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ものすごく薄くて、ありえないほど浅いブログ。 Twitter → @Ritalin_203

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後半アディショナルタイムに突入し、#5岩間選手が入った直後のリスタートは徳島のCKでした。ここで失点してしまうと総得点で横浜FCに抜かれ自動昇格圏外の3位に転落してしまうため、山雅としては何としても守らなければいけません。#8岩尾選手が蹴ったボールに#5石井選手が合わせますが、これは枠の外。さらにその前に徳島のファウルがあり、山雅はこの最大のピンチをしのぐことに成功しました。


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その後山雅は敵陣右サイドで上手く時間を使い、徳島の選手にボールが入った時には最後の力を振り絞って厳しく寄せ、徳島にシュートチャンスを作らせません。そしてちょうど4分が経過したころに試合終了を告げるホイッスル。0-0の引き分けで試合は終了しました。後半徳島の婦人変更にやや後手に回る時間帯はあったものの、全員が集中してゾーン守備を続けたことで得た勝ち点1です。


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試合が終了する少し前から松本の選手たちは、ピッチで戦っている11人以外の全員の選手が、ベンチに集まっていた。今か今かとうずうずしながらその瞬間を待ちわびている。試合が終わった瞬間、選手たちはクラッカーの紐を引いたみたいに、ピッチに飛び出す。J1への昇格を確信し、ピッチ上は喜色満面だ。


その一方で観客席はというと、選手が喜んでいるのが信じられないというような戸惑いを見せていた。「え、優勝したの?」他会場の結果を自らの目で確認するまでは確信を持って喜べないスタンド。この日の松本は自力で優勝を決められる立場にあったものの、引き分けになると他会場の結果を待たなければならない。山雅の試合がドローに終わると、間を置かずにスタジアムにいた人達が、他会場の結果を確認するために一斉に携帯電話を取り出した。他会場の結果を確認するためだ。しかし、多くの人が同時に情報を求めたため、スタジアム内の電波は悪くなっている。さらに、アルウィンだけではなく、全国の試合会場もしくは各家庭がJリーグ公式サイトにアクセスしたため、なかなか結果が表示されない。大分や町田が試合終了間際に勝ち越し弾を決めて山雅が昇格圏外の3位に転落している可能性だってゼロではないし、サッカーにおいてはそういったことが往々にして起こるものだ。不安と焦燥で私の心は一杯で、今か今かとスマートフォンとにらめっこをしている最中、アルウィンの大型ビジョンの画面が切り替わった。


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他会場の試合結果がオーロラビジョンに映されたとき、大きなどよめきが起こった。それは山雅にとって、この上なく好ましいものだった。試合終了間際の得点で大分と山形が引き分け、町田と東京ヴェルディも引き分け、横浜FCは甲府に勝ったものの勝ち点1差で山雅には届かず。山雅は勝ち点を試合前の76から77に伸ばし、初のJ2優勝そして4年ぶりのJ1復帰を決めた。

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All green together, We could reach the TOP!







周囲では拳を上げ、その手でハイタッチをし、握手をし、抱き合って涙を浮かべる人が多く見られる。一生のうちでそう何度も体験できるわけではないJ1昇格のその瞬間。それを現地で味わうことができたとならば喜びは一入だ。スタジアムは歓喜に包まれ、暮れゆく空も、身に染みる木枯らしさえも全てが、アルウィンに集まった彼ら彼女らを祝福しているようで、放たれた喜びは地球一周だってしてしまいそうなほどだった。


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ピッチ上では大輪の花が咲いている。堪えきれない様子ながらもなんとか整列を済ませ、徳島の選手と健闘を称え合う。解放された選手たちは思い思いの方法で、歓喜を表現している。拳を高く突き上げ、口を大いに開けて、全身で狂喜のシャワーを浴びる。一年間の苦労を抱き合い、がっしりと手を握ることで清算する。#3田中選手が前節のゴールに続いて興奮を炸裂させていたのが胸に迫った。テレビの画面の向こうでしか見たことがない清々しい光景が目の前に広がっていて、ハッピーエンドに終わった物語の、村人Bぐらいには貢献できたかなと感じました。本当に些細だけど間違いなく自分ごととして。
 

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反町監督も顔をゆがませる。「本当は勝って優勝したかったんですけども、これが我々の実力です」と言ったところは百戦錬磨の指揮官といったところか。流石に冷静だ。「今日みたいに粘り強く、ボールに対する執着心であるとか、走力であるとか、切り替えの速さであるとかそういうところは優勝に値するチームだなと思います」に誇り高さが見てとれた。


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続いて、キャプテンの#31橋内選手がブースに呼ばれた。開口一番「最高でーす!!」と感情を露わにし、スタンドからは歓声が溢れる。今シーズンの戦いを聞かれ、「もしかしたら序盤戦で諦めた人もいるでしょう。だけど自分たちしっかり毎週トレーニングしてここまでつないで来れました。本当にチームに関わる全ての皆さんに感謝したいと思います」と答えていた。確かに序盤戦の成績はJ2昇格という希望を断つには十分なものだったが、それでもチームは諦めることはなかった。日々自分たちを信じて愚直に積み上げていった結果、J2優勝とJ1昇格を自らの手でつかみ取ったのだ。

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最後にブースに呼ばれたのは#3田中選手。地元出身の旗頭の登場にスタジアムを拍手が覆った。


「皆さんが僕たちに期待してくれている。それに絶対応えなければいけない。僕自身もこの松本で生まれ育って、皆さんに応援してもらってる。そういう責任もありますし、そういう意味でも優勝できて、昇格できて嬉しいです」


2014年に加入してからここまで山雅を引っ張ってきた男の矜持、そして万感の思いが感じられた。今年はサブに回る期間もあったが、その存在感はやはり絶大で#3田中選手なしでは2度の昇格はなかっただろう。堂々とした受け答えのなかに込みあげてくるものを抑えている。そう感じたのは私だけだろうか。


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インタビューをしている間にもピッチ中央ではセレモニーの準備が着々と進められていた。手際よくゲートパネルが建てられ、用意されたお立ち台は山雅カラーの緑に染まっている。優勝皿、シャーレは自ら光を放つ光源のようで、ゴール裏の最上段からもその明かりに目が眩んだ。選手たちもシャーレを脇見してざわついている。


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表彰式が始まった。優勝しなければ見ることのできない風景。今まで天皇杯で優勝したチームが賜杯を掲げることは何度か見たことがあるけれど、自分が応援しているチームがその当事者になるとは。


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「2018 明治安田生命 J2 LEAGUE CHAMPIONS」

正直優勝を決めたとき、私にはその実感がなかった。だってピッチの青々とした芝生も、吹きさらす風の冷たさ何も変わっていなかったから。試合は引き分けに終わったし、優勝なんて自分とは違う世界の出来事みたいだった。だから涙も出なかった。でも、大型ビジョンに映し出されたこの文字を見たとき、初めて優勝したんだという実感が湧いてきた。クラブが用意したものではなく、Jリーグから公式にチャンピオンという称号を与えられる。体の奥からせり上がってくる感動に打ち震えた。


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J2優勝杯を贈呈してくださるのはJリーグタイトルスポンサーである明治安田生命保険相互会社専務執行役の大西忠氏。柔らかな表情に温厚な人柄がにじみ出ていた。


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キャプテンである#31橋内選手と握手を交わす。


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そして贈呈されたJ2優勝杯。銀色の土台にコーンのような形をした金色が輝いている。歓喜も苦渋も長かった42節が全て込められていて、重厚なオーラがあった。


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そしてカメラを前にフォトセッション。#31橋内選手も大西氏も温和な表情をしている。後ろの選手たちは掲げる瞬間が待ちきれないという顔をしていて、アルウィンに響き渡る拍手は栄光を祝福する福音だ。


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そしていよいよシャーレの贈呈である。プレゼンターは公益社団法人日本プロサッカーリーグチェアマン村井満氏。Jリーグの最高責任者だ。


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村井チェアマンから#31橋内選手にシャーレが手渡される。このあと選手が片手で持って歩いているところを見るに、シャーレというのはものすごく軽いものらしいが、他の21クラブには手に入れることができない重みがある。もし山雅が負けて他のチームが優勝していたら、優勝杯とともにシャーレの出番もなかったであろうことを考えると、山雅が優勝してシャーレが日の目を見て本当によかったと感じられた。


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フォトセッション。いよいよその時は近づいてきている。シャーレを掲げ優勝を誇る瞬間が。


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選手たちがスタジアムを煽るのに呼応して、スタンドのボルテージも上がっていく。手を前に出してたなびかせる人。大型ビジョンに向かってスマートフォンやカメラを構える人。色々な人がいたが一様に声を上げており、地鳴りの真っ只中にいるような感覚を味わった。歓喜がアルウィンを、私の感情を大きく揺らす。ゴール裏上段にいる人はピッチの選手たちを見ず、ほとんどが後ろの大型ビジョンを見ていて、それがなんだかおかしかった。


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#31橋内選手
が勢いよくシャーレを空に向かって掲げると、スタジアムに溜まっていた正のエネルギーは一気に放出された。選手たちも試合の疲れなどどこかに吹き飛んでしまったかのようだ。狂喜に酔いしれるアルウィン。興奮のるつぼと化したこのスタジアムには、秋の寒さなんて関係のない世界で一番熱い場所となっていた。隣の人がした小さなガッツポーズをした。それにつられるように私も拳を握ってみる。血液が昇ってきて生きているんだと実感する。これが優勝するということなのだろう。わざわざ長野から電車に揺られてバスに揺られてアルウィンまできてよかったと心から感じた。






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続いてシャーレを掲げたのは#3田中選手。照れ隠しで中央にくるのをやんわり嫌がっていたが、いざシャーレを持つとノリノリで掲げていた。#3田中選手がシャーレを持つと誰もが笑顔になる。それは#3田中選手がこの1年どんな思いで過ごしてきたかを想像してのことだった。サブに降格しても腐らなかった#3田中選手の。




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チームは大型ビジョンにも映っていた山雅J2優勝のロゴが描かれたTシャツを着用している。ゴール裏も予期せぬ勝利服の登場に感嘆の声を上げていた。これもきっと優勝が決まる前から準備していたのだろう。無駄にならなくてよかったと思うとともに、優勝したんだと改めて思わせてくれる。


