Subhuman

ものすごく薄くて、ありえないほど浅いブログ。 Twitter → @Ritalin_203

タグ:ブラウブリッツ秋田



富山戦、群馬戦と苦しい試合をモノにしての2連勝で少しずつ波に乗り始めてきたAC長野パルセイロ。勝7分け5敗の勝ち点22で順位も10位まで上げてきました。そんなパルセイロの今節の対戦相手はブラウブリッツ秋田。去年のチャンピォンチームも前節までは6勝3分け8敗の勝ち点21で11位と苦しんでいますが手強い相手には変わりありません。前半戦の対戦ではパルセイロが2-1で勝利しており、J2昇格争いに生き残るためにも、パルセイロには今回も勝ちが求められます。


また、この日は「1万人チャレンジデー」と題し、小中高生は無料招待、様々なイベントも解され、選手が駅前で告知活動をするなど集客に力が入っていた日でもありました。パルセイロはこの勝負の日に勝てたのか、そして長野Uスタジアムに1万人は集まったのか。


では、観戦記スタートです。よろしくお願いいたします。



観戦記後編はこちら













日中の気温が35度に迫ろうとする暑い日の中、私は14:30頃に長野Uスタジアムに到着しました。


IMG_6104




【1万人チャレンジデーイベント①】

はたらくクルマ大集合!







この日はビクトリーロード下に多くの”はたらくクルマが展示されていました。

展示されていたのは…

IMG_6106

IMG_6107

IMG_6112

パトカーや消防車、救急車といった緊急時に活躍する車や、(救急車や消防車は中にも入れた)



IMG_6108

IMG_6109

ショベルカーやカニクレーンといった工事用の車両。(カニクレーン高ぇ)



IMG_6111

JAグリーン長野さんから農機の展示もあったり、



IMG_6116

IMG_6117

スポンサーの長野トヨタUグループから高級感あふれるボディにスムーズな加速が評判のトヨタクラウン(上)と、驚きの低燃費を実現しコンパクトな乗り心地の新型カローラスポーツ(下)が展示されていました。どちらもかっこいいっす。



IMG_6113

飯綱高原フォレストアドベンチャーのブースも前節に引き続き展開。






【1万人チャレンジデーイベント②】

パルセイロ古着市

IMG_6114



毎年恒例の選手が着用したユニフォームや練習着などが安く購入できるパルセイロ古着市が今年も開催されました。

IMG_6115

こんな感じでやってました。通常価格からすると3割引きぐらいになってるのかな。売り上げがどうだったかはよく分かりません。





【1万人チャレンジデーイベント③】

づなっちのふわふわ遊具


IMG_6118

飯綱高原キャラクターのづなっちの、中に入って遊べる巨大ふわふわ遊具が今年も登場です。200円の入場料が必要でしたが、絶えず子どもたちが入って遊んでいました。





【1万人チャレンジデーイベント④】

パルセイロ縁日






IMG_6121

IMG_6217

前節、好評を博した(と願いたい)パルセイロ縁日が今節も登場です。


わたあめや馴染みの薄いコインおとし、スーパーボールすくい、輪投げなどの屋台があり、どれも300円の料金が必要でしたが、5枚つづりで1200円の回数券も販売されていました。あと一つは射的ね。グッズ売り場の横でやってました。見た感じじゃ輪投げとわたあめが人気だったかな。





【1万人チャレンジデーイベント⑤】

ホームタウンストリート

IMG_6122

IMG_6125



この日はホームタウンストリートと称してパルセイロのホームタウン、信州新町からはジンギスカンが、千曲市からは杏が、長野市からは長野ヤキメンが、という風に各市町村から名物・名産品が出展されており、賑わいを見せていました。



IMG_6123

IMG_6127

休憩場も完備。



IMG_6149


IMG_6126

長野ヤキメン。長野市の名物を目指しているもののやや伸び悩んでいる印象がある。あまり食べたことはないけど食べたら味噌味でおいしいと思います。たぶん。



そんなホームタウンストリートのなかで私がチョイスしたのは…

IMG_6177

長野市松代は杏っ子の里ハーモアグリさんの

IMG_6179

AC長野パルセイロイエロースムージー(500円)!

松代杏っ子の里さんのワッサーと杏をベースにヨーグルトをプラスした一品で、暑いので冷たいものをと選んだ形です。ヨーグルトが混ざっているとだけあってまろやかでマイルドな味でした。でも500円はちょっと高かったかな。





【1万人チャレンジデーイベント⑥】

パルナンデス拡大版SP


この日の事前番組パルナンデスは1万人チャレンジデー拡大版SPとして、3組のバンド・ユニットがライブパフォーマンスを行っていました。



IMG_6148

剥がれかかっていたタイムテーブル。



まず一組目は長野南高校の高校生ガールズバンド、Jelly fishです。

IMG_6119

IMG_6128

IMG_6129

IMG_6132

SHISHAMO等のコピーを演奏していました。高校生らしくとても初々しくてよかったです。お客さんも結構足を止めて聴いていましたしね。

IMG_6146

熱中症対策で屋根が付いたパルナンデスMC席。



続いての二組目は2度目の登場。ハヤト with Abbey Road。パルセイロサポーターの4人のおっさんによるバンドです。

IMG_6169

IMG_6171

IMG_6173

IMG_6175

そのパワフルな演奏でパルセイロ応援オリジナルソングや斉藤和義のコピーなどを演奏していました。お客さんも入り待ちを終えたおっさんが多く、むさくるしい雰囲気が出ていました。モッシュみたいなことしてた人いたな。


そして、最後の三組目は大阪出身の男性二人組ユニット・秋休さんです。

IMG_6196

IMG_6197

ギターボーカルの河本知樹さんとボーカルの平松契帥さんの歌声によるハーモニーはとても爽やかで、先ほどとは違いステージ前には女性のお客さんが聴き入ってました。ただ最初の方に秋田の入り待ちと被ってしまったのは申し訳ない。すいませんでした。



IMG_6182

秋田入り待ち。銀牙のゲーフラが目に付きます。


IMG_6198

秋休みさんはステージ後宣伝をしてました。8月19日(日)16:00~から長野CLUB JUNK BOXでライブがある模様。アニメイトがあるビルの一番上のとこですね。パルセイロの試合もないですし、行きやすくはある。





何か外にいるのも暑くなってきたので、14:45ごろにスタジアム内に入場。

するとそこでは何やら試合が行われていました。


【1万人チャレンジデーイベント⑦】

前座試合:AC長野パルセイロU-18 vs 長野日大高校サッカー部




IMG_6136

IMG_6137

IMG_6138

IMG_6140

IMG_6141


北信高校チャンピォンの長野日大高校サッカー部とパルセイロU-18の30分2本勝負。暑い中高校生たちは必死にプレーしていました。パルセイロのユニフォームを着て試合するU-18の選手のことを羨ましくも思ったり。試合はパルセイロが先制して、日大が逆転して、またパルセイロが追い付いての2-2のスコアレスドローで終わったらしい。最後まで見れなかったのは選手入り待ちに行ったからです。

