象に残ってるのなんて急にデレたヴィクぐらいですもん。結構訓練生たちのやり取りに時間をかけてたけどその割には横にばっかり行っていて掘り下げが今一つだったので、退屈に感じたシーンも個人的にはありました。いい子ちゃんばっかりだったのでもっとアクの強さが欲しかった。

で、怪獣が登場するまでにも2回謎のイェーガーとの戦闘をして、さらに怪獣が乗っ取った無人機イェーガー、怪獣イェーガーとの戦闘と、怪獣との戦いに至るまでに戦闘が3回もあったんですよね。ぶっちゃけこんなに要らんだろうと。どれも必要なバトルではあったんですけど、3回も(スクラッパーとポリスイェーガーの戦闘を合わせれば4回ですからね4回)あることでテンポはちょっと悪くなっていたかなっていう印象がありました。謎イェーガー(2回目)と怪獣イェーガーとの戦闘はもう少し短くできたんじゃないかと。私は今回、イェーガーvs怪獣の戦いを観に来たので「まだ怪獣出てこないの?」ってずっと思ってましたごめんなさい。怪獣イェーガーは素直に興奮したんですけどね。別にあんな引っ張ることなかったんじゃないのっていう意味で必要ないとは言っていませんのでそのあたりはどうかご容赦をお願いします。

この溜めがあったからからこそ怪獣が出てきてからの展開が映えるんでしょうけど、正直前半は長く感じました。もうちょっとテンポよくやってくれたらもっと面白かったのにって自分は思いました。まる。









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・アップライジング

はい、今回「パシフィック・リム」第2作にはサブタイトルとして「uprising」が付きました。「uprising」というのは「反乱」という意味があるそうです。そういう意味じゃ日本で一番有名な「uprising」は「本能寺の変」か。そういえば再来年大河ドラマ明智光秀ですね。まあこれは今回どうでもいいんですけど。

で、今回反乱を起こしたのはまあ言うまでもなくニュートンです。前作から10年後、シャオ産業のお抱え科学者として働いていたニュートン。無人機イェーガーが暴走したとき、ニュートンは無人機イェーガーを止めるのかと思いきや、裂け目を広げることで、怪獣をまさかのアシストしました。

でも、ニュートンがこういった凶行を起こしたのは、侵略者プリカーサーに操られていたからなんですよね。まあ怪獣の第二の脳とアクセスしてたニュートンが悪いんですけど、ニュートンは単なる知的好奇心からそうしていただけで、プリカーサーはプリカーサーは自分のやりたい放題にしていただけなので、反乱、アップライジングというにはどっちもちょっと違うんじゃないかなと。そもそも反乱って支配下にあるものが起こすものですからね。プリカーサーって別に人類の支配下に入ってるわけじゃないですか。

ここで大事になるのがなんでプリカーサーがニュートンを支配できたかっていうことなんですけど、それはプリカーサーがニュートンの「見返したい」っていう弱い心につけ込んだからなんですよ。この「弱い心」「心の弱さ」っていうのが今回の、っていうかこの「パシフィック・リム」シリーズのテーマの一つになってる感ありますよね。他の特撮の多くと同じで(勝手な決めつけ)。ニュートンがゴッドリーブの首を絞めながら「人間は心が弱い」みたいなことを言っていたのがその象徴なんじゃないかなって。

今回の主人公であるペントコストやアマーラだって「心の弱さ」を持っていまして。ペントコストは偉大な父親の息子というプレッシャーに耐えられずPDCCを逃げ出したわけですし、アマーラは怪獣に家族を殺された悲しい思い出を持っている。その二人がイェーガーに乗って怪獣と戦うことで「心の弱さ」に「反乱」を起こす、「心の弱さ」を覆すっていうのが、今回のサブタイトル「アップライジング」に込められたもう一つの意味なんだと感じました。逃げちゃダメだ。













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・ぶっちゃけ前作の方が好き


今回この映画を観るにあたって前作「パシフィック・リム」を映画館で観る前日にNetflixで観てみたんですよ。記憶が新鮮なうちに続けて観られればいいかなと思いまして。で「アップライジング」を観て「面白かったけど、ぶっちゃけ前作の方が好きだな」って思ったんです。

個人的にこの映画の一番の売りってなんだかんだ言っても「イェーガーvs怪獣のバトル」だと思うんですよね。単純にこの「イェーガーvs怪獣のバトル」が「アップライジング」では前作よりも少なかったっていうのが一番の理由です。

バトル自体の量は「アップライジング」も「無印パシフィック・リム」と変わってないんですけど、ただ「アップライジング」ではイェーガーvsイェーガーのバトルが多かった。別に悪くはないんですけど、やっぱり怪獣の一番の長所って何をしでかすか分からない未知の存在であるっていうことじゃないですか。「次は何をしてくるんだろう」というワクワク感とでも言いますか。イェーガーvsイェーガーのバトルにはそのワクワク感がイェーガーvs怪獣には劣るなぁって思いながら観てました。その分怪獣が出てきたときのワクワク感といったら。ようやく本題突入だ!って。だからもっと怪獣は早く出してほしかったなぁって改めて思いました。

それとこれはシリーズ物の宿命でもあるんですけど、新鮮度っていうのは2より1の方に軍配が上がってしまうんですよね。1の方が今まで見たことが無かったからインパクトがある。でも2では1でもうやっちゃってるわけだから当然インパクトでは薄れてしまうんです。しょうがないことなんですけど。

あと、1の方が緊張感だったり絶望感はあったかなと。これもしょうがないことではあるんですけど、2になると「どうせなんとかなるんやろ」感はどうしても1より出てしまうわけで。いかにそれを出させないかがシリーズ物の肝でもあると思うんですけど、今回の「アップライジング」はそこまで抑えられてなかったかなって感じました。もう勝つフラグがビンビンと立ってたんですよ1よりも。確かにワクワクはしたんですけど、でもやっぱり個人的には無印「パシフィック・リム」の方が好みですね。ちなみに今度5/11に無印「パシフィック・リム」、テレビでやるらしいです。要チェックや。












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・でも面白かった!