麻薬のようなシャーレの魅力に取り憑かれてしまった山雅の面々。次にシャーレを掲げたのは神田文之社長だった。長い間組織のトップとして山雅を支え続けた神田社長。普段は表にでることのない神田社長がチームを代表してシャーレを掲げる。それは裏方も含めた松本山雅FCというクラブの勝利を象徴していた。神田社長の晴れ晴れした笑顔が印象的だった。


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シャーレを掲げる選手たちの姿を少し離れた場所から感慨深げに眺めていたのは反町康治監督。選手たちの健闘を腕を組んで見つめていたところを、#16村山選手に捕まえられる。#16村山選手からシャーレを手渡され、少し決まり悪そうに中央へ向かう。ただ真ん中にきてからは吹っ切れたようで、サポーターを煽ってからシャーレを掲げた。それはやや控えめな動きだったが、サポーターの「反町」コールが反町監督のこの1年間の功績を存分に物語っていた。普段はクールな反町監督もこのときばかりは顔を存分に綻ばせている。






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守備の中心として今シーズンもフル稼働した#4飯田選手がシャーレを掲げる。この日授与されたJ2優勝杯とシャーレはおそらくアルウィン内に飾られることだろう。いつまでもガラスケースの中に置かれて、関係者を迎え入れるに違いない。輝かしい歴史の新たなスタートの証として、松本山雅というクラブがなくなるその日までずっと。


表彰式が終わってから2018シーズン報告会が行われるまでの間、選手たちはじっくりと、大袈裟に、噛みしめるようにピッチ上で喜び続けていた。奥さんや子供たちが登場してスタジアム全体が和やかなムードに包まれる。30分ほど前まで厳しい試合が展開されていたのが遠い昔のようだった。


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GK陣が優勝杯とシャーレを持っている様子が大型ビジョンに映し出される。主にゴールマウスを守っていたのは#1守田選手だが、4人が切磋琢磨したことでJ2最少の34失点という結果を出せたのだ。試合に出ることはなくても等しく称賛されてしかるべきだと思う。


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2018シーズンの観客動員数は21試合で278,948人。松本市の人口が24万人ほどだから、それよりも多くの人がアルウィンに来場したことになる。1試合平均は13,283人。これは首位のアルビレックス新潟に次ぐ、J2で2位の数字だ。集客力は山雅の大きな武器で、J1に上がる来シーズンはさらに磨きがかかるに違いない。


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ボランティア団体TEAM VAMOSの今シーズンの参加者は累計で2,109人。ちょうど1試合あたり100人が参加した計算になる。チケットのもぎりや列の整理、アルウィンの案内などゲームの運営には欠かせない方々だ。その無償の愛に頭が下がる思いでいっぱいである。




転換の間、ゴール裏は1年間の成果を、美しい喜悦を味わい続けている。周囲との話も弾む。私は誰とも喋らなかったが。優勝を記念したゲートフラッグがいくつも出されていて、雷鳥が山に登って「登頂完了」としているものが特に心に残った。






アナウンスがあり、大型ビジョンではシーズンを振り返る映像が放映された。人々は一喜一憂して、それぞれの試合の思い出を語り合う。とても微笑ましい光景だった。アウェイの山口戦で2点差を追いつかれた試合。「監督の責任だろ」と声を荒げる男が映った。反町監督は試合後の会見で苦汁をなめた顔をしていた。その頃に比べると本当によくここまで立ち直れたものだ。やっぱりその次のホーム大宮戦が大きかったように思う。今シーズン初のアルウィンで勝てたことで選手たちは大きな自信を得て、順位も少しずつ上昇していた。夏場の5連勝。昇格を争う町田、横浜FC、大分相手の敗戦。前節栃木戦の#3田中選手の決勝ゴール。全てが山雅の2018シーズンを構成していた。いい思い出も悪い思い出も何一つ欠けることなく。苦境も逆境も乗り越えた。サッカーの神様なんてあやふやなものに頼るのではなく自らの手で。そして、登り詰めた頂からの景色は期待に違わぬ高爽なものだった。


この日の徳島戦の映像が流れ仕事の速さに感心した頃、ピッチ上では2018シーズン報告会の準備が整っていた。


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神田社長:
「2018年シーズン最後まで応援本当にありがとうございます。そして、松本山雅のファン・サポーター全ての山雅ファミリーの皆様、J2優勝誠におめでとうございます。『One Soul~全緑登頂~』をスローガンに掲げた1年でした。トップチームは始めちょっと苦戦しましたが、見事に頂を登り詰めていただきました。選手・スタッフにもう一度大きな拍手をお願いします。

ここ数年、松本山雅は踊り場を迎えてパワーを溜めてきました。来年もう一度J1にチャレンジする権利を得ることができました。もう一度パワーアップして来年1年間皆さんと一緒に戦いたいと思います。来年も熱いご声援をよろしくお願い申し上げます」




反町監督:
「感無量でございます。チームを預かる人間として、最後にこうして頂に登り詰めることができたのを本当に嬉しく思います。これも本当にここにお集まりの皆さん、我々スタッフ・選手、そしていつもいい記事を書いていただけるメディアの皆さん、本当に感謝しております。来年は日本のトップリーグでやることになります。前回トップリーグで悔しい思いしたのを皆さん覚えていると思いますけども、来年はその悔しさをもとに頑張っていきたいなと思っております。

日本サッカー界の恩師、デッドマール・クラマーさんという方を知っている方何人かいると思うんですけども、『試合終了の笛は、次の試合開始の笛だ』という言葉を遺しております。つまり、次のJ1の開幕戦は2/26ですかね(※2/22という報道あり)、チェアマンそうですか?笑っておりますけども。もうその2月26日に向けて頑張らなければいけません。皆さんもより一層のご支援、ご鞭撻、声援をよろしくお願いします!」


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#16村山選手
「皆さん2018年お疲れ様でした。そしてEPSONをはじめとするスポンサーの皆様、松本市をはじめとするホームタウンの皆様、今日お集まりいただいたファン・サポーターの皆様、支えてくださったTEAM VAMOSの皆様、昇格優勝おめでとうございます!

本当にこのチームはファンサ・サポーターと一体となって戦うことができているチームだと思いますし、そういった皆さんがいるからこそ僕たち選手は最後の笛が鳴るまで全力で戦うことができています。先ほど反町監督が『試合終了の笛は次の試合の始まりの笛だ』と言っていましたが、少しだけ休ませてください!!

2019年シーズン、もちろんトップリーグでやるので厳しい戦いが待っていると思いますが、松本山雅らしく泥臭く戦って皆さんに感動を届けられるように頑張っていきたいと思いますので、より一層皆さんのご声援・ご支援よろしくお願いします。ありがとうございました!」


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スタジアムでは全選手そしてスタッフがピッチを一周していた。ありったけの感謝と喜びが選手とスタッフに注げられる。拍手はかじかんだ手から出たものとは思えないほど暖かかった。選手たちはゴール裏へと向かっている。タオルマフラーを掲げ、誇り高き凱歌「勝利の街」を歌いながらそれを迎え入れるサポーター。一体となったスタジアムの燃え上がる情熱の炎は誰にも消せない。




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ピッチの選手・スタッフが肩を組む。ゴール裏のサポーターも肩を組む。「アルプス一万尺」に合わせてもう一度鬨の声を上げるためだ。試合に勝ったわけではないが、今日は特別な日。やらないという選択肢はない。が、その前に予期せぬ出来事があった。サポーターから反町コールが自然的に発せられたのだ。思えば今シーズンのホーム山形戦だったか。反町監督は「ラインダンスを踊らないのか」と聞かれ、「いつか踊ります」と答えていた。その約束を果たす時が来たのだ。おずおずと前に出る反町監督。ただ一人では恥ずかしいのか#16村山選手#31橋内選手を道連れにする。


サポーターの歓声に応えて手を挙げた後はいよいよ反町監督を迎えての「アルプス一万尺」が始まった。心地よいリズムで選手が、サポーターが右に左に揺れる。反町監督はついていくのがやっとという様子だったが、とても楽しそうだ。ベンチで魅せる厳しい顔とはまるで別人である。怪我をしたはずの#8セルジーニョ選手が前に出てきた。反町監督も乗ってきたのか腕を上下に振り回す無邪気な動きを見せる。たぶん山雅に来て初めて見せる姿なんじゃないだろうか。反町監督が楽しそうで私も本望だ。


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「アルプス一万尺」が終わった後も選手たちは反町監督を逃さない。連動した動きで網にかけて取り囲む。反町監督は選手たちによって5回宙を舞った。やっぱり優勝監督には胴上げがよく似合う。胴上げはもともと人を落ち着かせるためのものだったというが、アルウィンの興奮はまだまだ落ち着きそうにない。まるで見えない天井があるかのように熱気は外へ逃げていくことはなかった。









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反町監督とガンズくんが一緒にシャーレを持ってカメラに撮られている。マスコットだって立派なチームの一員なのだ。この日は会えなかったけど来年の開幕戦で、おそらくアウェイになるとは思うが、ガンズくんに会いたいものである。


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ゴール裏をバックにメディア用のフォトセッションが行われている。そのときサポーターからまたも自然発生的にコールが起こった。サポーターが呼んでいたのは#38永井選手。なんでも#38永井選手は名古屋でJ1昇格プレーオフを制したとき、「自分は貢献していないから」と記念盾に触らなかったらしい。その年の開幕戦でゴールを決めておきながらである。2年越しで手にするそれを、しかも今度はシャーレだ、#38永井選手は大切に扱い、サポーターの掛け声とともに掲げた。2年前の悔しい思いは掲げられた勢いで飛んでいってしまったことだろう。#38永井選手の表情は晴れやかだ。


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次に出てきたのはこの日が誕生日の#20石原選手#34ジョ・ジヌ選手。二人にサポーターから「ハッピー・バースデー」が贈られる。誕生日が優勝記念日なんて本当に羨ましい。#34ジョ・ジヌ選手は負傷をしていて松葉杖をついていたので、シャーレを掲げたのは#20石原選手一人だったが、二人分の想いが載った掲揚だった。