2018明治安田生命J3リーグ 第19節 AC長野パルセイロ vs ブラウブリッツ秋田 カーテンレイザーマッチ(前座試合) 結果





この日のお弁当プロデュースは#15西口選手#23堂安選手でした。

IMG_6134

#15西口選手のロコモコ弁当はちょっと食べたかったかも。




時刻は15:00。アウェイゲート下の選手バス入り待ちの開始です。

IMG_6151


3連勝を目指して入り待ちにも熱が入ります。



IMG_6159

選手バスが到着しました。



IMG_6160

出てくる選手に、



IMG_6164

入り待ちのテンションも上がります。(写真のチョイスが悪いけど上がってるんです。信じてください)






選手たちに私たちサポーターの熱気を伝えて、上に上がると

IMG_6165

ライオーが帰るところでした。この日はあまり絡めなかったなあ。残念。





入り待ちを終えてスタジアムに戻ります。15:30を過ぎて客入りが本格化してきたUスタ内はいつもより人が多く、特に小中高生がチーム単位で来場しているのが印象的でした。情けない試合魅せちゃってごめん。そして、日大とパルセイロU-18の前座試合を終えたピッチ上では、事前番組パルセイロTVが始まりました。


この日の冠スポンサーであるJAグリーン長野様の組合長(だったと思う)の挨拶を経て始まったのは、長野西高校書道班(長野では部活動のことを班活動という高校もある)の書道パフォーマンスです。私がスタジアムで書道パフォーマンスを見るのは6月のアルウィンでの松本蟻ケ崎高校以来2回目ですね。



IMG_6183

IMG_6184

IMG_6186

IMG_6187

IMG_6189

力強い動きで着々と幕に文字が書かれていきます。

IMG_6190

IMG_6191

IMG_6193

そして完成しました。素晴らしい出来、と言いたいところでしたがゴール裏2階からはなんて書いてあるのかいまいち分かりません。アルウィンでの蟻ケ崎高校みたいにおっ立ててくれればよかったのに。

と思ったら試合中には2階席、ゴール裏とメインスタンドの缶正体に作品が飾られていたみたいですね。写真はございませんのであしからず。ハーフタイムに見に行けばよかった...。






IMG_6199

スタジアム外、思い出広場には今日も子供たちがいっぱいです。





さて、この日は西日本豪雨災害の復興支援活動として、選手たちが募金箱をもって募金活動を行っていました。

IMG_6201

左から#25有永選手#16阿部選手#20都並選手。募金をする人たちでスタジアム入り口はさらにごった返していました。私もささやかながらの募金をさせていただきました。あと、こういう場でサインを求めるのは正直どうかと思います。



IMG_6212

髪を切った#26遠藤選手と横を向く#11岡本選手





☆今日のスタグル☆

この日のスタグルは冠スポンサーであるJAグリーン長野様から...

IMG_6202

長野市内の菓子店「りんごの木」とのコラボレーションスイーツ第三弾"ももこる"と

IMG_6204

夏らしく、焼きとうもろこしです。

ももこるは今までのあんこるやりんこると比べて酸味は控えめで、いい感じに甘く仕上がってました。
焼きとうもろこしはその日の朝採っただけあってシャキシャキして美味しかったです。





スタグルを食べ終えて間もない16:10。ピッチ内で選手のアップが始まりました。




IMG_6209

IMG_6211

IMG_6222

IMG_6224

IMG_6226





私はいつものように選手がアップをするなか、スタジアムの外へ。

IMG_6213

パルナンデスはまだ続いており、この日の選手トークショーゲストは試合日の7月22日に29歳の誕生日を迎えた#24新井選手です。須坂市には行ったことがないらしい。




また、その近くの特設ブースでは浴衣を着た#27竹下選手#29前田選手が同じく浴衣を着た女性とチェキ写真を撮っていました。写真はこちらもありません。なんかせっかく浴衣着てきた人に申し訳ないと思ったので。



そしてこの日のグッズ売り場には、

IMG_6216


IMG_6215

人気イラストレーターりおたさんイラストのポストカードが新発売されてました。
せっかくなので買おうと思ったら~、財布には250円しかありませんでした~。










チクショー!!



















気を取り直してスタジアム内の写真です。

IMG_6218

IMG_6219

IMG_6220

IMG_6221

16:30頃のお客さんの入り。収容率としては40%というところでしょうか。今シーズンでは一番多いですが、目標の1万人にはもっと欲しいですね。





リスペクト宣言。

IMG_6227

IMG_6228

なまはげがどうこう、悪い子はいねぇが~どうこうという内容だったと思います。すいません。そんな覚えてません。





【1万人チャレンジデーイベント⑧】

加藤長野市長とライオーのPK対決


この二人は今シーズン2回対戦しており、戦績は1勝1敗と5分です。

IMG_6229

IMG_6230

加藤市長が蹴ったボールはライオーの正面。これをライオーが忖度しボールはライオーの手をはじき見事ゴール!加藤市長が前回の対戦で大外ししてしまったリベンジを果たしました。




IMG_6233

IMG_6234

IMG_6235

秋田の名物弾幕チャント。パルセイロサポーターもこれには思わず顔を綻ばせます。



さて、和んだところで両チームのスタメンです。



IMG_E6344

パルセイロは前節からスタメン一人を入れ替え。#8河合選手が4試合ぶりの出場を果たしました。また#21小澤選手にとっては去年在籍した古巣との対戦になります。フォーメーションは変わらず4-4-2。




IMG_E6345

一方の秋田も秋田も前節からスタメンを1人入れ替え。#13平石選手が右WBに入りました。フォーメーションは3-4-2-1で間瀬新監督に初勝利をプレゼントしようと意気込みます。





15:55。選手入場。両チームサポーターのテンションも上がります。

IMG_6238

IMG_6239

パルセイロはこの日のためにユニフォーム型ビックフラッグを新しく用意してきました。番号はサポーターナンバーの12番です。



IMG_6240

IMG_6242

また開幕戦で掲示した2枚のビックフラッグもこの日は再登場。迫力あるゴール裏で選手を迎え入れます。



IMG_6248

この日の試合前には先日の群馬戦でJリーグ通算200試合出場を達成した#14東選手の記念セレモニーが行われました。奥さんが登場して花束を渡していたんですけど、その奥さんが美人さんでした。



IMG_6251

IMG_6252



さらには、この日の冠スポンサーであるJAグリーン長野様より両チームに長野県産の桃の贈呈が行われました。私にも一つでいいから分けてくれ。



IMG_6254

円陣を解いて…



IMG_6255

前半キックオフ!