ここまで結構マイナスなことを書いてきたんですけども、でも怪獣が登場してからはそのマイナス分を一気に取り返すぐらい面白かったです。

まず、怪獣・プリカーサーの目標が富士山の噴火だっていうのがたまらないです。もうアホかと。富士山を狙うなんて最初にどの映画がやったのかは知りませんけど、今時そんなシンプルな侵略誰もやってないですよ笑。三周ぐらい回って新しいわ!やってることは去年のキングオブコントのにゃんこスターと同じや!
でもってやっぱり富士山って日本人の心の拠りどころなんですよね。それを今回ハリウッド映画(かどうかは知らんけど)が狙ってきたというこの光栄。もう本当狙ってくれてありがとうです。

でもって最高なのが日本は東京が舞台になってることですよね。前作は香港だったので、我々日本人からするとどこか他人事だったんですけど、今回は自分事ですよね。見たことある土地が怪獣たちに蹂躙されていく様は最高のエンターテイメントですよ。現実だったらまず間違えなく笑えないんですけど、これがフィクションとももう笑いが止まらない。「ああ壊されてる壊されてる(笑)」って。見てるこっちは絶対安全ですからね。安全であることの愉悦。破顔一笑とはこの事かと。イェーガーが立ちはだかったときには「まだ怪獣さんが壊してる途中でしょうが!」とすら思いましたからね。

そしてイェーガーが登場してからは蹴るわ殴るわ剣出して斬るわビームをムチにしてビルを倒すわでもうどったんばったん大騒ぎ。この映画の一番の売りである「イェーガーvs怪獣」を十分堪能できる。やっぱりサイズは正義なんや。大は小を兼ねるんやと言わんばかりの大立ち回り。いやー面白かった。怪獣ベイビーがわらわら出てきたのも気持ち悪くてよかったし、それで合体したのももう。3体合体したから第2の脳も3つやというガバガバ理論好き。「最後の手段で巨大化した悪役は絶対に勝てないものだよ」を地で行く姿は愛くるしささえ感じさせました。

終盤にスクラッパーが再登場したのも当然ながらに熱かったですし、それを今まで汗をかかずにいたシャンが必死になって操縦するのも熱い展開です。先ほどの「デカさは正義」っていうサイズ理論を覆していく様が痛快だったなあ。当のアマーラだって「大きい方がいいかも」って言ってたくらいですからね。小さくてもできることはある。

でここまでやっておいて最後の決め手が体当たりだっていうのもよかった。お互い死力を出し合って(怪獣は別に出していなかったけど)の最後はシンプルな殴り合いぶつかり合いっていうのは最高に熱い展開っていうのが保証されてますからね。いやー分かってる。最後あれだけの衝撃でぶつかったら富士山噴火するやろっていうのはみんな思ってたことだと思いますどそこはまあご愛嬌ということで。フッジッサーンフッジッサーン高いぞえらいぞフッジッサーン

つまり何が言いたいかというと怪獣が登場してからハチャメチャで面白かったということです。あれくらいぶっ飛んでないとね。











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・and more...

怪獣を倒して映画はめでたしめでたしでエンドロールに入るわけなんですけど、2回あるうちの1回目にエンドロールが明けた後に映像があったんですよね。

プリカーサーに操られたニュートンとペントコストが対峙して、ペントコストが

次回からは地球に来なくていい

こちらから向かう

って。



続編だー!!!!!

ここにきてまさかの続編。「アップライジング」は3部作のうちの真ん中であったことが明かされます。

まあ確かに言われてみれば謎はいくつか残ってますもんね。シベリアの基地に何があったのかっていうのはまだ回収されてませんもん。それと無印「パシフィック・リム」で最後復活したハンニバル・チャウが「アップライジング」に出てこなかったっていうのも気がかりです。出てくると思ったんだけどなあ。老衰でくたばってるってことはないでしょうし、たぶん次回作には出てくるんじゃないかな。次回作が何年先の話かは分からないですけど。

そして主役イェーガーのジプシーは今回の「アップライジング」で粉微塵(にならずとも再起動不可にかなり近い状態)になりましたけどそこはどうするのかな。でもアマーラが何とかするか。そうですよね。アマーラチートですもんね。うん何とかなる。

2013年→2018年ときてこのまま5年周期なら次回作「パシフィック・リム3」は2023年ですか。長いですね。でも公開が今から楽しみです。制作中止なんてことにはならないでほしい。「アップライジング」も紆余曲折あってできた映画らしいですし。とりあえず作られてくれればそれでいいや。何卒よろしくお願いします。












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以上で感想は終了になります。いかがでしたでしょうか。こんな5000字くらいある長文を読んでくださってありがとうございます。いいところ悪いところある映画ですけど、最終的な収支はプラスですし、イェーガーvs怪獣とのバトルは迫力があるので是非とも見てほしいなって思います。では。



おしまい



パシフィック・リム [Blu-ray]
チャーリー・ハナム
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2014-07-09