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喜び合う選手たちのなか、#16村山選手がスタッフから何かを聞いている。マイクを渡され、ゴール裏に向かって喋り出した。なんとあの名高い「ハーイ!やべっち!」をゴール裏とともにやるというのだ。Jリーグサポーター認知度(ほぼ)100%の番組「やべっちF.C.」。その名物規格「ハーイ!やべっち!」では、毎年シーズン終盤になると優勝チームが登場していた。それを私は毎年「いいなぁ」と思いながらも指を咥えてみていたわけだが、まさか本当に試合後に撮影していたとは。これも優勝しないと味わえない新鮮な驚きだ。


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#16村山選手の「せーの!」という掛け声で全員が手を挙げての「ハーイ!やべっち!」。一斉に発せられた音の圧は想像していた以上に圧巻で、初めて涙が出そうになった。#16村山選手は(松本に)イニエスタが来ます」とはしゃいでいたけれど、オンエアではその横で「来季は未定です」のテロップがつけられていて、思わず笑ってしまったのを覚えている。


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最後に全員で記念撮影。スタッフも選手の家族もアルウィンにいる人たちが勢揃いしていて、これだけ多くの人が山雅に関わっているのかと感動した。誰かの子どもが飛び出してしまうかわいらしいハプニングもあったが、まさに大団円と言った様子だった。


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優勝杯を持つ#20石原選手


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#1守田選手#7今井選手#18當間選手#50今井選手とその家族。


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シャーレを持つ#5岩間選手


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子供と一緒に映る#3田中選手


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嬉しげに子供を抱く#50今井選手。お子さんに頬にキスされてデレデレだった。


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この日の敢闘賞に選ばれたのは#16村山選手。目立ったファインセーブはなかったが、それは守備組織が機能していたからだろう。#16村山選手だけではなくチーム全員が敢闘賞に値すると個人的には思う。そのなかで一人選べって言ったら#16村山選手になるのは仕方がないのだけれど。


陽は落ち、照明に明かりが灯る。ピッチ上の歓喜は収まる気配を見せていない。できるならずっとここにいたかったけれど、帰りのバスの時間は刻一刻と迫ってきていた。喜びを分かち合う選手を横目に見ながらアルウィンを後にする。帰り際に見た順位表で山雅が一番上に位置されていて、優勝したという事実が身に染みる。後ろ3チームが勝ち点1差で迫っていて本当にギリギリの優勝だった。


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外で配られていた信濃毎日新聞様の号外を貰ってアルウィンを後にする。長い待機列を経てバスに乗って、しばらくすると疲れと安堵で眠ってしまった。帰りのバスの中はほとんど無言で、たぶん他の人も同じように眠っていたのだろう。薄れゆく意識の中で思い出されるのは、優勝を決めた瞬間の飛び出す選手たちの姿、銀色の光を放つシャーレ、反町監督の無邪気なアルプス一万尺...。いくつもの光景が頭に浮かんでは消えてゆく。頭の奥底にしまわれていったのだろう。来年はJ1で厳しい戦いが待っている。ただ今はこの余韻に浸っていたい。大事にしていたい。二度は味わえないであろうJ2初優勝の記憶を。この日アルウィンに来れて本当によかった。


松本山雅FCに関わる全ての皆さん、J2優勝J1昇格おめでとうございます。















<ハイライト動画>








































監督コメント(Jリーグ公式)

選手コメント(Jリーグ公式)

J2順位表(Jリーグ公式)

松本山雅FCと大分トリニータのJ1昇格が決定(Jリーグ公式)

2018明治安田生命J2リーグ 松本山雅FC優勝における村井 満チェアマンコメント(
Jリーグ公式)


2018 明治安田生命 J2リーグ 第42節 VS 徳島ヴォルティス戦の結果(松本公式)

松本山雅FC「J2優勝・J1昇格」決定のご報告(松本公式)

(ホームゲームイベント)2018明治安田生命 J2リーグ 第42節 松本山雅FC vs 徳島ヴォルティス|フォトギャラリー(松本公式)

2018明治安田生命 J2リーグ 第42節 松本山雅FC 0-0 徳島ヴォルティス|フォトギャラリー(松本公式)

2018明治安田生命 J2リーグ 優勝・最終戦セレモニー|フォトギャラリー(松本公式)

2018年11月17日 明治安田生命J2リーグ 第42節(徳島公式)


松本山雅J1へ 4年ぶり復帰 J2初制覇(信濃毎日新聞)

山雅登頂 観客1万9066人「夢みたい」(信濃毎日新聞)

山雅昇格「来季が楽しみ」 ホームタウン首長ら喜び(信濃毎日新聞)

徳島ヴォルティス、最終戦もスコアレスドロー 11位でシーズン終了(徳島新聞)

田中隼磨が完遂した松本山雅の優勝。偉大な先輩たちの言葉を胸に刻んで。(Number Web)
【松本】「大舞台の決勝でずっと負けてきた」前田大然が味わったサッカー人生初の瞬間とその先へ(サッカーダイジェストWeb)

「生きがい」であり「希望」。松本山雅のサポーターが熱狂的な理由とは? J2制覇の原動力に(フットボールチャンネル)
反町監督が語る松本山雅への愛と感謝と様々な想い「一時期退くことも考えた。でも、愛着が…」(Goal.com)
松本を支えたキャプテン橋内優也。苦しんだ序盤戦と自身4度目のJ1挑戦に懸ける思い(Goal.com)





おしまい





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後編はこちら




両チームメンバー

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前半キックオフ!


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山雅はこの日、まず#9高崎選手に当てる攻撃を目指します。しかし、山雅の3バックがボールを持つと、徳島は前線から#10杉本太選手#50ピーター・ウタカ選手が激しくプレッシャーに来ており、ロングボールを蹴らせないようにしてきます。このとき山雅は一度#6藤田選手や#47岩上選手にボールを預け、相手選手をそちらにひきつけておいて、CBをプレッシャーの少ない状態にして、ロングボールを入れてきていました。


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徳島は立ち上がりからディフェンスラインを高く保ち、#9高崎選手には徹底して3バックの中央の#5石井選手が高さでは劣るもののしっかりと体を当てて自由にさせません。そして#9高崎選手のサポートをする#7前田選手#8セルジーニョ選手には、それぞれ#15井筒選手#4藤原選手がサイドと中央の間のハーフスペースに立って、二人の使いたい3バックとWBの脇を消します。


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これに対し山雅の前線は斜めの動きを多用することで崩そうとします。斜めの動きで相手の前に入り、誰がつくのかを迷わせることで一瞬の隙を生み、そこを突こうとしてきます。前半9分には#9高崎選手が斜めの動きから#20石原選手のスルーパスを受けシュートし、前半10分には#7前田選手が斜めの動きでサイドに流れてCKを獲得するなど、立ち上がりにいくつかチャンスを生み出していました。


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前半9分の動き


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徳島は攻撃時に後ろから丁寧にボールを繋ぎます。3バックの右と左の選手が大きく開き、山雅の選手がなかなかプレッシャーに来ないコーナーフラッグ付近まで行くときもあるほどです。これにより山雅の前線の選手に長い距離を走らせ披露を狙うとともに、低い位置から確実に一歩ずつ攻撃を組み立てていこうとします。山雅の選手がプレッシャーに来た時には#8岩尾選手がディフェンスラインまで下がり組み立てに参加し、ディフェンスラインでボールを失うリスクを軽減します。


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基本的には徳島はボールを回すことでリズムを生み出していきますが、ただボールを回すことに終始しません。WBが下がって山雅のWBを釣りだし、空いたスペースに前線の#50ピーター・ウタカ選手#10杉本太選手を流して、サイドで裏を取ることを狙います。ただ、山雅の選手もWBが素早く戻りCBと挟んで対応することで、時間を掛けさせて中での迎撃態勢を整えていたので、シュートにはなかなか繋がりません。


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それに加え、この日の山雅はボランチの#6藤田選手#47岩上選手の守備が効いていました。#23前川選手#32小西選手のどちらかが下がってボールを受けるところを激しく潰しに行き、前にボールを出させません。徳島はなかなかボールを前に運べ、中盤を省略したロングボールを多く出させられていました。


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なお、他会場では前半19分に大分が山形相手に先制。この時点で大分が首位に立ち、山雅は2位となりました。


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山雅は攻→守の素早い切り替えでチャンスを作ります。前線でボールを奪われてもすぐに寄せ、球際を激しくすることで、奪えなくとも時間を稼いで守備陣形を整える時間を作り、相手に苦し紛れのパスを出させて、カットするなど攻撃につなげることができていました。この日の山雅はゴールから60mほどの位置からプレスをかけ始めており、前線からの積極的な守備でペースを掴もうと目論みます。


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守備時には山雅は5-4のブロックを引いて守ります。


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WBをハーフスペースに置き3バックを中に絞らせることで、中央を固めてきます。前線で#50ピーター・ウタカ選手#10杉本太選手がボールを受けたときに複数人が寄せて自由にさせません。特に#50ピーター・ウタカ選手はこれを嫌がり、5-4のブロックの外にまで下がってボールを受けるようになりました。#50ピーター・ウタカ選手の高いキープ力や体の強さ、高いシュート技術はゴール前でこそ最大の持ち味を発揮するので、山雅としてはゴール前から#50ピーター・ウタカ選手を追い出すことに成功した形です。


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#50ピーター・ウタカ選手をブロックの外に締め出す


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となると、徳島は山雅が中央を固めているため、サイドに活路を見出そうとします。しかし、サイドにボールが入った時にも、山雅はSBとそのサイドのCB、シャドーにボランチと多くの選手がサイドに密集を作るため、スペースを作らせず、数的優位を作ることでボールを奪いにいきます。このときハーフスペースも中央のCBともう一方のボランチが埋めているため、徳島はなかなか有効に使うことができません。このとき、山雅の選手たちはピッチ半分に寄せていたため、逆サイドに大きなスペースが生まれています。徳島はサイドチェンジも交え山雅の守備陣を揺さぶりにかかりますが、滞空時間の長い浮き球のボールが多かったため、その間に山雅の守備陣が素早くスライドを完了。穴を作りません。