後編に続く



ラブコール
秋休
ニューセンチュリーレコード
2004-07-21



観戦記前編はこちら



IMG_6255



前半キックオフ!



IMG_6256

IMG_6257

前半6分パルセイロは最初のチャンスを迎えます。CKのクリアを#23堂安選手が繋ぎ、ボールを受けた#8河合選手がクロス。これをファーサイドで#19三上選手が折り返し、ワンバウンドしたボールに#2松原選手が頭で合わせましたが、これは#21松本選手にキャッチされてしまいました。


前半パルセイロはロングボールとショートパスを上手く織り交ぜながら攻めます。最初は#30萬代選手にロングボールを入れてそこからの展開を狙っていましたが、主に#2尾本選手に跳ね返され、うまくいかないと見るや、遅攻に切り替えます。細かいパスを繋いで、#30萬代選手#28松村選手のどちらかがサイドに流れたところにスルーパスを入れる。そして中に切り込んでもう一度外のSH、もしくはSBに預けて中にクロスという攻撃がよく見られました。ただ秋田の3CBはいずれも身長が180㎝以上あり、高いクロスは跳ね返されていました。



IMG_6257

IMG_6260

パルセイロの攻撃に対し、秋田は守備時にはボールのない方のWBを下げて4-4-2の陣形で対応してきました。群馬と似たような感じですね。これにより誰が誰を見るかが明確になり、またマークの受け渡しもスムーズで、中盤から前の選手に対しては常にプレッシャーをかけていました。プレッシャーを受けたパルセイロはなかなかボールを前まで運ぶことができず、ボールを戻してしまうシーンが目立ち、なかなか秋田ゴール前まで迫ることは出来ません。


そんななか前半12分には#28松村選手#8河合選手のパス交換から、最後はスルーパスに反応した#30萬代選手がファウルを受けFKを獲得。そこからFK1本とCK2本が続きますが、このうちのどれもパルセイロは決めることができませんでした。


その後の前半16分にも#14東選手のブレ球シュートが秋田ゴールを襲いますが、#21松本選手がわずかに触れてコースを変え、ゴールには至りません。



IMG_6262

IMG_6263

秋田は間瀬監督になってから先発出場の機会が増えた#18藤田選手にロングボールを当ててそこからの展開を狙います。#18藤田選手は真ん中というよりも真ん中とサイドの間のハーフスペースと呼ばれる場所でボールを受けることが多く、2シャドーの#7前山選手#10古田選手の一方とそのサイドのWBが近づいてセカンドボールを拾おうとしていました。しかし、これも#3大島選手#5寺岡選手の両CBが大きく跳ね返すことで、近くの選手に拾われないようにできていました。先制されるまでは。


前半20分ごろからパルセイロは前線でのプレッシャーを少し弱めてきました。これはペース配分会ってのことだとは思いますが、そのおかげで秋田の両ボランチの#8日高選手#24山田選手に自由を与えてしまい、ノープレッシャーの状態でFWへの縦パスを通され始めます。



IMG_6271

IMG_6269

何本か縦パスによりピンチを迎えた後の前半27分でした。#8日高選手から#18藤田選手に縦パスが入ります。#18藤田選手はワンタッチで中に落とし、これに反応したのは#24山田選手。3列目からの#24山田選手の飛び出しにパルセイロ守備陣は虚をつかれボールを持たれてしまいます。しかしその#24山田選手の前には#3大島選手が立ちはだかりシュートは許しません。が、#24山田選手の後ろから飛び出してきた#7前山選手がワンタッチしてからループシュート。これがゴールに吸い込まれ秋田が先制に成功します。


これは#7前山選手の技術だったり、#24山田選手の3列目からの飛び出しだったり、#18藤田選手の落としだったり、秋田が上手かったところはいくつかあったんですけど、1番は起点となった#8日高選手の縦パスですよね。#18藤田選手に精度の高い縦パスが入った時点でパルセイロの守備を3人集めて他の選手をフリーにすることに成功してますしね。なんで#8日高選手が縦パスを出せたかっていうと#30萬代選手#8日高選手にあまり寄せてなくて、#8日高選手にプレッシャーがかかってなかったからなんですよ。他の選手も見なければいけないのは分かるんですけど、もう1歩寄せてパスコースを消せていればこの失点はもしかしたらなかったかもしれません。別に#30萬代選手だけの責任ではありませんが。ボールが入るところで、体を当てて自由を奪うことをしなかったDFもよくないですしね。



IMG_6272

IMG_6273

そして、秋田はこのゴールによって勢いづきます。#13平石選手#20青島選手の両WBを高いポジションを取らせることで、攻撃の厚みが増し、さらにパルセイロのSBに自らを見させることで、パルセイロの攻撃の生命線であるSBの攻撃参加を防止していました。また、二人はサイドに大きく張っており、これによりパルセイロのディフェンスラインを横に開かせ、DF同士の距離を広げることでプレッシャーのかかりを遅くすることに成功していました。



IMG_6274

IMG_6275

ただそんな中でもパルセイロが攻撃に出る機会がないわけではありませんでした。#28松村選手#8河合選手のドリブルから活路を見出そうとしますが、失点したことによりパルセイロは前半これ以上失点しないようにと守備の意識が強くなってしまい、攻撃の要であるSBも自陣に釘付けにされていたため、攻撃に人数があまり避けなくなり、常に秋田の方が数的優位に立って、それを生かしてボールを奪われていました。


またパルセイロは守→攻への切り替えが速くなく、ボールを奪っても速攻には行かず、一回ディフェンスラインに下げて、ディフェンスラインでボールを回してそこから攻撃を始めるという遅攻ばかりをしていたため、秋田の4-4-2の守備陣形が整ってしまい、使えるスペースが少なくなり、ボールを前につけることができず、ディフェンスラインでボールを回し続けるという悪循環にパルセイロは陥ってしまっていました。また、せっかく縦パスを入れても、秋田の守備陣形が整っていたおかげで、ボールが入ったところに秋田の選手がすぐ寄せることができ、プレッシャーを受けたパルセイロの選手はバックパスを選択せざるを得ませんでした。



IMG_6283



そんなパルセイロを尻目に秋田はボールを回します。守備の意識が高まり、パルセイロのディフェンスラインが下がり、選手間の距離が空いたことを利用して、その間でボールを受けることによってパルセイロの選手をプレスに走らせ、自陣でボールを受けたらすぐにロングボールを送ることでパルセイロの選手を戻らせることで走らせ、またときにはディフェンスラインでボールを動かすことで前線の選手を走らせ、パルセイロの選手は秋田に前半ラスト10分くらいは多く走らされていました。これがボディーブローのように後半最後に効いてきたんだと思います。



前半アディショナルタイム1分も両チーム得点が決まることはなく前半は0-1で秋田リードで折り返しました。



IMG_6283




【1万人チャレンジデーイベント⑨】

ハーフタイム大抽選会

この日のハーフタイムにはこの試合の冠スポンサーであるJAグリーン長野様から、瑞々しく優しい甘みが特徴の川中島白桃が抽選で100名様に当たるイベントが企画されていました。



kawa1

スタジアム入り口で貰ったマッチデ―プログラムに挟んであったチラシの右上に書いてあった5桁の番号。これが抽選番号となっており、当選番号がハーフタイム、スタジアムのビジョンに映し出されました。残念ながら私は外れましたが。というかこういうの当たったことない…。




IMG_6284

阪倉監督になってから恒例の後半が始まる前のダッシュ。



IMG_6285

両チームともに選手交代はなく、後半キックオフ!


後半開始早々パルセイロは最悪の立ち上がりをしてしまいます。#2松原選手のロングスローの流れから#8河合選手の仕掛けが失敗しボールを奪われ、秋田のカウンターが開始されました。ボールを奪った#20青島選手はタイミングよく抜け出した#10古田選手に繋ぎます。#10古田選手はドリブルで敵陣浅い位置まで持ち込みますが、このときパルセイロ守備陣は全員が#10古田選手を見ていて、#10古田選手に寄ってしまい、逆サイドを上がっていた#13平石選手#7前山選手のことを見れていませんでした。#10古田選手#7前山選手にパスを出し、#7前山選手はさらに外の#13平石選手に繋ぎます。右SBの#19三上選手#7前山選手を見ていたので、パルセイロの選手は誰も#13平石選手を見れていませんでした。そしてその#13平石選手がプレッシャーが来る前にワンタッチでクロスを送ります。#19三上選手が少し触ってコースが変わったボールを#5寺岡選手はクリアしようとしますが、これがオウンゴールとなってしまい秋田に追加点が入りました。


この得点はせっかくボールを奪っても遅攻ばかりでカウンターの鋭さがないパルセイロとは正反対ですよね。ボールを奪ったらまず前に運ぶ姿勢。そしてチャンスと見れば人数があまり多くなくても上がっていく勇気。そして#10古田選手の推進力と#7前山選手の視野の広さと#13平石選手の速いプレーが合わさってパルセイロのゴールを破りました。確かにオウンゴールをしてしまったのは#5寺岡選手なんですけど、#5寺岡選手が触らなかったら、その奥にいた#18藤田選手が決めていたであろうことを考えるとあまり責めることは出来ません。むしろその前段階で#10古田選手に対して遅らせるディフェンスができていなかったことの方が問題だと私は思います。たとえ攻撃に人数を割いていてしょうがなかったとしても、です。



IMG_6286

IMG_6287

そうして最悪の立ち上がりを喫したパルセイロ。この嫌な空気を変えるために後半7分には#28松村選手を代えて#10宇野沢選手が投入されました。#28松村選手はこの日はドリブルで運ぼうとしてましたけどちょっと不発でしたね。初ゴールもまた1か月後にお預けです。そして#10宇野沢選手はそのまま#28松村選手のいた2トップの一角に入りました。



IMG_6291


後半9分#21小澤選手が左サイドに飛び出してクリアをしようとしますが失敗し、#18藤田選手にボールを奪われてしまいます。#18藤田選手#21小澤選手が戻らないうちにクロスを上げ、#10古田選手がそれを受けシュートをしますが、#21小澤選手の代わりにゴールライン上に立っていた#3大島選手のヘディングでのクリアでゴールを割らせませんでした。DAZNのベストセーブ5本に選ばれそう。



IMG_6288

IMG_6290

パルセイロは前半よりもサイドを中心として攻めます。しかし、低い位置でSBにボールが入ったときの攻撃の手立てがなく、またサポートも少ないためディフェンスラインにまたボールを戻してしまいます。そこからボランチにボールが入ったとしても、ボランチからの縦パスが秋田に比べて明らかに少ないんですよね。FWが縦パスを受けられるような位置にポジションを取っていないという受け手の問題と、せっかくFWが動き出していたり、縦パスが通る位置にポジショニングしているのに、それを見ていない出し手の問題の両方があると思います。秋田の2シャドーがボランチに寄せていてパスコースを消していたというのもありますが。


それと多くの選手に言えることですが、トラップでボールを後ろに置いてしまうんですよね。それで体も後ろを向かざるを得ず、バックパスが多くなっていました。また、前を向くのにも時間がかかり、それで攻撃のテンポが遅くなって、その間に秋田の帰陣が完了してしまっていました。なのでトラップを前にしてほしいなとは見ていて感じました。



IMG_6294

IMG_6296

後半20分には秋田が動きます。運動量の少し落ちてきた#10古田選手に代えて#29田中選手を投入。#29田中選手は杉山前監督時代は1トップで使われていましたが、間瀬体制下ではどうやらシャドーで使われるようですね。


後半23分にはパルセイロが選手交代。#30萬代選手に代えて#13勝又選手を投入。追いつくために攻めに行く姿勢を積極的に打ち出します。


IMG_6297

IMG_6307

後半になって2点リードして秋田は守備の意識が高くなったのか、守備時には両WBがディフェンスラインまで下がっての5-4-1でゴール前を固めます。ディフェンスラインが引いたのに合わせ、中盤の両ボランチと両シャドーの4人も引いてパルセイロはミドルゾーンでボールを回すことができるようになりました。しかし、秋田の選手が密集しているアタッキングゾーンにボールを入れることはなかなかできず、また入れてもすぐ奪われていた、ディフェンスラインでのボール回しが継続されます。


ただ秋田の両WBが引いたことでサイドに大きなスペースが生まれ、パルセイロの両SB、#2松原選手#19三上選手が前半よりも高い位置を取ることができるようになっていました。SBが上がるようになったことでパルセイロの攻撃にも少しリズムが生まれるようになり、高い位置でのパスも少しずつつなげられるようになりましたが、肝心のクロスは秋田のディフェンダーに跳ね返され得点には至りません。


IMG_6302

IMG_6309

後半27分には秋田が先制点を挙げた#7前山選手#11久富選手を交代。前線にフレッシュなメンバーを入れることで、#6岩沼選手#14東選手にプレッシャーをかけ、この二人からの決定的なパスを抑え込もうという作戦でした。


後半32分。右サイドで#23堂安選手からボールを受けた#13勝又選手がドリブルで相手選手を一人躱し、さらに相手に寄せられる前に中にクロスを上げます。これに中の#2松原選手が左足アウトサイドで合わせ、右足のインサイドでゴール右に打ってくると読んだ#21松本選手の逆を突いてゴール左に決まりパルセイロが1点を返しました。#2松原選手はこれで今シーズン2得点目。ホームでは前々節の富山戦に続いて2試合連続ゴールです。ここで勝負を分けたのもSBの上がりで、やはりSBの攻撃参加は長野の攻撃の生命線だと言えそうです。



IMG_6315

IMG_6316



この日のボランティア参加者数は60人。ありがとうございます。

そして気になる入場者数は…

IMG_6318

7,082人!