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徳島の攻撃はサイドからのクロスに頼るものではなく、ショートパスをつないで崩していくものでしたが、この日の山雅にはそれにも万全に対応。まず、選手間の距離を近づけ、徳島が使いたい中のスペースを消します。ゾーン守備を敷きだれがどのエリアを担当するのかを明確にし、深追いはしません。徳島は選手のポジションを頻繁に入れ替える攻撃が特徴で、マンマークディフェンスだったら穴が生まれやすいのですが、この日の山雅はそれぞれのエリアを明確に守っていたため、穴を生むことは少なく、徳島の攻撃を封じ込めることに成功していました。

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ゾーン守備


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これを打開するために徳島は#10杉本太選手#23前川選手のポジションを入れ替え。ドリブルが得意でテクニックのある#10杉本選手に低い位置でボールを触らせることで攻撃のリズムを生み出し、#23前川選手に裏抜けをさせることで、山雅のディフェンスラインを下げさせることを狙います。


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守備でリズムを作った山雅は前半の中ごろから攻めるシーンが多くなっていきます。徳島は守備時には5-3-2で守っていましたが、#23前川選手#32小西選手が下がる前に、1アンカーの#8岩尾選手の脇のスペースを狙ってロングボールを入れます。


山雅のシャドーの選手やボランチの選手が高い位置を取り、セカンドボールを拾うのですが、ここでシャドーの選手が中に絞ってボールを貰う動きをすることで徳島のCBとWBが釣られ、サイドのスペースが空きます。


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この日の山雅は中央にばかり急ぐのではなく、サイドを使う柔軟性も持ち合わせていて、特に右WBの#3田中選手が高い位置を取ることが多くなっていました。#3田中選手はサイドに開きボールを受けますが、当然相手のWBもついてきます。ここでその外を#50今井選手が上がり(#50今井選手は右SBが本職なのでオーバラップの動きは心得ている)、クロスで終わることができていましたね。ただ、ここで気がかりだったのは逆サイドの#20石原選手のポジション。リスク管理を念頭に置いていたのかあまり上がる機会がなく、いつもより低めのポジションを取っていました。#20石原選手は攻撃に特徴がある選手なので、リスク管理は#6藤田選手#47岩上選手に任せて、もっと高めのポジションを取ってほしかったかなというのはあります。


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ロングボール攻勢で#9高崎選手が収めるシーンも多く、また、#7前田選手が繰り返し裏抜けを狙うことにより、徳島のディフェンスラインは下がり、中盤との距離が広がってしまっていました。山雅はこれを利用しシャドーの#7前田選手#8セルジーニョ選手が広くなったスペースでボールを受けることで、前線での起点を増やすことに成功しています。さらに中盤が下がると、今度は中盤と前線の間が広がり、#6藤田選手#47岩上選手が少し余裕を持ってボールを持てるようになり、前線に質の高いボールを供給できるようにもなっています。


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さらに徳島は自陣でのファウルが多く、山雅に多くFKを与えてしまっていて、前半17分と前半22分には#9高崎選手にフリーでのシュートを許してしまっていました。これも山雅が攻めていたことの証拠となっていますね。


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そんななか前半39分。#8セルジーニョ選手が前線からプレスに行った際に足をひねってしまい、プレー続行が不可能に。代わりに#13中美選手がシャドーのポジションに入りましたが、山雅としては貴重な3つの交代枠のうちの一つをアクシデントで使ってしまったのは大きな痛手です。


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その後スコアが動くことはなく前半は0-0で終了。山雅のゾーン守備が上手くハマって徳島にシュートチャンスを作らせない、実際前半の徳島はシュート0本と山雅のペースで試合が進んだ前半でした。ただ、決定機を決め切れなかったのも事実で、優勝を狙うためには後半での得点が必要になってくるので、どう攻めるかというのが課題として残った前半でもありました。


なお、前半が終了しての他会場の結果は、大分1-0山形、町田0-0東京V、甲府0-0横浜FC。このままいくと大分1位、山雅2位、町田3位、横浜FC4位と大分が優勝、山雅が2位でこの2チームがJ1に昇格となりました。


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ハーフタイムには山雅後援会の皆さんとドリタンがピッチを一周していました。激戦の中の束の間のあオアシスです。


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両チーム選手交代のないまま後半キックオフ!


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前半途中から徳島は#10杉本太選手#23前川選手の位置を入れ替えてきていましたが、後半が開始すると#10杉本太選手がさらに下がり、攻撃の組み立ての際には#8岩尾選手との2ボランチに近い状態になります。前半には#8岩尾選手一人だったので山雅の選手もプレッシャーをかけやすかったのですが、後半になると中盤でのパスの基点が二つに増えたことで山雅のプレッシャーが分散し、徳島が有意義にボールを持てるようになります。


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後半の徳島の攻撃の組み立て

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さらに、後ろに人数が多く揃っているということで、徳島の#14杉本竜選手#36表原選手の両WBが高い位置を取るようになっています。山雅のWBの上がりを抑え、横に大きく開いて幅を取ることで、山雅の選手たちの距離を開かせて、プレッシャーを弱めようとします。実際に山雅のWBは前半には締めていたハーフスペースを開けることも多くなり、#23前川選手#32小西選手#10杉本太選手といった面々に空いたハーフスペースを使われ、シュートにまで繋げられるシーンもありました。


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前半は#50ピーター・ウタカ選手が下がって前線で起点になれないというのが徳島の課題でした。しかし、後半は#23前川選手#50ピーター・ウタカ選手の縦関係の2トップにし、下がってボールを受ける役目を#23前川選手が代わりに担うようにしたため、#50ピーター・ウタカ選手は前線に残るようになっていました。他の選手が#50ピーター・ウタカ選手へのパスコースを開けるように動き、中盤で前半よりも余裕を持ってボールを持てている#8岩尾選手#10杉本太選手から#50ピーター・ウタカ選手への縦パスが後半は多く入っていました。#50ピーター・ウタカ選手は高いキープ力を生かして前線で起点となり、味方選手の上がりを助けるとともに、山雅の選手たちを自陣に押し込み、カウンターの開始位置も下げることにも貢献していました。徳島は布陣変更によって徐々に自らのもとにペースを手繰り寄せていきます。


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ポジションを下げられた山雅の選手は前半よりもロングボールに傾倒した攻撃になっていきます。#9高崎選手が競るのですが、#9高崎選手にもやや疲れが見え、競り合いに勝てなくなっていきます。加えて前半には#9高崎選手のサポートに入れていたボランチの選手が上がってこれなくなり、セカンドボールも中盤で厚みを増した徳島に拾われてしまい、シュートまで持ち込めない苦しい展開が続きます。


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さらにディフェンスラインも下げられた山雅は前線からのプレッシャーも控え、自陣に引くことを選択せざるを得なくなります。徳島の選手たちはさらにディフェンスラインで自由にボールを持てるようになり、持ち前のパスワークも冴え、山雅は守勢に回ることとなりますが、ゾーン守備はまだ機能し続けており、徳島に得点を許しません。


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後半21分、CKから#3田中選手のシュートがバーを叩いた後、徳島が選手交代を行います。#50ピーター・ウタカ選手に代えて#26バラル選手を投入。前線で起点となっていた#50ピーター・ウタカ選手を変えるのはやや意外な判断ですが、パワーが落ちてきたと感じたのでしょう。#26バラル選手はシーズン途中からの加入にも拘らず9ゴールを記録しているので、山雅にとっては引き続き気を抜けない展開が続きます。


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なお、他会場では後半26分に横浜FCが甲府相手に先制。山雅は相変わらず2位ですが、負けると得失点差により3位以下に転落する可能性がかなり大きくなってきました。


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後半29分。山雅が二人目の選手交代を行います。#9高崎選手に代えて#38永井選手を投入。#9高崎選手はこの日も前線でターゲットとなって、体を張ってボールを収めてくれていました。自身の得点がなかったのは残念ですが、十分チームに貢献する働きをしていたと思います。#38永井選手はそのまま#9高崎選手のいた1トップに入りました。


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#38永井選手が入り、山雅の攻撃はさらにロングボールの傾向が強くなります。徳島のWBの裏、3バックの脇のスペースに快速の#7前田選手を走らせ、高い位置でボールを持とうとし、1点をもぎ取ろうとします。フレッシュな#38永井選手も競り合いに勝ってチームに活力を加えていました。


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後半31分、他会場が動きます。町田対東京Vで東京Vが先制。なお、この時点での山雅の暫定2位は変わりません。


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勝って昇格を決めるためになんとしても1点が欲しい山雅は、後半になって控えていたハイプレスを後半30分辺りから再開。コーナーフラッグ付近まで開いたCBにも積極的にプレスをかけていき、前線でボールを奪ってのショートカウンターを狙います。徳島の選手は後半ハイペースで入ったことで少し足が止まってきており、山雅のハイプレスに苦しめられ、山雅がもう一度試合のペースを握り返します。


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後半30分過ぎ頃に発表されたこの日の入場者数は19,066人。噂されていた2万人には届きませんでしたが(というか本当に2万人行ったら消防署に怒られる)、今シーズン最多の入場者数です。


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後半36分。他会場がまたしても動きます。町田が東京V相手に追いつき、勝ち点を暫定で76に。ただ山雅の勝ち点は暫定で77なので未だ自動昇格圏内の2位をキープしています。


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後半37分。徳島が二人目の選手交代を行います。#23前川選手に代わり、長身で空中戦にも強い#18佐藤選手を投入。前線でボールキープの基点を作り、試合を決める得点を狙ってきます。


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後半43分頃のことでした。#3田中選手がベンチからなにやら指示を受けています。すると山雅は攻撃は前線の3人に任せ、残りの選手は自陣に引いて徳島の攻撃に備えるように。リスクを最小限にし、0-0のまま逃げ切るという構えを見せます。


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それを如実に表していたのが#5岩間選手の投入。#7前田選手に代えて#5岩間選手を投入し、中盤を厚くすることで、点を取って勝利よりも逃げ切りを図るという姿勢を明確にします。


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そして、試合はいよいよ後半アディショナルタイム4分に突入。泣いても笑っても残された時間はあと4分。山雅の未来を決める4分間です。さて、その結果や如何に...