目標としていた1万人には届きませんでしたが、それでもこの暑いなか、今シーズン最多の入場者数を記録。選手たちやサポーター有志による告知活動のおかげですね。なぜ1万人に届かなかったかはきっちりと分析して、この反省を来年の1万人チャレンジデーに活かしましょう。



IMG_6320

1点返したことで7,000人の観客のテンションはヒートアップ。これまでよりも熱のこもった力強い声援をピッチの選手たちに送ります。その熱がスタジアム全体に広がり長野Uスタジアムには何かが起こりそうな予感が漂っていました。それに応えるようにパルセイロが攻める場面も増えていきます。




IMG_6322

IMG_6324

後半34分、パルセイロは最後の選手交代を行います。やや足を気にしていた#14東選手に変わり#7佐藤選手を投入。#14東選手はこの日はあまり高めの位置でプレーすることができず、攻撃の組み立てに参加するシーンが多かったように思います。#14東選手がもっと前にポジションを取れれば、それはパルセイロの調子が良いということなので今日はそうではなかったのでしょうか。#7佐藤選手はそのまま#14東選手がいたボランチに入りました。


その直後に秋田も最後の選手交代。失点の起点となった自陣左サイドをケアするために、#13平石選手に代えて#14山田選手が投入されました。これで両チームともに選手交代をすべて使い切り、試合は終盤へと入ります。


この直後からパルセイロサポーターは、ビハインド時のチャント「千尋の谷」を開始。選手たちに発破をかけます。このときのスタジアムの雰囲気エモかったです。



IMG_6327

IMG_6328

1点返してからパルセイロがボールを保持する展開が続きます。秋田は10人でゴール前を固め、パルセイロの選手がボールを受けるスペースと出すパスコースを消します。また前半秋田に走らされていたパルセイロは足が止まるシーンも増えて、なかなか連動して攻撃を行うことが難しくなっていました。パルセイロは秋田のブロックの中にボールを入れることは出来ず、そのブロックの前でボールを繫いで突破口を見出そうとします。逆にディフェンスラインでのボール回しのときに、交代出場した#11久富選手#29田中選手のプレッシャーによりミスを誘発され、そこから秋田のショートカウンターを受けることも何度かあり、同点に追いつくためのシュートすら打てないまま時間が経過していきます。この時間帯の秋田のディフェンスの集中力は素晴らしかった。



IMG_6331

後半のアディショナルタイムは4分。アディショナルタイムに突入してもパルセイロはパスを繋いで崩すことにこだわり、敵陣中ほどのサイドでボールを持ってもなかなか中にクロスを上げません。時間がないので#2松原選手を前線に上げてのパワープレーでもよかったのかなと思いますが、それもせず逆に秋田に時間を上手く使われてしまいます。最後の自陣内からのFKが#21松本選手にパンチングされた瞬間、試合終了を告げる笛が鳴りました。最終スコアは1-2。パルセイロの連勝は2でストップし、秋田は間瀬監督就任後の初勝利をあげました。



IMG_6337

IMG_6339

IMG_6340


この日のパルセイロの敗因は攻撃のスピード不足だと私は考えます。パルセイロは遅攻ばかりで味方の上りを待ってから攻撃が多く、その間に秋田が帰陣して、前線へのパスコースをなくされてしまう場面が多かった。もっと2,3人で一気にフィニッシュまで行く速い攻撃ができてたら今日の試合結果は違ったかもしれないとすら思います。実際秋田の2点目からは速攻からでしたからね。暑いのでそんなに速攻ばかりしたらバテてしまうんですけど、もうちょっと速攻も増やしてほしかったです。そっちの方が見ていて面白いですしね。











<ハイライト動画>








監督コメント(Jリーグ公式)

選手コメント
(Jリーグ公式)

【7/22vs秋田】監督・選手コメントをアップしました(長野公式)

『1万人チャレンジデー』実施の御礼(長野公式)

2018明治安田生命J3リーグ第19節 vs ブラウブリッツ秋田|フォトギャラリー(長野公式)

J3 第19節AC長野パルセイロ VS ブラウブリッツ秋田|試合結果(秋田公式)

AC長野、3連勝ならず 12位に後退(信濃毎日新聞)

BB秋田、長野に競り勝ち7位に サッカーJ3(秋田魁新報)





IMG_6342


お疲れ様でした!





今節の負けで5勝7分け6敗の勝ち点22で12位まで順位を落としました。そして今節を最後にJ3リーグは約1か月間の中断期間に入り、パルセイロの次の試合は8/25(土)18時からアウェイ・ミクニワールドスタジアム北九州でギラヴァンツ北九州との対戦です。北九州はここまで3勝4分け9敗の勝ち点13で最下位に沈んでいますが、力のある選手も多く中断期間中に問題点を修正してくることも予想されるため、今のパルセイロにとっては難しい相手には違いありません。何とか勝利して順位を一桁順位にまで上げたいところです。


そのためにはより多くの声援が必要。北九州は遠いですが都合のつく方は是非ともミクスタに駆けつけてくれると幸いです。私も行く方向で考えているので、一緒にJ3リーグ後半戦最初の試合で勝利を掴み取りましょう。よろしくお願いします。



がんばれ!AC長野パルセイロ!



お読みいただきありがとうございました。



おしまい








前節、ザスパクサツ群馬相手に2‐2で引き分けたAC長野パルセイロ。前節終了時点で1勝6分け2敗の勝ち点9で13位となかなか調子は上がりません。そしてJリーグでまだ今シーズン1勝しか挙げてないのは実は57チーム中でパルセイロのみ。ひとりぼっちです。

一方、今節対戦するブラウブリッツ秋田は昨シーズンのJ3チャンピォンチーム。今シーズンは前節終了時点で5勝1分け4敗の勝ち点16で5位に位置しています。強敵秋田を相手の2カ月ぶりの勝利を掴みたいパルセイロ。先週天皇杯県予選決勝で手にした勝利をリーグ戦につなげたいパルセイロ。アウェイあきぎんスタジアムでの試合に臨みます。




IMG_E4502

パルセイロは前節からスタメン5人を入れ替え。#5寺岡選手#17明神選手は2試合ぶりのスタメン。#19三上選手#14東選手は3試合ぶりのスタメン、#10宇野沢選手は4試合ぶりのスタメンです。また、システムは前節の3-4‐2‐1から従来の4-4-2に戻してきました。ここまでリーグ戦5得点の#9津田選手には4試合連続ゴールの期待がかかります。

IMG_E4503

対する秋田は前節から#17ハン・ホガン選手#3堀田選手#11久富選手#16遊馬選手とスタメン二人を入れ替え。システムは一貫して3-4-2-1で変わらず今シーズン6勝目を狙います。

g055425828

前半キックオフ! 



ロングボールが行き交う中、この試合ファーストシュートは#25有永選手#9津田選手のクロスが跳ね返されたところから#9津田選手#14東選手でボールを繫ぎ、#14東選手が落としたボールを右斜めから#25有永選手が狙っていきましたがキーパー正面。枠にはいってたんですけどね。



パルセイロは前半立ち上がり勢いを持って秋田陣内に攻め込みます。少ないパスでの速攻が前節よりも明らかに増えていました。推進力が全然違う。#14東選手のいる右サイドからの展開が多かったですね。相手からボールを奪い、#9津田選手もしくは#10宇野沢選手に当てる。貰った選手は粘って短く横にパス。それを#14東選手が走って受けて前に運ぶといった感じで。秋田って攻撃の時には両WBが上がって5トップみたいな形になるので、その戻り切れていない隙を突いてという攻撃でした。



g055425830



前半14分、左サイドから#24山田選手がロングスロー。こぼれ球を#20山田選手がオーバーヘッドでシュートしましたが味方に当たり、混戦から#2尾本選手が狙おうとするも#16阿部選手がセーブ。一回#16阿部選手がはじいたボールが味方に当たってゴール前に向かってたけど大事に至ることはなく何とかなりました。



秋田は前半はロングボールを主体にした攻撃を仕掛けてきました。長いボールを前線の3人のいずれかに当てて、跳ね返されたとしてもそのセカンドボールを拾って攻撃するという。で、その拾ったボールをいったんサイドの選手に預けるんですよね。そして#14山田選手#20青島選手といったサイドの選手、特に#20青島選手がドリブルで中に切れ込んでいくんです。勿論そのまま持ち込んで中の選手にパスor自分でシュートを打ってもいいんですけど、もしそのどちらもができなかった場合でも近い側の2シャドーの選手が切れ込んできた選手とスイッチして外に出るんですよね。WBの選手を見ていたパルセイロの選手は中についていくしかないですし、そうすると外が空くんですよ。SBの選手は中に絞ってますし。で、その外の選手にパスが入ればプレッシャーの少ない状態でプレーすることができますし、そうすると精度のいいクロスが上がってきますよね。昨日はパルセイロはクロスからの失点っていうのはなかったんですけど、WBの選手が中に切れ込んでいくプレーにはこういった効果があるということです。


g055425831



ここから秋田がボールを持つ時間帯が長くなっていきます。秋田の攻撃に対してパルセイロはリトリートする守備で対抗。まず下がって4-4のブロックを作ることを優先したんですね。今日もパルセイロはゾーンで守っていたので、まずそれぞれの守備範囲を明確にしようという取り組みです。そして4―4のブロックが整ってから前プレスを掛けていくと。この辺ちょっとやり方変えたんですかね。浅野監督の「先制点を取らせたくない」という戦前のコメント通り、昨日は少し守備に重点を置いてきたのかな。

まず守備陣形を整えることを優先したことで相手の2シャドーを#17明神選手#25有永選手が、相手の両WBを#8河合選手#14東選手の両SHが見ることができるようになりました。これの何がいいって後ろに味方がいることなんですよね。相手のシャドーをCBが見ていると抜かれたらおしまいですけど、ボランチが見ることで抜かれた後もCBのカバーがあるという余裕が生まれました。そうなるとボランチが相手そこにボールが入るんですけど、そこにはFWの選手が戻って守備をします。そうすることで相手を遅らせることができれば後ろの選手は大助かりです。今日は#9津田選手#10宇野沢選手の2トップもいつもより守備で貢献してましたね。

そして相手のボランチの選手がボールを持ってもパルセイロの両ボランチである#17明神選手#25有永選手は迂闊に飛び出すことをしませんでした。相手のボランチがドリブルで持ち上がってきたときにも、自らの守備範囲に入る直前まで待ってプレスをかけるんですね。もちろん対面しているシャドーの選手を後ろの選手に見させるようにした声を掛けた上でです。昨日のパルセイロはそういったマークの受け渡しがスムーズに機能していた印象を受けました。

さらに、良かったのが今までよりも寄せが早く厳しくなっていたこと。今までよりも一歩分昨日は寄せることができていました。そうすることで相手の自由を奪うことができますしね。そして相手のシュートにもきちっと体を張ってコースを塞いで防ぎます。そのおかげで前半秋田のシュートは記録上0本でした(そんなことはないと思うけど)。



g055425832



前半30分過ぎにはSHの#8河合選手#14東選手が左右を入れ替わってました。いつの間にか。ところで機能のパルセイロはサイド攻撃の比率がいつもより多かったですよね。それもそのはず秋田は3バック、対するパルセイロは2トップで中央は秋田の方に分があります。中央でボールを貰おうとしても常に二人がボールを挟みに行けるわけです。その反対にサイドには秋田がWBの1人しかいないのに対し、パルセイロはSHとSBの二人がいてこちらではパルセイロが数的優位です。

サイドに流れていくFWには相手のCBが、ボールによるボランチには相手のボランチが付いていきます。そしてボールを保持しているSHには相手のWBが対面しており、後ろからはシャドーの選手がボールを奪おうと挟みに来ています。ここで重要になっていくのがSBのオーバーラップです。昨日は左SBの#6岩沼選手もしてたんですけど、右サイドからの攻撃が多かったということで#19三上選手のオーバーラップが光ってました。中も縦も切られているSHの選手に外という選択肢を提供することでボールが繋がり、前に運ぶことができるようになります。ここで相手がついてくるのが遅かかったらそのままSBの選手がクロスを上げられれば良かったんですけど、でも昨日の秋田はちゃんとついてきていました。

でもそうなったらSHの選手に戻せばいいんです。SHに対面していたWBの選手はボールを持ったSBの選手にディフェンスに行くので、今度はSHの選手が空くんです。そしてSHの選手がクロスを上げる。それも無理だったら今度はボランチの選手が開くのでそちらにパスしてボランチの選手が中に入れられればいい。そうやって相手を動かしていって自らがフリーになる状況を作るのがサッカーの鉄則ってもんです。昨日のパルセイロは前半上手く相手を動かすことができてクロスを入れたりCKを獲得することができていました。肝心のクロスの精度はそこまで良くなかったんですけどね。



g055425836



前半アディショナルタイムにはセンターサークル付近でボールを受けた#8河合選手がドリブルで持ち上がり、シュートを打ちますがこれはゴールの枠を捉えられません。その前にペナルティエリア内でパルセイロの選手がハンドをしたみたいですけど、故意じゃないと主審は判断したのかな。ハンドって故意じゃなければ流されるケースも結構ありますからね。