後編に続く









中編はこちら

後編はこちら



前節、アウェイで栃木SCに1-0で勝利した松本山雅FC。21勝13分7敗の勝ち点76で首位をキープしています。しかし、今シーズンのJ2は42節中41節を終えて、松本山雅FC、大分トリニータ、町田ゼルビア、横浜FCの4チームがJ2自動昇格の2位以内に入る可能性があるという大混戦。第41節終了時点での順位は...


1位:松本 勝ち点76 得失点差+20
2位:大分 勝ち点75 得失点差+25
3位:町田 勝ち点75 得失点差+18
4位:横浜FC 勝ち点73 得失点差+18


山雅は今節の徳島ヴォルティスとの試合で勝利すれば文句なしのJ2優勝とJ1昇格が決定。引き分けや負けだと他会場の結果次第では3位以下もあり得るというスリリングな状況です。余計な不安を抱かないよう勝って決めたいところでした。










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この日は10時より少し前に松本駅に到着。シャトルバスに乗ってサンプロアルウィンを(以下アルウィン)目指すわけですが、最終戦でチケットが売り切れたこともあり、この日はシャトルバスに乗るのも一苦労。常時100人くらいが並び、待機列はバスターミナルをはみ出して行動まで伸びていく勢いでした。キックオフ4時間前なのに。ただ、この日はシャトルバスの本数もいつもと比べて倍近く多く、15分ほど待ったところで乗車。アルウィンへと向かいます。





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10時45分頃にアルウィンに到着。シャトルバスから降りたときは最終戦の雰囲気はまだなく、牧歌的な空気を感じられました。いつもはイベントを開催しているファンパークに何もなかったのは少し寂しかったです。バスを降りてからアルウィンに向かう途中、JA全農長野さんがココアを振舞ってくれるブースがありましたが、11時からだったので時間が合わず飲めずじまいに。でも、ブースの横に山雅のお手製ユニフォームを着た大型犬がいて、少し癒されましたね。


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アルウィン正面の時計台。キックオフ3時間前にもかかわらず、広場はお客さんで溢れかえっていて、この試合の注目度の高さを窺わせます。私はすぐ列に並ぶことはせず、ガンズくんを探してスタジアムの外周を歩き回っていましたが、結局この日はガンズくんを見つけることができず。ここを逃すともう3ヶ月はガンズくんに会うことはできないので、とても残念でした。来年の開幕戦はおそらくアウェイだと思うけど来てくれるのかな。


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第4ゲートの近くには「今こそ共に闘え松本」と書かれた横断幕が張られていました。その前には「拍手で作ろうホームの雰囲気」という横断幕もあり、サポーターのこの試合にかける意気込みが伝わってきて、勇気凛凛、元気溌剌、興味津津、意気揚揚です。





ガンズくんを探している途中にスタグルを発見。入場してからは中は混むし、あまり食べられないだろうなと思い、時間のある入場前に食べていくことに。

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この日いただいたのは、まず駒ケ根は「ソースかつ丼 明治亭」さんから。ソースかつ丼は1,400円と高く、また最終戦で色々食べたいという思いがあったので、450円のソースかつどんまんを購入です。


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分厚い生地にソースかつが挟まったこの一品。甘いソースと肉厚なかつが美味しいです。からしマヨネーズがついてきて、それをかけていただくとカロリーそのものを食べているみたいで、これはデブるなって感じました。からしがアクセントとなってあっという間に食べ終わりましたとさ。


そして、さらにもう一品。

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「明治亭」さんの隣に出店していた、松本では有名なラーメン屋「凌駕 IDEA」さんです。アルウィンに行くときによく食べている凌駕さんの王様中華そば。この日は最終戦ということで1,000円の特製王様中華そばをいただきました。


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ベースの王様中華そばに加え、焼き海苔とチャーシューが3枚ずつ、さらに見えていませんが味玉ものったこの一品。あっさりとしたしょうゆ味に黒コショウがガツンと効いています。麺がそこまで多めじゃないのが、あまりお腹にたまらず嬉しいですね。チャーシューも味玉もコクがあって美味しかったです。


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第1ゲートへと再び向かう(だってガンズくんが待ってるって呟いてたから)途中には選手やソリさんのバナーが。これも今シーズンで見納め。記念にとシャッターを切ります。


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11時30分になると先行入場が開始されました。人でごった返しています。それをよそに一般入場の待機列へ歩を進めます。


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11時30分すぎに列に並んだはいいものの、やはりここにも人人人。ミルフィーユのように列が幾重にも折り重なり、入場口は見えません。一緒に来た人と喋ったり携帯電話でこの日のメンバーを確認したりと、列に並ぶ人たちはそれぞれの手段で時間を潰していました。


12時。「WAになっておどろう」のチャイムとともに一般入場も開始されます。が、列は動く気配を見せることなく、そのまま10分ほどが過ぎていきます。隣では熱心なサポーターがバス待ちに向けてチャントを歌っていて盛り上がっていて、それに参加できない悔しさを感じました。まず入って席を取らないといけないですしね。


列も少しずつ動き始め12時15分頃にようやくアルウィンに入場。しかし、お目当てのガンズくんはそこにはいませんでした。会えると思っていたのに悲しかったです。選手のお出迎えも先行入場者限定だったのかなく、最終節も普段と変わらない入場でした。


ただ、普段通りでなかったのはゴール裏の混み具合。ベンチ席はもちろん立見席もテープで区切られており、一人ひとりのスペースがばっちり規定されていましたが、それでも着くべき席が見当たらない。席を見つけるために右に左に上に下にさまよいましたが、鮭の腹から引っ張りだした筋子のような密度で席は埋まっており、立見席もタオルマフラーがびっしり括り付けられていました。ただそんななかでもなんとか開いているスペースを見つけ、たどり着いた先は中央の大型ビジョンの前。距離は近くないですが、ピッチを高いところから見下ろすことのできるまあまあの席です。ベンチはなかったけど試合中はずっと立ちっぱなしなのであまり関係ないですね。ちなみにベンチ席にはこのときからコレオグラフィーのための紙が撒かれて用意されていました。

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この日のマッチデ―プログラム。徳島戦が古巣対決となる#31橋内選手のインタビューが掲載されています。#31橋内選手は今シーズン出場した多くの試合でキャプテンマークを巻いた山雅の守備の要でしたね。このマッチデ―プログラムは開くと裏面が緑色になっており、選手入場のときにスタジアム全体で掲げるという手筈です。


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さらにはスポンサーである信濃毎日新聞様が特別号を発行してくれました。「決めるぞ 優勝と昇格」という文字に決意を新たにしたサポーターの方も多いのではないでしょうか。神戸市からも応援してくれる人がいてくれるのはありがたいことですね。そして、印象に残っている試合に負けた町田戦が挙げられているのが、神妙な面持ちになります。それだけ悔しかったということでしょう。私はこの3試合のどれにも行ってませんけど。




席を確保し、さらなるスタグルを求めアルウィンをウロウロ。

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第1ゲートのトイレ付近には、先日のホーム東京ヴェルディ戦でサポーターの方々が想いを記した「TO THE TOP」ポスターが貼られていました。白いペンでの熱筆がたぎります。








そして、この日は業務提携をしているシンガポールSリーグ所属「ゲイラン・インターナショナルFC」との友好を記念して、シンガポールイベントが第1ゲート付近で開催されています。


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マーライオンをかたどったレリーフに、

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2mほどのマーライオンのレプリカも登場。迫力のある顔をしていますね。多くの人が記念撮影をしていました。口から出す水も再現されていますが、本家がごうごうと水を吐き出しているのに比べ、こちらは今にも枯れそうなちょろちょろ具合です。まぁダーって吐き出されてもそれはそれで困るのでこれでいいんですけど。


そしてその隣では飲食ブースが出展。シンガポール名物のカヤというカプチーノのような飲み物とココナッツ味のカヤジャムを挟んだカヤサンドイッチ、そしてポークリブが入ったスープ・バクテーがシンガポール人スタッフの方々によって販売されていました。そのなかで私はバクテーを購入。

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柔らかなポークリブにあっさりとした塩味のスープ。飲んだ時にハーブの香りが口の中に広がり、マーライオンとともにシンガポールの風を感じました。シンガポール行ったことないけど。


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クリアファイルも貰いました。佐藤健さんに似ているこの人はシンガポールの俳優さんなんですかね。



その頃ピッチ上ではゲイラン・インターナショナルFCのチェアマンBEN・TENG氏が挨拶をしていました。たどたどしい日本語が愛おしかったです。

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ピッチ上にはシンガポール政府観光局PRキャラクター・ドリタンも登壇。頭にモヤッとボールドリアンを被っているところを見ると、シンガポールはドリアンが名物なんですかね。シャツにはデフォルメされたマーライオンがプリントされています。


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エプソン・シンガポール社長田中俊光氏の挨拶の後に紹介されたのは、エプソン様が主催した大会「EPSON YOUTH CHALLENGE」の優秀選手4人。13日から国際交流の一環として山雅U-18の練習に参加していたようです。




何か食べようと思いメインスタンド裏を徘徊。しかし、どこもそれなりに並んでいて時間がかかりそうだったので二の足。野菜が食べたかったんですけどあまりお目当ての物がなくて、SUBWAYはどこでも食べられるしなーとか思っていたら、気がついたときにはアウェイ側ゴール裏の入口まで来てしまっていました。ベジタブルなメニューを増やすことは来シーズン取り組んでもらいたいなと思います。


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徳島サポータの方々。遠方からはるばるお越しくださいました。ようこそ山雅へ。


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徳島サポータの奥にはこれまた多くの山雅サポータが見えます。アウェイ側ゴール裏からも拍手や声援を送っていて、選手の大きな力になっていました。たぶん。


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正面から見た図。選手団幕屋ゲーフラも多めです。暗黒微笑を浮かべてる仮面が怖いんですけど。それと「祝200試合」は誰の何の記録だったんでしょうか。あと、試合中には阿波踊りで使われる鉦が鳴らされていて、気の抜けるその音は「あ、これJ1昇格プレーオフのPVで見たやつや」ってなりました。最近は製作されなくて寂しいですね。リメンバーJ1昇格プレーオフPV。