そして0‐0のまま前半が終了。がっぷり四つでどちらも一歩も引かないという前半でしたね。パルセイロ的には全然悪くなかったと思います。



両チーム選手交代はなく、後半キックオフ!



g055425840



後半13分左サイドでボールを受けた#14東選手。キープして外を上がってきた#25有永選手にヒールパスを出します。#25有永選手#9津田選手にパス。#9津田選手は中に走ってきた#14東選手に落とし、#14東選手は斜め前にいた#10宇野沢選手とのワンツーで突破しシュートを打ちますが、#1清水選手に左手1本でセーブされてしまいます。枠には跳んでいたので#1清水選手のファインセーブを褒める場面でしょうここは。でもその前の崩しは素晴らしかったですね。ワンタッチパスが3本繋がったスピーディーな崩し。ワンタッチでのプレーには相手を置き去りにするという利点がありますからね。こういった攻撃をもっと見たいと思えるシーンでした。



そして続くCK。#6岩沼選手が上げたボールに頭で合わせたのは#2松原選手。ゴールに向かってましたがここも#1清水選手が右手一本でファインセーブ。これは決まったと思ったんですけどね。コースも良かったですし。ただ少しシュートに力がなかったかな。追いついた#1清水選手もすごいですが。



後半15分このファインセーブ2本に応えるかのように秋田が先制します。#16阿部選手が蹴ったボールが秋田に渡り、#7前山選手が倒れながらも#6藤山選手に繋ぎ、#6藤山選手が前線にスルーパスを供給。これに反応したのは今シーズン初先発の#16遊馬選手#2松原選手の背後から飛び出し、ワンタッチで出てきた#16阿部選手の股を抜き、ゴールに沈めました。

このゴールはまず#16阿部選手のゴールキックからのセカンドボールを秋田の選手が拾ったのが大きいですよね。秋田の杉山監督も戦前に「セカンドボールを拾うこと」をこの試合のキーポイントに挙げてましたし、高い位置でボールを奪えたことがゴールに繋がりましたから。この試合、球際ではパルセイロの選手も負けてはいなかったと思うんですけど、でもこのゴールのシーンでは秋田に軍配が上がってしまった。これが失点の一番の要因です。

あとは秋田の選手を褒めるしかないですね。#7前山選手の執念がボールを繋ぎましたし、#7前山選手に二人行っていたせいで#6藤山選手がフリーとなっていました。そして、#19三上選手を十分引きつけておいて前にスルーパス。このスルーパス、#2松原選手の足が届かないギリギリのところに出されていてとても精度が高かったです。そしてゴールを決めた#16遊馬選手#2松原選手#6岩沼選手の間、二人の守備範囲の一番外、どっちつかずになりやすいところいたというポジションの妙。そしてオフサイドにならないギリギリでの飛び出し。飛び出した瞬間、#2松原選手はボールを見ており、#16遊馬選手#2松原選手の死角から飛び出したことで、#2松原選手#16阿部選手の間でシュートを打つことができた。そして冷静に#16阿部選手の股を抜くシュート技術。どれを取っても見事です。会心のゴールで秋田は先制に成功しました。



2度のファインセーブと先制点で勢いに乗った秋田はその後も何度かパルセイロゴールまで迫るシーンを作り出します。一方パルセイロは遅攻で攻撃の糸口を見つけようとしますが、なかなかシュートまで持ち込めません。
そういった展開が続いた後半21分、#10宇野沢選手に代わって#13勝又選手が投入されました。#10宇野沢選手の今シーズンの初ゴールはまたしてもお預けです。




g055425845



後半29分、#19三上選手#13勝又選手に縦パス。#13勝又選手はシンプルに外にはたき、#8河合選手が走りながら右サイド深くでボールを受けます。そして#8河合選手は中に向かってドリブルを開始。一人交わし、シュートを放ちますがこれは相手DFがブロック。こぼれ球が#8河合選手の前に転がり#8河合選手はもう一度シュートを放ちますが、これは#1清水選手にまたしてもセーブされました。#8河合選手は今年のパルセイロの攻撃の一つの大きな武器ですね。#19三上選手の思い切った縦パスと#13勝又選手のシンプルなプレーもよかった。3つのファインプレーがシュートにつながったというプレーでした。惜しかった。



昨日のあきぎんスタジアムの入場者数は2791人。多いですね。秋田J3開幕当初は1000人も入ってなかったですからね。去年の優勝で一気に盛り上がったんでしょう。平均3000人もだいぶ現実的な数字になってきました。まあJ2昇格のためにもう3000人集める必要はなくなったんですが、それでも一つの指標として3000人越えというのは大きなアピールになりますね。



後半31分、両チームとも選手交代を行います。パルセイロは#9津田選手に代えて#30萬代選手を投入し、秋田は#16遊馬選手に代えて#19吉平選手を投入します。パルセイロはこの後放り込みに出るかもしれないってことで高身長の#30萬代選手を投入したのかな。秋田は運動量多くプレーしていた#16遊馬選手の足が止まってきたと判断したんでしょう。どちらも攻撃のカードを切ってきました。



そしてパルセイロは後半34分に立て続けに選手交代。#14東選手に代えて#23堂安選手を投入します。#14東選手は昨日は動きがキレてましたね。いつもより良かったと思います。そして#23堂安選手が交代で入ったことでパルセイロは少しフォーメーションを変えてきました。今までの4‐4‐2から#30萬代選#13勝又選手#23堂安選手が前線で3トップを組み、中盤では#17明神選手を一列下げてアンカーにし、#25有永選手#8河合選手いわゆるインサイドハーフのポジションにおく4-3-3のシステムに変更。前線の人数を増やし点を取りに行くことを目的とした配置換えです。



後半38分#6岩沼選手が左サイド深くからクロスを上げます。そのクロスに反応してニアに飛び込もうとする#30萬代選手#2尾本選手が抑えて倒してしまいます。主審はここでいわゆるホールディングという反則を取り、パルセイロにPKが与えられます。今年のパルセイロは本当にPKが多いですよね。今シーズン10試合目にしてすでにこれが5本目のPK。2試合に1本のペースでPKを獲得していることになります。そしてパルセイロは今まで得た4本のPKを全て決めており、ここまで成功率は100%。一般的にPKの成功率は8割と言われており、5本中4本決めて1本外すというのが平均的です。そしてパルセイロは昨日のPKが今シーズン5本目。通説ではここで外すということになってしまいますが果たして...。



g055425851



PKを蹴るのは#30萬代選手#30萬代選手がPKを蹴るのは今シーズン2回目です。対するゴールキーパーはこの日ファインセーブを連発して俗にいう”当たってる”状態の#1清水選手。秋田のゴール裏からは大ブーイング。#30萬代選手は左にキック。#1清水選手にコースは読まれていましたが、それでもその手はボールには届かず、PK成功。パルセイロが同点に追いつきます。#30萬代選手は今シーズン2点目。いずれもPKです。