ボールが置かれたピッチ上ではいよいよ選手のアップが始まります。

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この日のボールパーソンは山雅U-18の選手たち。紹介されるとトップチームよろしく中央で円陣を組んで、それぞれの持ち場へと駆け出していきました。


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選手がピッチ内に入場してアップを開始します。


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様々な角度から。選手は普段と変わらず気負った様子もなく泰然自若といった様子でしたが、サポーターのボルテージも勝負どころということで高まっています。ゴール裏からバックスタンドには仕切りがなかったのでスムーズに行けました。バックスタンドも9割ほどがもうこの時点で埋まっていましたね。




ピッチでの選手アップが終わると、いよいよ最終戦の選手紹介です。

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このかっこいい映像が見られるのも今年で最後。来年はどんな演出がなされるのでしょうか。今シーズンの松本の街並みを映した映像がお気に入りだっただけに来シーズンも期待が高まります。ちなみに右下のはグッズの一つであるフォームフィンガーですね。私の隣に立っていた女性二人組もつけていました。


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山雅のスタメンは前節から変更なし。栃木戦に勝利した勢いのままにJ2優勝・J1昇格を狙います。フォーメーションは3-4-2-1。

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今シーズン途中から入った#50今井選手の紹介をカメラに収めることができました。もうちゃんともできていましたね。


対する徳島のスタメン。

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こちらも前節と同じ11人で、第33節岐阜戦以来9試合ぶりの勝利を狙います。フォーメーションは3-3-2-2。




13時55分。選手の入場です。

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スタンドではマッチデープログロムの裏面が掲げられ、客席は一糸乱れぬ真緑へと変貌を遂げます。どんな深い森よりもこの日のアルウィンの方が緑だったに違いありません。2万人近くが入って同じ行動を起こすのはやはり圧倒されるものがありますね。


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ホームゴール裏でもコレオグラフィーを実施。なにやらうっすらと模様が見えています。ただなんて書いてあるかは読めません。さっき徳島のサポーターを撮ったメインスタンドとアウェイゴール側の間に行っていればよかったと後悔する一幕でした。


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ちなみにこれが完成したコレオグラフィー。今シーズンのスローガン「One Soul~全緑登頂~」になぞらえて「登頂」の文字を浮かび上がらせています。「頂」の「丁」の部分を「J」と捉え、「頁」の左の縦画を赤の「1」と強調することで「J1」と「One Soul」の二つの意味を持たせていますね。私は参加してませんけど、見事なコレオグラフィーです。




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これがこの日唯一撮れたガンズくんのショット。画面越し。


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試合前には#1守田選手のJ2通算100試合を記念してセレモニーが行われました。富山と山雅で積み上げた記録です。奥さんとお子さんたちが登場して#1守田選手に花束が手渡されます。今J1では119試合出場なので来シーズンはその記録をさらに伸ばせるといいですね。



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円陣を組んで…
(円陣後ダッシュは取れなかった。カメラ1枚撮った後次の1枚撮るまでに時間かけすぎなんじゃ)


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前半キックオフ!


続く







こんばんは。これです。日本惜しかったですね。やはり2-0は危険なスコアでした。

さて、昨日の甲府‐金沢戦をもってシーズン前半21節を消化したJ2リーグ。今回はシーズン前に立てたJ2順位予想をシーズン折り返しを迎えるこのタイミングで振り返ってみたいと思います。目も当てられないような結果になっていますが、何卒よろしくお願いいたします。










こちらがシーズン前に立てた順位予想。


1位:ヴァンフォーレ甲府

2位:松本山雅FC

3位:徳島ヴォルティス

4位:アルビレックス新潟

5位:大分トリニータ

6位:ジェフユナイテッド千葉

7位:アビスパ福岡

8位:大宮アルディージャ

9位:東京ヴェルディ

10位:横浜FC

11位:モンテディオ山形

12位:ファジアーノ岡山

13位:栃木SC

14位:愛媛FC

15位:ツエーゲン金沢

16位:水戸ホーリーホック

17位:京都サンガF.C.

18位:ロアッソ熊本

19位:レノファ山口FC

20位:カマタマーレ讃岐

21位:FC岐阜

22位:FC町田ゼルビア




参考:
Jリーグ順位予想⑦
Jリーグ順位予想⑧
Jリーグ順位予想⑨
Jリーグ順位予想⑩
Jリーグ順位予想⑪
Jリーグ順位予想⑫
Jリーグ順位予想⑬






そして現在の順位
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予想と実際の順位を表にするとこう

列1 予想 実際
甲府 1 12 11
松本 2 4 2
徳島 3 16 13
新潟 4 15 11
大分 5 1 4
千葉 6 13 7
福岡 7 5 2
大宮 8 8 0
東京V 9 9 0
横浜FC 10 6 4
山形 11 7 4
岡山 12 10 2
栃木 13 19 6
愛媛 14 22 8
金沢 15 14 1
水戸 16 17 1
京都 17 21 4
熊本 18 18 0
山口 19 2 17
讃岐 20 20 0
岐阜 21 11 10
町田 22 3 19




順位的中チーム:4

22チームの予想と実際の順位差の合計:126

各チーム当たり順位差平均:5.7


※ちなみにJ1は
順位的中チーム:0
18チームの予想と実際の順位差の合計:96
各チーム当たり順位差平均:5.3
という結果でした。












~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~







酷い。


いやーJ1も相当酷い結果でしたけどそれをさらに下回ってしまいましたね。予想と実際の順位差が10以上あるクラブが6つもありますからね。まあそれだけJ2っていうのはカオスで予想が難しいってことですよ。文字情報だけじゃ分からないことばっかりですね。



まずごめんなさいしなくちゃならないのは山口と町田の2チームですよね。パルセイロにとっては一緒にJ3を戦ったライバルなのに順位低く予想してごめんなさい。

山口については霜田監督があんなに有能だとは思ってませんでした。Jリーグ未経験の監督の率いるチームを上位に推すっていうのはなかなか勇気のいることですよ。ここ世評に流された感ある。反省。加えてオナイウ選手の覚醒も予想外だった。得点王狙えるペースですよね?このまま突っ走ってほしいです。

町田についてはですね、相馬体制5年目によるマンネリ化を危惧したんですけどね、全然そんなことなかったですね。5年間の積み上げがすごいです。積み上げとマンネリの判断はやっぱり難しいですね。これからは安易にマンネリっていうのやめようかな。



それと岐阜にもごめんなさいですね。庄司選手がいなくなってどうなるかと思いましたけど、4-3-3の新システムが奏功し、大木監督のパスサッカーにも磨きがかかりシーズンが進むと同時にしり上がりに調子を上げてきての11位。古橋選手が6試合連続得点と爆発したのも大きかった。あとエセキエル・ハム選手は全然名前見ないけどどこ行ったんですか。



逆に今シーズン不振が目立ったのは去年7位の徳島と降格組の新潟と甲府ですね。

甲府は昨年J1で16位だったのにもかかわらず苦戦。毎年昨年J116位のチームって早々に昇格を決めてるイメージがあったので、甲府を優勝に予想したんですけど、長い間J1にいてJ2の戦い方を忘れてしまったのかもしれない。J1では弱者でそれを自覚してうまくいってましたけど、J2では今日者でマークされる存在ですからね。その周囲が持つイメージの変化に追いついていけてない感じがします。

新潟もそう。今予想見返してみたらあまりいいこと言ってなくて、何で4位に予想したんだって感じですが、悪い予感が当たってしまった。特にホームで全然勝ててないのが痛い。ホームで勝てないとお客さんは減っちゃうし、チームの士気も下がるし大変ですよね。巻き返すには夏の移籍期間での補強が必要だと思います。

徳島は去年その攻撃力でJ2にインパクトを与えたチームでしたが、ロドリゲス体制2年目になって研究されてしまいましたね。シーズン前の補強も上手くいってて飛躍の年かと思いましたけどなかなかうまくいかないもんです。夏の移籍期間に山崎選手と大崎選手という攻守の要を引き抜かれてしまったのも大きく(でも育てて売るっていう観点からは上手くいってるのかもしれない)、苦戦はまだまだ続きそうです。



また、千葉、愛媛、栃木の3チームも今シーズン不振に喘いでいるチームと言えそうです。

千葉はですね、私が千葉絶対6位予想マンってことで、6位からプレーオフを制したらドラマチックじゃない?っていう軽い理由で6位にしたんですけど、シーズン前にはそれでもちょっと低いかな?ぐらいに思ってたんですよね。でもふたを開けてみたらまあ勝てないこと。去年はハイラインで鳴らしましたけど、ラインも普通になってるらしいですね。主力の高木選手をJ1に引き抜かれるなど完全にJ2の強豪として定着してしまった千葉。ここから昨シーズンばりの巻き返しはあるのでしょうか。

愛媛は主力を引き抜かれまくっても、それでも間瀬監督なら...間瀬監督なら何とかしてくれる…!みたいな感じで昨シーズンとほとんど変わらない順位にしたんですが、現実問題どうにもならなくて現在最下位。ただ川井監督に代わってから少しずつ復調の兆しは見せており、このままでは終わらないような気がします。夏の補強もするでしょうし。

栃木はここ最近J3から昇格したチームは金沢、山口、町田、大分とJ2上中位に食い込んでいるので、それに倣っての13位予想でした。実際シーズン序盤は調子がよく7位まで食い込んだりしていましたが、徐々に調子を落とし現在19位。J2の中でも今最も状態の悪いチームの一つですね。失点数の多さとラフプレーがマイナス要素です。1年でJ3逆戻りだけはしてほしくないので個人的には応援していますが。



続いて大分、横浜FC、山形、京都。この4チームは予想と実際の順位差が4と並んでいます。

大分は今年来ると思ってましたけど予想以上だった。現在首位。片野坂体制3年目の継続性と補強が大当たりしているのが大きいですね。このままいけばJ3経験チームが初のJ1昇格になるので頑張ってほしいです。

横浜FCはイバ選手が今年も健在。シーズン序盤は調子が出ませんでしたが、気が付くとする吏するりとPO圏内近くまで上がってきました。シーズン後半、上位陣をかき回す存在となりそうです。

山形もシーズンが進むにつれて調子を上げてきたチームですね。思えばシーズン当初はケガ人が多かったのが沈んでいた原因なのかなと。あと4バックから3バックへの変更も大きいですね。若手も多いし。

京都は昨シーズン終了時点で気の毒なほど叩かれていた布部監督が留任した時点で苦戦するんだろうなと思っていましたがこれほどとは。その布部監督からボスコ監督に監督が代わっても今一つ調子は上がってきておらず現在21位。J1経験チームがJ3降格となると2015年の大分以来2回目の記録となります。不名誉。



松本、福岡、岡山、金沢、水戸辺りは順位と実際の差が±2以内に収まっています。

松本はシーズン序盤はなかなか調子が上がらなかったんですけど、それはアウェイが続いたことによる疲労によるもので、アルウィンの芝生の張替えが終わってホームで試合ができるようになってから軍と調子を上げてきました。ホーム戦ではここまでわずか1敗。アウェイはやや成績が悪いですが、それもホームで補うことができています。あとは守備陣の層がやや薄いので、夏にそこをどう補強するかですね。ここの補強がハマりさえすれば自動昇格行けると思います。

福岡は今シーズンも井原監督のもと安定した戦いを見せていますが、ここにきて調子がやや下降気味。守備は相変わらず固いですが得点力がやや足りていないため、新加入のレオ・ミネイロ選手に期待が集まります。

岡山は今シーズンの序盤戦の主役でしたよね。堅守で首位を走っていましたが、徐々に調子を落としてしまい現在はプレーオフ圏外の10位となってしまいました。ケガ人がちょくちょく出ているのがきついですね。岡山は夏に強いイメージがあるのでまた上がってきそうではありますけど。

金沢は今シーズンは若手主体で好調不調の波が激しくジェットコースターのようなシーズンを送っています。ここ最近は4戦負けなしと好調ですが、たぶん近いうちにまた不調になるでしょう。で、また好調になって不調になって、最終的には中位でシーズンを終えるんじゃないんですかね。

水戸は今シーズンも黒川選手や岸本選手などの若手が活躍。しかし、長らく勝てない時期が足を引っ張り、現在17位。しかし、すでに夏の補強もしており今シーズンも残留は固いと見ます。そしてジェフェルソン・バイア―ノ選手のあのパフォーマンスはファウルなのかそうじゃないのかはっきりさせてほしいところです。



そして、今回振り返りをして思ったんですけど現時点で的中チームが4チームもあるんですよね。J1編では一つもなかったので嬉しいです。大宮、東京V、熊本、讃岐の4チームですね。

大宮は予想で「負け癖を払拭するのに時間がかかる」って書きましたけど実際その通りでした。シーズン序盤はなかなか勝てませんでしたが、5月末から現在まで6試合負けなし。順位も8位まで上げてきました。力のある選手も多くこれからさらに上がってくるでしょう。守備陣の補強が課題としてはありますけど。

東京Vも今シーズン序盤は調子の悪かったチーム。シーズン序盤は失点も多かったですが、ここに来て堅守が復活。前節讃岐に負けるまで4連勝で捲ってきました。加えて攻撃でも前線の柱となるレアンドロ選手を獲得したのが恐ろしい。後半戦注目チームの一つです。

熊本に関しては案の定というかなんというか...。今シーズンも苦戦するだろうって予想の通りになってしまいましたね。38失点というリーグワーストタイの守備が大きく足を引っ張っており、守備陣の補強は急務です。誰が来るかな。

最後に讃岐。今シーズンも今シーズンとて残留争いを繰り広げています。練習場を転々とするなどハード面で課題を残し、ピッチ上でも17得点はリーグワーストの数字です。ただここに来て原選手が調子を上げてきてるのは大きい。自慢の粘り腰ディフェンスで今シーズンも残留という結果をつかみ取ることができるでしょうか。J2残留争いのカギを握るチームです。














というわけでJ2順位予想中間結果発表でした。お読みいただきありがとうございました。

今シーズン前半だけでも町田や山口の躍進、甲府と新潟の低迷など予想だにしないことが立て続けに起きたJ2。シーズン後半は夏の補強もあり更なる激戦が予想されます。ここから上がってくるチーム、落ちてくるチームあるでしょう。シーズン終盤には昇格や残留をかけた痺れるゲームが続くことでしょう。いちJリーグファンとしてその結末を楽しみにしながら、これからのシーズンを過ごしていきたいなって思います。とりあえず山雅頑張れ。超頑張れ。目指せ自動昇格圏内。

そして、シーズン終了後には(このブログが続いていれば)答え合わせをしたいと思いますので、そちらの方も是非ともよろしくお願いいたします。では、また11月に。


おしまい


誕生(初回生産限定盤)
チャットモンチー
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2018-06-27





後編はこちら


こんばんは。最近眠りが浅くて少し頭が痛いこれです。バファリンはよく効きますね。



さて、昨日はアルウィンに行ってました。なぜならこちら

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ガンズくんチケットを手に入れたためです!

このガンズくんチケットは松本山雅FCマスコットキャラクター・ガンズくんの就任6周年を記念した特別チケットで、ガンズくんのお面をつけてアルウィンのピッチでガンズくんと記念撮影ができるという特典付きのチケットです。会員先行で売り切れるかと思ったけど別にそんなことはなかった。



そして、当日。





頭痛をバファリンでごまかし、松本駅に到着。

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電車の中とともにシャトルバスの中でも熟睡し、いつの間にかアルウィンに。

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今日のアルウィンには塩尻にあるチロルの森とタッグを組んでチロルの森の動物たちがファンパークに動物が来てました。

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信州塩尻農業公園チロルの森





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時計前にあったパネルはファンパークに移動です。

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これらを持ったりして写真を撮ってインスタに上げたり上げなかったりしてください。




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うおおおお!!!!!可愛いー!!!!!



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ああああああああ撫でられてるウサギ可愛いいいいいいいいいいいいい

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暑さでぐったりしてるのも可愛いいいいいいい

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リスが実際にひまわりの種食べるところなんてめったに見られないよな!!!!!な!!!!!!

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ああああああああこっち見てるーーー!!!!!!!

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ああああああああああ癒されるううううううううう!!!!!!


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ファンパークでは乳しぼり体験も行われてました。シュールな図ですね。

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JA全農長野さんのご厚意で牛乳の試飲も行われていました。美味しかったですよ。



はしゃいで写真を撮りまわってたらいつの間にか会場の11時に近くなっていたのでアルウィンに向かいました。

総合案内所でガンズくんチケットの得点を引き換えながら、アルウィンに入場!

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今日はゴール裏じゃなくてメインスタンドB席で観戦です。体調も優れなかったですしね。

今日のマッチでプログラムの表紙は古巣対戦の#14パウリーニョ選手でした。MDPに載った選手が本当に試合で活躍するのって珍しくない?

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キックオフ2時間前くらいの両チームサポータ。栃木サポも結構来てますね。まあ比較的近いですから。

ガンズくんチケットの特典その①

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ガンズくんのタイムスケジュール!最初にグルウィン情報をチェックというのが食いしんぼうのガンズくんらしいです。山賊焼きは「共食いだけどきにしない♪」(本鳥談)

特典その②

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ガンズくんのお面。輪ゴムで縛って被ってというお手軽設計です。

特典その③

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ガンズくんからのメッセージとステッカー2枚。ふふふふふ。





11時15分。集合場所の総合案内所に向かいます。

途中にはガンズくんがツイッターで事前募集していた「#ガンズくんベストショット30」が飾られていました。



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どの写真もいいですよね。ガンズくんってやっぱりかわいい。

私は写真送らなかったんですけど、キヅールとの2ショットがあったし、ゼロックスでのライオーの2ショットを送ったらよかったかも。

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そして総合案内所に集合し関係者パスを貰ってピッチへと向かいます。



その入口にて…

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ガンズくんだーーーーーーー!!!!!!!!!袴着てるーーーー!!!!!!!

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ファンの人から貰ったCONGRATULATIONを手に取るガンズくん。おめでとう!!!

そしてガンズくんの先導でアルウィンの中に入りピッチへ。
ここからは写真はありません。ガンズくんとの約束ですから。






―――――――――――――――――

 1メートル60センチを優に超える大鳥・ガンズくんに誘われ、スタジアムの中に入っていく私たち。その姿はあたかもハーメルンの笛吹きによって攫われる子供たちのように傍から見えていたのだろう。ある意味ではそうかもしれない。ガンズくんとピッチで記念撮影ができるという期待感に私たちの頭と心は完全に支配されていた。

 関係者入口を潜った私たちが目にしたのはモスグリーン、ボトルグリーン、ビリジアン、様々な緑色をした洋服たち。松本山雅FCの歴代のユニフォームがそこには一様に並べられていた。このユニフォームを着てかつての選手たちがピッチを駆ける姿を思い浮かべたとき、私の胸は高鳴りを覚えた。そして緑の集合体の中で自らの存在を主張するように浮かぶ赤と白。パラグアイ代表のチェック柄のユニフォームだ。2001年に供用が開始されたアルウィンは2002年パラグアイ代表のW杯キャンプ地として使用されていたのだ。その時、当時の代表GKだったチラベルトが「こんないいスタジアムなのに、どうしてここを本拠地とするチームがないのか」と発言したことが松本山雅FCの歴史において大きな分岐点となったのだが、その話は別の機会に譲ることとする。

 いつ来るかも知れない関係者を待つスタッフを横目にガンズくんと私たちは一段一段階段を下りていく。アルウィンのピッチが一歩一歩歩を進めるたびに近づいてくる。しかし「もうすぐだね」とこぼす者はいなかった。それはもうすぐアルウィンのピッチに立つという緊張の表れでもあった。私たちは待ち遠しい気持ちとともに、確かに緊張もしていたのだ。(実際にはスタッフがDAZNのインタビューをしてますから静かにしてくださいねと言ったのだが)

 そして、ガラスでできたドアをガンズくんが開け、私たちはピッチに出た。視界が一気に開けた。アルウィンのピッチは絵本の中に出てくる宮殿の庭園を思わせるほど青々としており、空は今にも落ちてきそうなほど青く澄み渡っていた。ピッチに出て1周ぐるりと回ってみる。360度どこを見渡してもあらゆるところにボールドグリーンにダークグリーンがグラフィックで入ったユニフォームを身に纏ったファンと呼ばれる人たちがいた。一角に陣取る黄色と青の栃木サポータをものともしないような緑の群れ。これならば選手が心強く感じるのも当然だ。そう思うことができた。