同点に追いつかれた秋田は後半41分に選手交代。#20青島選手に代えて#9中村選手を投入します。#9中村選手は去年沼津でバリバリやっていた選手なのでパルセイロにとってはまた怖い選手が入ってきました。

同点に追いついてからはパルセイロが攻勢を強めますが逆転弾は奪えないままアディショナルタイムの4分に突入。後半アディショナルタイム1分、ペナルティエリアの中で#5寺岡選手の顔に相手選手の肘が入ってしまい#5寺岡選手が顔面から流血してしまいます。顔面血まみれの#5寺岡選手は怖かった。「孤狼の血」感が凄い(映画観てね)。#5寺岡選手は審判に盛んにファウルをアピールしますが、ファールは認められます。#5寺岡選手は止血のためにいったんピッチを後にしました。この#5寺岡選手関連で大体1分ぐらいプレーが止まったのかな。これが逆転ゴールの伏線になりました。



一人少ないパルセイロを相手に後半アディショナルタイム3分、秋田は決定機を迎えます。#25有永選手を二人で挟んでボールを奪い、#19吉平選手が遠いサイドでフリーになっていた#7前山選手にパス。#7前山選手はフリーの状態でダイレクトで右足を振りぬきますがシュートはバーの上。秋田は絶好の得点機を逃し、パルセイロにとっては助かったシーンでした。



この直後秋田は#7前山選手に代えて#18藤田選手を投入。フィジカルの強いベテランストライカーを投入したことで最後まで勝ち越しを狙う姿勢を打ち出します。



ここからはオープンな展開に。両チームとも最後の力を振り絞って2点目を奪いに行きます。後半アディショナルタイム4分過ぎに#30萬代選手が懸命のプレーでタッチラインを割りそうだったボールを残しますが、シュートには持ち込めません。そして秋田はカウンターを仕掛けます。正直ここで「終わった」と思いました。もう勝ちはないなって。



しかしまだ試合は終わりません。秋田のクロスを#19三上選手がカットし前線にいる#13勝又選手につなぎます。#13勝又選手は下がりながらもボールをキープ。そして#6岩沼選手にパスを出します。#6岩沼選手はドリブルで持ち上がり、ペナルティエリアの左角にいる#8河合選手にパス。#8河合選手は中に向かってドリブルを開始し、二人惹きつけてからフリーになっていた#19三上選手にパス。三上選手はワンタッチしたのち、思い切ってミドルシュート!これがゴールに突き刺さりパルセイロが逆転に成功!#19三上選手はこれで今シーズン2得点目です。そしてそのまま試合終了のホイッスルが鳴り、パルセイロが見事今シーズン2勝目を挙げました!



g055425853



これはですね、今シーズンのキャンプでの走り込みの成果が出たんじゃないかと個人的には思うんですよ。最後秋田の選手は完全に足が止まってましたし、#8河合選手のドリブルにもついていけず、#19三上選手への寄せも甘かった。一方パルセイロは最後まで足が止まってなかったんですよね。長い距離をドリブルで持ち上がった#6岩沼選手、キレの落ちないドリブルで相手選手を引きつけた#8河合選手、そしてしんどいなかゴール前まで上がっていった#19三上選手。最後の局面で運動量で上回ったパルセイロの選手が、いや浅野監督や中村フィジカルコーチ他スタッフ全員で掴んだ劇的逆転ゴールでした。
 




〈ハイライト動画〉




選手コメント(Jリーグ公式)

監督コメント(Jリーグ公式)

2018明治安田生命J3リーグ第11節の結果(長野公式)

イメージギャラリー:2018明治安田生命J3リーグ 第11節 vsブラウブリッツ秋田(長野公式)

J3 第11節ブラウブリッツ秋田 VS AC長野パルセイロ(秋田公式)

AC長野、秋田に2―1 7戦ぶり白星(信濃毎日新聞)

ブラウブリッツ、長野に惜敗 サッカーJ3【動画】(秋田魁新報)


いやー長かったですね。最後にリーグ戦で勝ったのが3月21日ですからおよそ2ヶ月ぶりの勝利ですか。ここまで先制されて追いついてなんとかドローという展開が続いていたパルセイロ。昨日の試合もまた先制を許してしまって、「またか」って思いました。でも追いつくことはできるんですよね今年は。得意のPKで。でもそれ以上が行けなかった。ドロー止まりで思うように勝ち点を重ねられない日々。何か厚い壁に阻まれてる気分。1勝6分2敗って3勝6敗と勝ち点的には同じですからね。実質負け越してるわけです。

でも昨日の#19三上選手の劇的逆転ゴールはそんな壁をぶち破ってくれるかのようなそんな爽快感がありました。最後まで走り続けたが故の勝利、ゴールでしたから喜びも一入です。パソコンの前で泣きそうになってしまった。今シーズン初の逆転勝利は選手たちの自信にもなったことでしょう。この勢いで次の試合もその次の試合もそのまた次の試合も勝ち続けて、終わったときにはJ2昇格していてほしいです。まだまだ十分巻き返せると思いますし、昨日の勝利が今シーズンの新たなスタートです。あー勝ってよかった。勝つって本当に難しいことですね。








この勝利でパルセイロは今シーズンのJリーグの中で、ただ1チームだけ未だ一勝しかしていないという状況から脱することができました。もうひとりぼっちじゃない。
しかし勝利し、2勝6分2敗の勝ち点12にしたにもかかわらず、同じぐらいの勝ち点で並んでいた群馬や藤枝も勝ったため順位的には13位で変わりません。ただJ2昇格圏内の2位との勝ち点差は10から8に縮まりました。ここから順位を挙げていくためには連勝が必要不可欠になってきます。つまり次節も勝たなければいけないということです。



ですがここで天皇杯1回戦が入るためJ3はいったん中断。パルセイロの1回戦の相手は新潟県代表・新潟医療福祉大学サッカー部です。女子サッカー部が有名な大学ですけど、あのJAPANサッカーカレッジを抑えて新潟県代表になった相手で決して侮れません。恐らくサブ組が中心のメンバーになるとは思いますが、5月26日はしっかり勝って2回戦に駒を進めてほしいところです。



そしてその翌週には再びJ3。パルセイロは次節は6月2日、アウェイ沖縄県立総合運動公園陸上競技場でFC琉球との対戦です。琉球はここまで4勝3分け3敗の勝ち点15で8位。琉球は現時点でパルセイロよりも順位が上で、継続性の高い攻撃的サッカーを武器にしているチームです。ナイトゲームとはいえ6月の沖縄はかなり暑く、難しい試合が予想されますがなんとか勝ってまずは琉球の勝ち点に並んで、上位チームへの追撃態勢をさらに整えたいところです。


頑張れ!AC長野パルセイロ!!


g055425855

おしまい






このページのトップヘ