 何よりアルウィンのピッチは私にとって夢の場所であった。中学時代、いくら練習しても運動神経が悪く体力のない私はベンチにも入れない状況が長らく続いていた。私の通っていた中学校は決して強豪と言えるような学校ではなく、地域の大会で敗れるということを繰り返してはいたのだが、私の一つ上の代は、こういうとおかしく聞こえるかもしれないが、ある種の確変のように強く、チームとして久し振りに出場した県大会で3位に入った。その県大会の舞台が紛れもないアルウィンだった。

 2000年代の長野県のサッカーはどの年代でも決勝や準決勝といった大舞台になると決まってアルウィンで試合をしていた。地域の大会のパンフレットの表紙にも”聖地、アルウィンへ—”と書かれるほど、長野県でプレーするサッカー少年のアルウィンに対する憧れは強烈なものがあったのだ。

 私たちの先輩はアルウィンでプレーをした。相手のボールをスライディングで奪い、攻撃のために長い距離を駆け上がり、肩を組んでPK戦に臨んだ。補欠の補欠だった私は当然ピッチに立つことはできず、スタンドから応援をしていた。それしかできることがなかったのだ。その時はしょうがないと自分を納得させていたが悔しい思いは消えることはなかった。私たちはその翌年の大会、市で最下位になり敗退した。

 そしてそれから8年が経とうとしていたこの日。アルウィンのピッチに立った時に私の心の中で燻ぶっていた思いはものの見事に霧散した。あの時立てなかったピッチに今こうして立つことができているのだ。万感の思いというものを身を持って感じた気分だった。私は私をここに連れてきたガンズくんに感謝した。心の中で手を合わせて感謝した。トサカが一瞬揺れたように見えた。

 「はい、では撮りますよー」

 写真はガンズくんがセンターポジションを取り、一番前に子どもたち、後列に大人が並ぶというそれしかないというやり方で撮られた。頭につけられた勲章が上下左右に揺れる。誰もがよく写る並び方を求め、カメラマンが指示を出す。私は一番後ろの右に位置することになった。なるべく目立ちたくない私にとってはベストポジションと言えた。

 正面のカメラマンがシャッターを切る。一瞬が切り取られ、永遠に変わる。私は一番後ろにいて見えなかったのだが誰もが顔を綻ばせていたのだろう。子供に大人、そしてガンズくん、誰もがだ。周囲から撮影が終わったという安堵のため息が漏れ始めた頃、メインスタンド中央から明朗な声が聴こえた。

 「今度はスタンドの上から撮りまーす」。カメラがあったのはメインスタンドをさらに上ったところにある実況席のそのさらに上。ただでさえ標高高くに位置するアルウィンにおいて、そこは有人カメラが構えることができる最高点だった。一瞬あたりがざわついた。しかし、それもすぐに収まった。今度はどんな写真が撮れるのだろう。そのワクワクに瞬時に切り替わったからだ。顔を上げて一番上のカメラに向かって笑う被写体たち。それをカメラは移す。シャッター音がした。「ありがとうございます」。どうやらよく撮れたようだ。私たちは顔を元に戻した。これで終わりだろう。この時の私は浅はかながらもそう考え、足を一歩後ろに踏み出そうとした。しかし、そんな浅はかな考えはスタッフの次の一言にかき消された。

 「もう1枚撮ります」

 言い忘れたが、私はあまり写真が好きではない。できるならなるべく写りたくないとさえ考えている。しかし、ガンズくんとアルウィンのピッチで写真が撮れる機会はそうはないのだ。誰かが人差し指を立てた。周囲も徐々にそれが広まっていく。「今度は『OneSoul』ポーズで撮りましょう」。スタッフがそう口にしたからだ。

 松本山雅FCではスローガンに代々「OneSoul」という文句を使用している。いつから使われているかは私は覚えていないが、おそらくもう10年以上使われているのではないか。そしていつの間にか人差し指を立てるポーズを松本山雅FCの周辺では「OneSoul」ポーズと言うようになった。「トゥース」や「シューイチ」ではない。松本山雅FCの界隈では人差し指を立てるイコール「OneSoul」ポーズなのだ。

 私は後ろ向きになりそうな心内を抑え、人差し指を立てた。するとどうだろう。自然と口元が緩んできた。まるで人差し指と口が結ばれ、連動しているかのようだ。笑顔を再び取り戻し私はカメラの方を向いた。正面のカメラだ。「はい、『One Soul』」。シャッターが三度切られた。ガンズくんを含め、全員が「OneSoul」ポーズで一つになった。どんなふうに撮られているか。写真の出来上がりが楽しみである。

 3枚撮っても写真撮影はまだ終わらない。正面のカメラで撮ったということは当然上のカメラでも撮るということだ。私たちは再び顔を上げた。今度は腕を伸ばして各々の手をカメラに少しでも近づけようとする者も現れた。私も少しだけ腕を伸ばした。伸ばした腕に少しの風が当たって心地よかった。

 4枚の写真を撮り写真撮影はスムーズに幕を閉じた。もうピッチを出なければならない。再びガンズくんを先頭に歩き出す参加者たち。私は振り向いた。名残惜しかったのだ。そこには緑色が撮影前よりも数を増していた。自然と顔が柔らかくなった。「どうかこのファン・サポーターの人たちが選手の背中を押す力になりますように」。私はそう思いながら列の最後でピッチを後にした。小さくお辞儀をした。「また来てね」とアルウィンのピッチが語り掛けてきた気がした。

 行きとは逆の順序でスタジアムの外に出る私たち。スタジアムの中ではいかにも元気いっぱいという子供たちがエスコートキッズの指導を受けている。この子たちもいつか選手としてアルウィンのピッチに立つ日が来てほしい。そう願わずにはいられなかった。

 階段を上る。スタッフは変わらず手持ち無沙汰に立ったままだ。退屈そうにするその姿が私を安心させる。そしてドアを潜り外に出る。アスファルトの照り返しがより暑さを増して私を襲う。戻ってきた。夢のような時間は終わった。そう思い知らされるには十分な暑さだった。でも当然のことだが夢ではなかった。アルウィンのピッチを踏みしめた感触はまだ足の裏に残っていたし、引き換えてもらったガンズくんのお面もちゃんと頭の上にのかっている。それにまだ、目の前にガンズくんはいるのだ。もう一度自分の身に起きたことを反芻してみる。それはちゃんと味がした。夢の中では何を食べても味がしないはずだ。20分というそう長くはない時間だったがちゃんと現実のものだったのだ。私は心の中でもう一度ガンズくんに感謝した。「ガンズくん、ありがとう」。ガンズくんの黒い目に私の姿が映った。

 最後にはハイタッチをしてガンズくんと別れた。その前の参加者がやたらとサインをねだる人が続いたので、辺りには急かすような雰囲気が出ていた。私の番だ。私の右手とガンズくんの右手が触れた。「離れたくない」。そう思うよりも先に左手が出ていた。ガンズくんの右手を私の両手が掴んだ。力を入れる。心の中でもう一度「ありがとう」と呟いた。両手を放す。空は相変わらず澄んでいて、6月だというのに太陽が強く、強く照りつける。ピッチを踏みしめたその両足で私は歩き出した。

 夢のような時間をくれたガンズくん、そして松本山雅FCにもう一度感謝したい。

 ありがとうございました。

—完—



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さて、ここからは通常のブログに戻ります。

席に戻って12時ちょうど。松本蟻ヶ崎高校書道部のパフォーマンスwithガンズくんが始まりました。



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力強く、でも流れるような筆さばきでどんどんと文字が書かれていきます。

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あらかた書き終わったところで最後の仕上げはガンズくん。濁点が1箇所足りないということで直筆で濁点を足していきます。

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赤いのがそうですね。

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そして最後に書かれた紙が立ち上がります。

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いやーすごいですね。熱いメッセージと圧巻のパフォーマンスありがとうございました。





書道パフォーマンスの撤収が終わると選手のアップの開始です。




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☆本日のスタグルタイム☆

色々やってて食べるタイミングがなかったのでここでようやくスタグルの時間です。

まず1品目はこちら。
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喫茶山雅のメロンソーダ(ガンズくんアニバーサリーバージョン)です。本日限定でラベルが可愛いので買っちゃいました。味的には普通のメロンソーダでした。炭酸はやや弱め。

当然メロンソーダだけでお腹はいっぱいにはならないのでお次はこちら。

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メインスタンドはSorayaさんの

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山賊黒酢バーガーです。普通の山賊焼とは趣向を変えて黒酢にしてみました。さっぱりした味で美味しかったです。



バーガーをもぐもぐ食べているとオーロラビジョンに栃木のスタメンが表示されました。

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栃木は累積で出場停止の#25ネイツ・ペチュニク選手#13上形選手に変えただけで他は変更ありません。システム的にも変わらず3-4-1-2です。また、ベンチにはルーキーイヤーから山雅に2年間在籍していた#24和田選手が入りました。



そして続いて山雅のスタメン発表。

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OneSoul。

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古巣対決となった#14パウリーニョ選手

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同じく古巣対決の#13中美選手

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久しぶりにベンチ入りした#18當間選手も栃木に在籍経験があります。

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山雅は前節からスタメン2人を入れ替えてきました。共に怪我の#7前田大然選手#8セルジーニョ選手に変えて#13中美選手#25前田直輝選手がスタメンです。
#7前田大然選手は信毎に怪我という情報が載ってましたがまさか#8セルジーニョ選手もねえ…。まあベンチにも入ってないってことはそういうことだったんでしょうけど。

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両チームサポーターのボルテージも上がるなか、いよいよ選手入場です。

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ガンズくんの横にいるのはスポンサーであるアルプスピアホーム様のマスコットキャラクター・ピアットです。アルプスピアホーム様が募集したエスコートキッズが選手たちと一緒に入場してたので、その付き添いで登場してました。

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円陣を組んで…

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前半キックオフ!
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後編に続く!

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